令和4年度第1回調布市総合教育会議会議録 令和4年12月23日(金) 午後1時30分開会 場所:調布市教育会館 1.出 席 者 7名  市長             長 友 貴 樹           教育長             大和田 正 治           教育長職務代理者             奈 尾   力           委員             細 川 真 彦           委員             福 谷 文 夫           委員             榎 本 竹 伸           委員             千 田 文 子 2.事務局出席者17名 行政経営部長             小 柳   栄 総務部危機管理担当部長  八 田 主 税 生活文化スポーツ部参事 ( 多様性社会・男女共同参画推進担当 ) 子ども生活部長  丸 田 繁 樹 福祉健康部長 野 澤  薫      行政経営部次長兼 企画経営課長             企画経営課計画調整担当課長  伊 藤   宏           企画経営課企画経営係長  福 岡 保 宏           教育部長             小 林 達 哉           教育部副参事兼指導室長  所   水 奈 教育部次長  阿 部   光           指導室学校教育担当課長  三 井   豊           指導室統括指導主事  門 田 英 朗 教育総務課長  鈴 木 克 久           教育総務課副主幹(調整担当)  市 川 陽 介           教育総務課総務係長  澤 井 昭 宏           教育総務課総務係主事  野 口 大 輔 3.議事 (1) 開会 (2) 協議事項 調布市教育大綱について (3) 閉会 ○小柳行政経営部長 皆さん,こんにちは。お忙しい中お集まりいただきまして,ありがとうございます。 只今から,令和4年度第1回調布市総合教育会議を開催いたします。 本日は私,司会進行役ということで,行政経営部の小柳でございます。どうぞ宜しくお願いいたします。 本日はお手元の次第のとおり,協議事項が一件ございます。会議の時間は,概ね一時間半を予定しております。円滑な会議の運営に御協力いただきますようお願い申しあげます。 会議に先立ち,調布市総合教育会議運営規程に則り,傍聴の可否についてお諮りいたします。本会議については非公開とする理由がないと思われます。公開とすることでよろしいでしょうか。 (「異議なし」の声あり) はい,ありがとうございます。本日の会議は公開することにいたしまして,傍聴希望者の入場の許可をさせていただきますが,現時点で傍聴希望者はいらっしゃいません。この後,傍聴希望者がいらっしゃいましたら,入室を許可して参ります。宜しくお願いします。  また,本日の会議は議事録作成のため,録音をさせていただきますのでどうぞ御了承ください。 本日の説明者側の出席でございます。事務局であります,行政経営部,教育部の担当職員のほか,本日は市長部局から,子ども生活部長の丸田,福祉健康部長の野澤,総務部危機管理担当部長の八田,生活文化スポーツ部多様性社会・男女共同参画推進担当参事の高松も同席しておりますので,併せて御承知おき願います。 初めに,配付資料を確認させていただきます。まず,お手元,本日の次第,名簿,席次表のほか,資料1として「調布市教育大綱と一体的に示した5つの連携テーマの取組状況について」,資料2として「調布市教育大綱<第3期>の策定について」,最後に資料3としまして,「調布市教育大綱【素案】(新旧対照表)」をお配りしています。併せて現行の教育大綱を配付させていただいておりますので御確認下さい。過不足等ございませんでしょうか。 それでは会議の開催に当たりまして,市長の長友から御挨拶をさせていただきます。 ○長友市長 皆さん,こんにちは。市長の長友でございます。本日は誠にありがとうございます。 この総合教育会議は,国の教育委員会制度改革に伴い,市として平成27年5月に設置したものであります。平成27年に「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」が改正されたということで,市は,総合教育会議での議論を通じて,調布市子ども条例の理念を踏まえたうえで,学校・家庭・地域及び行政が連携・協力することを目指して,調布の子どもの健やかな成長を支えるための基本的な方針となる調布市教育大綱を平成28年2月に策定しました。 現在の第2期教育大綱は,令和元年度から令和4年度までの4年間を対象として定めており,今年度が最終年度となります。