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ページ番号:8408
掲載開始日:2023年12月12日更新日:2023年12月12日
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令和5年度雑木林ボランティア養成講座の実施報告
雑木林ボランティア養成講座は、調布に今も残る里山の風景や雑木林を、市民と市が協働で保全していく目的で年間6回開催し、受講生の方には、このボランティア養成講座の中で市内雑木林の維持管理に役立つ知識や技能を習得していただいています。
令和5年度は、全6回を次のとおり開催しました。
- (第1回) 5月20日(土曜日)
佐須ふれあいの家及び深大寺・佐須地域において、里山の歴史・変遷から雑木林の成り立ちを学びました。 - (第2回) 6月10日(土曜日)
入間地域福祉センター及び入間樹林地において、雑木林の生態系(植物編)を学びました。 - (第3回) 9月2日(土曜日)
佐須ふれあいの家及び深大寺自然広場において、雑木林の生態系(生きもの・むし編)を学びました。 - (第4回) 10月14日(土曜日)
佐須ふれあいの家及び深大寺自然広場において、雑木林の保全作業と安全管理を学びました。 - (第5回) 11月18日(土曜日)
佐須ふれあいの家及び深大寺自然広場において、カマドを使用し、花炭作りなどを学びました。 - (第6回) 12月2日(土曜日)
貸切バスにて、市内樹林地の見学及びワークショップを行いました。
令和5年度雑木林ボランティア養成講座の締めくくりとして、令和5年12月2日(土曜日)に開催した「市内樹林地見学バスツアー・ワークショップ」を報告します。
貸切バスで移動開始
市内樹林地巡りの開始です。
受講者の方に調布市役所にご集合いただき、貸切バスに乗車後、はじめに布田崖線緑地(凸凹山)へ移動しました。
貸切バスで移動開始
布田崖線緑地(凸凹山)に到着
現地到着後、「凸凹森の会」代表の石原様から説明いただき、見学を行いました。
この布田崖線緑地は、毎月2回程度(午前中)、凸凹森の会の方々が保全活動に取り組んでいます。
凸凹森の会では、春にはフキノトウ・ヨモギ摘み、夏には緑地内に自生する梅の実の収穫や流しそうめんの実施、秋には栗拾いや植物のつるを使ったリース作り、冬には剪定作業やゴミ拾いなどを行っており、緑地内には各イベント時に撮影した写真を多数掲示しています
凸凹森の会 石原代表挨拶の様子
小池講師による説明・見学の様子
イベント時写真の掲示の様子
布田崖線緑地で採れた山栗と銀杏
若葉町緑地へ移動
次に、貸切バスにて若葉町3丁目緑地に移動し、「若葉緑地の会」の大村様から説明をいただきながら、見学を行いました。
若葉町3丁目緑地は第1緑地、第2緑地、第3緑地に分かれており、第1緑地及び第2緑地は若葉の森3・1会(原則、毎月第1日曜日の午前中に活動)の方々が、第3緑地は若葉緑地の会(毎月第2日曜日の午前中に活動)の方々が保全活動に取り組んでいます。
若葉緑地の会の大村様からは、隣接する民有地への枝の越境から、緑地境界部のシラカシなどの高木を伐採したことや、当該緑地に貴重種であるキンラン・ギンランが生育しており、キンランは菌類との共生関係が乱されると生育することが困難であり、仮に盗掘された場合は最終的には枯死してしまいます。
また、大村様から保全活動で苦労されていることとして、降雨による土の流失の話しを伺いました。緑地から流れた土を戻す作業も行っているとのことで、ボランティアの方による大変な作業によって緑地が保全されていることを実感しました。
若葉緑地の会 大村様による説明の様子
若葉町3丁目緑地見学の様子
キンラン生育地の様子
ワークショップの実施
最後に、入間地域福祉センターに移動し、「ちょうふ環境市民会議」の安部代表をファシリテーターに、「雑木林保全の問題点」等をテーマとしたワークショップを行いました。
受講者の皆様からは「自然を残すためには人の手が必要」、「樹林地と隣接する民地との問題解決が必要」、「樹林地の存在やボランティア活動が市民に伝わっていない」、「緑と人との共存に関する市の未来像の提示が弱い」、「環境保全に関する市の窓口が分からない」等、現在、樹林地が抱える問題や広報活動・行政に関する意見についても、いただきました。
安部代表 説明の様子
ワークショップの様子
受講者発表の様子
全6回の雑木林ボランティア養成講座にご参加された皆様、お疲れさまでした。