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掲載開始日:2022年10月21日更新日:2022年10月21日
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身近にいます 世界で活躍する日本代表選手
普段生活していると、世界で活躍するアスリートと関わる機会は少ないと思います。実は市内で働きながら世界で活躍する日本代表選手が身近にいるのを知っていますか。
調布市体育協会で勤務されている安達拳汰さんは、インラインホッケーで世界的に活躍する現役日本代表の選手です。安達さんのポジションはキーパーで、アジア大会では平成28年に銀メダル、平成30年に銅メダルを獲得するなど世界的にも活躍されています。
インラインホッケーとは、インラインスケートを履いてパックをスティックで打ち合い、相手のゴールに決めた得点数を競うスポーツです。インラインスケートでアイスホッケーを行うようなスポーツで、大会によりローカルルールはありますが、試合時間は3クオーターか4クオーター制(15分1クオーター)、基本的に1チーム5人で選手の交代は自由に行うことができます。
安達さんは普段、調布市総合体育館内にある体育協会で勤務され、カウンターでの受付業務やパソコンでの事務作業などを行っています。また、市民にとって身近な、調布市民体育祭などの担当業務を担っていたこともあります。
今回は、世界で活躍される安達さんにインラインホッケーの魅力などについてお話を伺いました。
インラインホッケーを始めたきっかけは
高校生までは野球をしていましたが、大学生からは何か新しいスポーツを始めてみたいとの思いがありました。そこで、子どもの時に近所に住んでいた方が、インラインホッケーをしていて身近だったこともあり、インラインホッケーのサークルに所属しました。また、当時放送していたアイスホッケーのドラマの影響もあったと思いますね。
インラインホッケーを始めた当初、インラインスケートで全く滑れなかったですが、もともと運動は得意なこともあって半年間集中してスケーティングを練習して滑れるようになりました。
インラインホッケーの魅力は
パックのスピード感やインラインスケートでの選手の疾走感、また、選手同士の迫力あるコンタクトが魅力です。また、選手の装備品がかっこいいのも魅力のひとつだと思います。初めて観る人は、パックのスピードが速いので目が離せないです。
私のポジションはキーパーですが、ホッケーではキーパーは花形のポジションです。野球でいうピッチャーのような感覚ですかね。キーパーの防具はかっこいいので、そこにも惹かれてこのポジションを選びました。
どのようにしてモチベーションを保ち続けているのですか。
ホッケーが好きで楽しんでいられているというのが一番です。
学生の時に上手くならない時もあり、指導者もいなかったので悩んだ時期もありました。ホッケー以外も同じですが、壁にぶつかった時は「なぜうまくいかないのか」「どうしたら改善できるのか」スタートに立ち返って考え続けて進んでいくしかないと思います。
また、セーブ率などが数字として結果が見えるのも、モチベーションを保ち続けられる一つになっていると思います。今、選手の中でセーブ率などが1位なので、今の順位をキープしたいです。
どのチームに所属しているのですか
参加しているリーグでは、レベルが細分化されていて、私は3つのクラスでそれぞれのチームに所属しています。所属チームの中で一番上のクラスに出場している「かんだ食堂」は、全日本選手権も出場しているチームです。今年は惜しくも準優勝でしたが、全日本選手権は平成28年から令和元年まで4連覇しました。過去に5連覇したチームが無いので、次は5連覇が目標ですが、まずは次の大会で優勝するというのが当面の目標ですね。
試合にはどのぐらいの頻度で出場しているのですか。
練習は月に1回程度ですが、ほぼ毎週試合があり年間で約40試合に出場しています。また、練習会場は、所属チームのスポンサーのご厚意もあり確保することができています。大会が近づくと、日曜の深夜0時まで練習して、翌日仕事に行くこともあります。仕事では、自分の時間がある程度が作れるので、インラインホッケーが続けられることができています。
日本代表にはどのようにして選ばれるのですか。
選考会を経て選ばれる場合と練習会の結果によって選ばれる場合がありあます。今年、アルゼンチンで行われる世界選手権の選考会が8月にあったのですが、結果が良くありませんでした。また、海外遠征の場合は費用が実費となるので、出場も厳しい状況です。
私が直近で日本代表として出場したのは、平成30年のアジア大会ですね。今は新型コロナウイルスの影響でアジア大会は行われていませんが、平成26年、平成28年、平成30年の大会には日本代表として出場しました。平成28年には銀メダル、平成30年には銅メダルを獲得しました。
次の目標を教えてください。
個人の目標としては世界選手権には出場したことがないので、世界選手権は日本代表として選ばれて出場したいですね。マイナースポーツということもあり、出場に伴う遠征費やユニフォーム代など全て実費となります。仕事の調整や、金銭面でもしっかりと準備していきたいです。
また、令和6年にはアジア大会がある予定なので、まだ獲ったことのない金メダルの獲得も目標です。スケートボードと同じくローラースポーツのため、将来、オリンピック種目になる可能性もあるので、まだまだ第一線で活躍していきたいです。
インラインホッケーの競技としての目標は、競技を続けることができる環境の充実だと思います。私もいくつかチームを立ち上げましたが、社会人になっても続けられる環境がつくれるといいですね。また、若手でもっと上手い選手が育ち、世界的にも活躍できる選手が生まれてインラインホッケー競技の裾野が広がるといいですね。
市民にメッセージをお願いします。
まずはYouTubeでもいいので試合を観てほしいです。私が所属しているチームは、プロのアイスホッケーの選手、大学でMVPを獲った選手、ロシアのプロリーグでプロ契約をしている選手も所属しています。実はすごい選手を身近に観ることができるんですよね。
道具の貸出しもある初心者向けの練習会もあるので、試合観戦をきっかけにしてインラインホッケーの面白さを知ってほしいです。
今、インラインホッケーのチームを探している方、これから始めたい方などチームの紹介などさせていただきますのでぜひご相談ください。
実は身近にいる世界で活躍するアスリート。これからも応援していきたいですね。
インタビュー後に日本代表に選ばれました
インタビュー後の9月9日、安達さんが見事に日本代表として選出されました。おめでとうございます。改めて、安達さんからメッセージをいただきました。
日本代表選手として市民にメッセージをお願いします。
この度、11月にアルゼンチン開催される「2022World Skate Games」の日本代表に選出されました。家族や職場の皆さんのご理解・ご協力があってこそと、改めて感謝しています。
世界選手権の出場は初めてで、緊張もしますが、日本代表として精一杯戦ってきます。
代表チームとして、クラウドファンディングも行っています。
チームや選手の紹介もありますので、「インラインホッケー 日本代表」で検索してみてください。
この記事や試合などを見てインラインホッケーに少しでも興味がありましたら、チームの紹介などもしますので始めるきっかけにしてもらえると嬉しいです。