そこに加えて,今年度は,市長部局において最上位計画である調布市総合計画を策定しています。平成25年度から10年間の計画で,今年度で最終年度となるということで,次回は市長任期に連動させることを重視して,来年度から8年間の計画を策定しております。 また,教育委員会では,教育基本法に基づき,調布市教育プランを策定する年度であります。当然のことながら,これらの関連計画との整合を図りつつ,第2期教育大綱策定後の教育行政を取り巻く環境や社会潮流の変化等を踏まえ,次期教育大綱を策定することとなります。本日は,策定の考え方や現在の検討状況について報告させていただいたうえで,次期大綱の策定に向けて,教育委員の皆様と協議・意見交換して参りたいと考えておりますので,本日は宜しくお願い申しあげます。 ○小柳行政経営部長 ありがとうございました。それでは,次第の2 協議事項に入らせていただきます。協議事項は,「調布市教育大綱について」でございます。机上に配付している資料1から資料3を事務局から一括で御説明し,その後,皆様から御意見を頂戴したいと考えております。まずは資料1について,教育部からお願いします。 ○小林教育部長 教育部長の小林でございます。私からは,調布市教育大綱の5つの連携テーマの取組状況につきまして,令和元年度から令和4年度までの内容について,教育部に関わるものを中心に,概要を御説明いたします。 まず初めに,お手元に現行の教育大綱の2ページを開いていただければと思います。現在の教育大綱の基本方針について,まず確認しておきたいと思います。方針の前文で,子どもは調布の「宝」であり,「未来への希望」である子どもたちが夢を持って健やかに成長してほしいと願い,そのためには,子どもたちが自立した社会の一員として,自ら考え行動できる人間として成長することが重要である,と記載しております。そのためには,「豊かな心と確かな学力」,「健やかな体の調和に基づいた生きる力の醸成」などをキーワードに,大人たちが支えていく必要があるため,家庭や地域,学校・行政機関は,それぞれの役割と責任を自覚し,相互に連携,協力して教育環境の充実に取り組んでいかねばならないことが示されております。 さらに,子どもたちにとっての最善の教育を追求するという観点から,学校教育,行政,家庭・地域社会に関する3つの基本方針が定められております。 まず,基本方針1としまして,学校教育においては,徳・知・体の調和のとれた成長と,子どもたちの生きる力の育成や,社会貢献意欲の向上に向けた施策を推進すること,基本方針2としまして,行政においては,次代を担う子どもたち一人一人にとって安全で安心な教育環境の整備を図ること,基本方針3としまして,家庭・地域社会におきましては,学校,家庭,地域住民が相互に連携,協力しながら,調布の教育をともに支えていくことをそれぞれ掲げております。 教育大綱では,このような基本方針を踏まえた上で,市長と教育委員会が連携して取り組む5つの連携テーマと,その基本的な方向性が示されており,この5つの連携テーマに関して,主な取組状況について御報告いたします。 それでは,お手元の資料1を御覧ください。連携テーマ1「子どもたち一人一人に応じた教育・支援の充実」です。主な取組の一つ目としまして,いじめ防止対策につきましては,いじめはどの学校にも起こりうるものとの認識に立ち,調布市教育委員会いじめ防止対策基本方針に基づきまして,調布警察署や多摩児童相談所など,様々な関係機関にも御参加いただき,未然防止,早期発見,早期対応,重大事態への対処に努めて参りました。また,昨年度は,いじめ・児童虐待防止に向けた市長メッセージ動画を,市のホームページで配信しました。不登校児童・生徒への支援につきましては,学校は勿論,教育相談所や教育支援コーディネーター室などが丁寧に相談や事業に取り組んできたほか,適応指導教室太陽の子や,不登校特例校七中はしうち教室での指導を通しまして,教育の充実を図って参りました。また,今年度からは訪問型支援を実施するなど,児童・生徒に寄り添った取組を進めております。 子ども・若者総合支援につきましては,家庭の事情などを理由に進学・就職等を諦めないよう,子ども生活部,社会福祉協議会による調布市子ども・若者総合支援事業「ここあ」等を通じて,相談業務や学習支援,居場所事業を実施いたしました。また,子ども・若者支援地域協議会の活動を継続する中で,庁内及び関係団体等との連携により,支援の充実を図りました。 特別支援教育につきましては,幼・保・小連携推進委員会の活動,具体的には就学支援シートや保育要録等の活用により,円滑な移行支援に努めるとともに,小・中学校における特別支援教育について,幼稚園・保育園におきましても周知・啓発を図りました。 