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掲載開始日:2025年4月20日更新日:2025年4月20日
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令和7年度 市長コラム「手をつなぐ樹」(第461号)
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第461号 導いて癒されて
幼稚園の春の遠足の日、4月に入園したばかりの娘がカーテンを掴んで、激しく降りしきる雨を窓越しに恨めしそうに眺めながら、涙目で「行きたいの」と呟いた。
その何年後だったか、小学校低学年の息子が泳ぎを習い覚えたというので、訪れたプールで「泳いでみろよ」と言ったら、ちょっとはにかんで「まだ滅茶苦茶だよ」と言いながら、全力で手足を猛烈なスピードで水にたたきつけてなんとか沈まずに水面に浮いていた。
折に触れ、何度も何度も同じ昔の出来事を思い出す。すでにして、私にとっては遠く過ぎ去った子育ての日々。決してすべてが順調に推移したわけではない。当然ながら、喜怒哀楽さまざまなことがあった。しかし今にして思えば、こどもと触れ合い指導する過程で、なんと多くの癒し、安らぎを得ていたことだろう。
そもそもわが子が小学生となり、日常生活における意思の疎通にあまり不自由を感じなくなったと思って以降、親子が緊密に時を過ごす期間はどれほどだろう。おおよそ10年程ではないだろうか。
春4月、桜花爛漫の中で今年も可愛らしい小学1年生の入学式に出席する機会を得て、多少感傷的になりながら、ほのぼのとした想いに浸らせて頂いた。
調布市長 長友貴樹
(市報ちょうふ 令和7年4月20日号掲載)