ICT環境の整備につきましては,児童・生徒1人1台モバイル端末の貸与を実現し,現在,ICTを活用した授業の充実に取り組んでおります。 連携テーマ2「安全・安心な学校づくりの推進」についてです。主な取組の一つ目,防災教育につきましては,総合防災安全課,警察・消防等と連携した全市的な取組である防災教育の日の取組の中で,命の尊さ・大切さを考える授業や防災訓練等の実施による自助・共助意識の醸成や災害対応能力の向上を目指しました。 食物アレルギー対策につきましては,医師会の先生方や慈恵医大第三病院等との連携をもとに,アレルギー対応専用調理室を計画的に整備するなど,アレルギー対応を継続して参りました。また,今年で事故から10年を迎える中で,事故が風化することのないよう再発防止に向けた取組を進めております。 通学路の安全確保につきましては,学校,警察,道路管理者等と共同で定期的な通学路の点検を行ったほか,防犯カメラを増設するなど,安全確保対策を実施しました。 感染症対策につきましては,この間一斉休校となった期間はありましたが,全庁的な取組と連動した調布市立学校における持続的な学校運営のための感染症予防ガイドラインに基づき,調布市医師会並びに学校長先生の御指導のもと,様々な制限がありながらも,教育活動の継続に努めました。 連携テーマ3「学校施設の整備の推進」についてです。老朽化が進む小・中学校の施設整備につきましては,調布市公共施設等総合管理計画,調布市学校施設整備方針等に基づきまして,計画的な整備・更新に当たり,全小・中学校体育館への空調設備整備が完了いたしました。 また,35人学級編制標準引下げ等に伴う不足教室対策や,ICT環境の整備,避難所機能の向上に取り組んだほか,児童・生徒数の増加に伴う若葉小学校・第四中学校及び図書館若葉分館施設整備基本構想を策定いたしました。 次に,連携テーマ4「学校・家庭・地域の連携による教育支援」についてです。まず,地域学校協働本部については,令和3年度に全小・中学校への設置が完了し,地域人材を活用した学校教育活動を推進しております。 二つ目のコミュニティ・スクールについては,コミュニティ・スクール導入検討委員会を設置・開催し,令和5年度から3校でモデル実施していくこととなっております。 三つ目の社会教育分野における取組につきましては,全庁的な青少年問題協議会での協議や,青少年補導連絡会等による,地域ぐるみの青少年健全育成の取組を推進したほか,リーダー養成講習会等を通じて地域で活躍できる人材の育成に努めました。 また,コロナ禍におきましては,感染症対策を講じたうえで社会教育施設の継続的な運営,オンラインの活用などによる工夫を凝らした各種事業の実施を進めました。学校・家庭・地域の連携については,公立学校PTA連合会,自治会,地区協議会,学校開放運営委員会,学校評議員など,様々な関係機関,団体等がありますので,引き続き地域と協力,連携を図って参ります。 最後に,連携テーマ5「オリンピック・パラリンピック教育の推進」についてです。 東京2020大会に向けた取組としましては,調布市2019-2020プロジェクト全体会議における関係各所との情報共有や,スポーツ・産業・観光・文化の振興,国際交流,平和施策,青少年の健全育成,教育・福祉の充実など,多方面の取組を推進いたしました。大会は無観客での開催となったため,残念ながら競技観戦はできませんでしたが,パラリンピックの開催を機に,共生社会の重要性をこれまで以上に発信するパラハートちょうふの取組を全庁的に推進しました。 オリンピック・パラリンピック教育につきましては,平成27年度から市内の公立小・中学校28校全てが,東京都のオリンピック・パラリンピック教育推進校の指定を受けて取組を進め,スポーツ志向・障害者理解・ボランティアマインド・日本人としての自覚と誇り・豊かな国際感覚,この5つの資質をそれぞれ育成し,大会後の,学校2020レガシーへの継承へと繋げました。現在も,プロアスリートによるジュニア陸上体験教室や学校への出前授業など,体力向上に資する取組を実施しております。私からの説明は以上でございます。 ○小柳行政経営部長 ありがとうございました。続きまして,資料2,資料3について,行政経営部から説明いたします。 ○伊藤計画調整担当課長  行政経営部企画経営課の伊藤でございます。宜しくお願いいたします。私からは,調布市教育大綱第3期の策定に当たっての基本的な考え方及び素案の内容について,資料2及び資料3を用いて御説明させていただきます。資料2「調布市教育大綱<第3期>の策定について」を御覧ください。  はじめに,「1 地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正概要」についてであります。こちらは,平成27年4月施行の法改正により,地方公共団体の長における教育大綱の策定が義務付けられた際の内容となっています。  記載のとおり,地方公共団体の長は,地域の実情に応じて,教育,学術及び文化の振興に関する総合的な大綱を定めることとされております。また,大綱の策定等に当たっては,予め総合教育会議において協議することとされております。こうした規定に基づきまして,本日の総合教育会議において,協議をお願いさせていただいているところでございます。  次に,「2 教育大綱の定義・その他計画との関係」についてであります。教育大綱は,地方公共団体の教育,学術及び文化の振興に関する総合的な施策について,その目標や施策の根本となる方針を定めるものであり,国の教育振興基本計画における基本的な方針を参酌して定めることとされております。また,大綱が対象とする期間については,法律で定めがあるものではありませんが,4年から5年程度が想定されております。  続いて,「3 調布市教育大綱(第1期・第2期)の基本的な考え方」についてであります。資料に記載のとおり,調布市の教育大綱については,教育委員会の教育目標や基本方針はもとより,教育プランや総合計画に位置付けている施策を踏まえ,調布市子ども条例にある基本理念の実現に向けて,調布の未来を担う調布っ子の健やかな成長を支えるため,学校,家庭,地域及び行政が協働することを目指して,基本方針を整理しております。 併せて大綱の基本方針を踏まえて,市長と教育委員会が連携して取り組むテーマについて,その基本的な方向性を示しております。また,大綱が対象とする期間は,市長任期を考慮し4年間としており,現行の第2期教育大綱については,令和元年度から令和4年度までの4年間を対象期間としています。その下の図では,調布市における教育大綱の位置付けのイメージを表しており,教育委員会における教育目標・基本方針や教育プランと,市長部局における基本構想や基本計画などの双方を繋ぎ合わせるものとして,位置付けを整理しております。  こうした中で,第3期の教育大綱の策定に当たっての考え方について,「4 教育大綱<第3期>の策定の考え方」を御覧ください。まず基本事項として,現在策定中の調布市基本計画や次期教育プラン及び教育委員会教育目標・基本方針等との整合を図りつつ,現教育大綱の策定以降における市政を取り巻く状況や社会潮流の変化等を踏まえ,現在の大綱の枠組を基本に,必要な時点修正を行うこととします。  また,市の教育の現状と将来の展望について,市長部局と教育委員会が緊密に連携しながら共有を図るため,総合教育会議では,双方が共通認識を持てるような協議を行えればと考えております。  次に,対象期間については,令和5年度から令和8年度までの4年間を想定しています。また,構成についてですが,基本的な考え方と3つの基本方針については,第2期の内容の継続を基本として考えております。 他方,連携テーマについては,市における状況の変化等を踏まえて,内容の時点修正を行うことを考えています。内容の時点修正に当たっての視点については,「策定の視点(時点修正)」の欄で整理しております。その中では,令和元年度からの4年間における,教育環境や社会状況に関する主な状況の変化を記載しております。  令和元年度においては,台風第19号の影響や新型コロナウイルス感染症に伴う学校の臨時休業などについて記載しています。また,令和2年度では,小学校における学習指導要領の全面実施や児童・生徒一人一台のモバイル端末の貸与などを記載しています。令和3年度では,中学校における学習指導要領の全面実施や「医療的ケア児及びその家族の支援に関する法律」が施行されました。さらに令和4年度では,部活動の地域移行に関する内容について,頭出しをしております。  こうした状況の変化がある中で「第3期の大綱への反映を検討する主な事項」をまとめさせていただいており,共生社会の充実や多様性の尊重,デジタル化の進展,ヤングケアラーなど多様な課題への対応,医療的ケア児への対応のほか,環境に配慮した学校施設整備,部活動の地域移行をはじめとした地域人材の活」などをお示ししております。これらに関する認識について総合教育会議での協議を通じて共有していければと考えております。  なお,大綱策定までに予定している今後の大まかなスケジュールを記載しており,来年3月の策定を目指して取組を進めて参りたいと考えておりますので,宜しくお願いいたします。資料2についての説明は以上でございます。  続きまして,資料3「調布市教育大綱(新旧対照表)」を御覧ください。資料の見方について御案内させていただきます。資料の右側には,現在の第2期教育大綱の内容を記載しております。資料の左側には,現時点における第3期の素案の内容を記載しています。 また,第3期の素案の内容において,第2期から時点修正を行っている箇所については,下線付きの赤色で表示しております。  それでは,資料に沿いまして,現時点における素案について,現大綱から時点修正を行っている内容を中心に御説明いたします。はじめに,1ページでございます。こちらは,大綱の位置付けと基本的な考え方となります。1ページ中段に記載の「その後」から始まる段落については,現大綱の策定以降における取組を端的に整理しており,オリパラ教育の推進やICT教育に関する内容を新たに記載しております。  次に2ページをお願いします。こちらは大綱の基本方針でございます。先ほどの資料2の説明の中で申しあげましたとおり,第3期は第2期の枠組を基本とすることとしているため,3つの基本方針についても継承することを考えております。一部文言を整理する形での時点修正を行っていますが,基本的には,現教育大綱に位置付けている3つの方針を継承して参りたいと考えております。  続いて,資料の3ページをお願いします。こちらは,大綱の基本方針を踏まえ,連携して取り組むテーマとなっております。連携テーマの数については,現大綱と同様に5つとする予定でありますが,先ほど御説明させていただきましたとおり,この間における教育環境の変化などに応じて,内容の追加,変更などの時点修正を行うことを念頭に,内容の整理を行っています。  まず,「連携テーマ1 持続可能な社会の実現と共生社会の充実に向けた取組の推進」についてであります。このテーマについては,現大綱における5つの連携テーマの一つである,オリンピック・パラリンピック教育の推進の観点を継承するものとして,共生社会やSDGsの観点を踏まえて整理しております。また,このテーマに基づく取組は,この後御説明する他の4つの連携テーマにも通ずる内容であることから,一つ目の連携テーマとして取り上げさせていただいております。  このテーマの基本的な方向性としては,持続可能な社会の実現と共生社会の充実に向けて,子どもたちが必要な知識・技能を習得できるように取り組むこととしています。その下の現状と背景として,共生に関しては,子どもたちがあらゆる他者を価値のある存在として尊重し,様々な社会変化を乗り越えるための資質・能力の育成が求められています。また,SDGsなどの観点を踏まえ,様々な社会問題を自分事として捉え,実生活や社会の変容につなげる力を育成する必要性を記載しています。また,オリパラレガシーに関連する内容として東京2020大会の開催を契機として創出した多面的な効果をレガシーとして発展・継承させるほか,オリパラ教育で培った,障害者理解をはじめとする5つの資質を学校2020レガシーとして,教育活動を通して次世代へ継承し,共生社会の充実に向けた意識醸成の必要性を整理しています。  続いて,4ページをお願いします。「連携テーマ2 子どもたち一人一人に応じた教育及び支援の充実」についてです。時点修正を行う主な内容として,現状と背景では,虐待を受けている子どもやヤングケアラー,経済的な困難を抱える家庭の子どもなどへの対応に関する内容を記載しています。また,ICT教育の推進を通じた,個別最適な学びと協働的な学びの一体的充実に取り組む必要性について,新たに加えています。  次に,5ページをお願いします。「連携テーマ3 安全・安心な学校づくりの推進」についてです。このテーマにおいて修正を行う主な内容として,現状と背景では,食物アレルギー事故の発生から10年が経過する中で,改めて事故の再発防止の取組とともに,事故が決して風化することがないよう,対策を推進していく必要性を記載しています。また,法の施行を踏まえ,医療的ケア児が他の児童・生徒と共に同じように教育が受けられるよう,必要な支援を行っていくことなどが求められていることを追加しています。  続いて,6ページをお願いします。「連携テーマ4 学校施設の整備の推進」についてです。このテーマにおいて時点修正を行う主な内容として,現状と背景では,小学校の学級編成の標準が段階的に引き下げられることにより,学級数の増加が見込まれるため,長期的な視点に立った教室の確保等,学習環境の整備を検討する必要性を記載しています。  また,学校施設の整備において,フェーズフリーを意識した対応や,ユニバーサルデザイン,脱炭素社会の実現に向けた環境配慮などの観点を踏まえた対応の視点を加えています。なお,フェーズフリーとは,日常的に使用している施設の機能や市民サービスなどを,平常時だけでなく,災害時などの非常時にも利活用できるよう整備していくという考え方とされています。  最後に7ページを御覧ください。「連携テーマ5 学校・家庭・地域の連携による教育支援」についてであります。このテーマにおいて時点修正を行う主な内容として,現状と背景では,より良い学校教育を通じてより良い社会を創るために,学校・家庭・地域の連携・協働と役割分担により,持続可能な仕組みを構築することが求められていることから,コミュニティ・スクールの計画的な導入と地域学校協働本部との一体的な取組を推進することの必要性を記載しています。また,地域人材の活用や部活動の地域移行など,学校・家庭・地域との連携と役割分担による持続可能な仕組みを構築することで,学校教育の質の維持向上,魅力ある学校づくりに繋げることが求められていることを記載しています。 現時点における素案の内容については以上となりますが,これまで御説明させていただきましたとおり,大綱の位置付けや基本的な考え方,基本方針については,基本的に現行の大綱の内容を継承するとともに,学校教育や子どもたちを取り巻く環境の変化を踏まえた大綱の時点修正については,主に,5つの連携テーマにおいて反映させることで,全体の内容を整理して参りたいと考えておりますので,宜しくお願いいたします。長くなりましたが,私からの説明は以上でございます。 ○小柳行政経営部長 事務局からの説明が終わりました。これより協議いただく時間ということで進めさせていただきますので,お一人ずつ御意見をお聞かせください。なお,マイクを御用意しておりますので,マイクをオンにして御発言ください。それでははじめに,千田委員,お願いします。 ○千田委員 千田でございます。宜しくお願いいたします。私は,この大綱は新しくSDGsなどの観点も取り入れて具体的な方策を織り込んでいて,とても分かりやすくまとめられていると思います。私からは3点,感想と言いますか意見と言いますか,述べさせていただきたいと思います。 1点目は,基本的な考え方のところです。連携テーマ1に関わるかと思いますが,来年4月に施行されるこども基本法にある“こどもの意見表明などの機会を確保する”ということを明文化してはどうかと思います。調布市では夢発表会などで既に取り組んでいますが,子どもたちの自己表現力を高めていくという意味でも,それからあまり私たちは意識していない,子どもの権利を守るという意味でも,きちんと表現した方が良いかと思います。14,5年前のことを思い出すのですが,私が富士見台小学校にいた時に6年生の子どもたちが,市長にお話ししたいと言い出して,市長に実現して頂きました。覚えていらっしゃいますか。あれから学校に戻って子どもたちは全校に報告したりして,とても良い経験になっていました。 2点目は連携テーマ3にあります,アレルギー対策の推進についてです。現状と背景の中に以前には無かった“事故が風化することのないよう”ときちんと表現されていることに力強い意志を感じました。これまでの10年間,様々な取組をしてきたわけですけれども,当時を知る教職員はどんどん少なくなっています。ということは,あの時の悲しさ,悔しさ,やり直しの効かない無念さ,申し訳なさ,それを実感した人が少なくなっているということです。だからこそ体制をこのようにきちんと継承していくことが重要だと思いますので,ここも大賛成です。 3点目は連携テーマ5です。ここにあるコミュニティ・スクールについてです。コミュニティ・スクールは,地域と共にある学校づくりと謳っていますが,学校を核とした地域づくり,人づくりであると私は考えています。調布市はこれまで着々と地域づくりを進めてきたところですが,このコロナ禍で地域コミュニティが成立しにくくなっているのではないかという懸念もあります。コミュニティ・スクールは,これから新たに全校で取り組むことでもあり,学校を核とした調布ならではの地域づくりとして市長と教育委員会が強い連携で進めていけたらいいと思います。 補足を言わせてください。この大綱は,小・中学校の取組が多くを占めている。これらが推進されるかどうかは,校長の理解と意欲にかかっていると言っても過言ではないと思います。これも十年になりますが,校長会に市長がいらして,防災教育の日の設定について熱く語られました。あの時は驚きましたけれども,調布市のビジョンを伺って,皆納得しました。そして取り組みました。今新たにこうして大綱を作り進めるに当たり,市長や教育長からビジョンを語って,校長たちを揺り動かしていただけたら良いなと思います。そうすれば,調布での日の浅い校長たちも理解して,安心して取り組めるのではないかと思います。 少々勝手なことをお話ししましたが以上です。ありがとうございました。 ○小柳行政経営部長 ありがとうございました。続いて,榎本委員お願いいたします。 ○榎本委員 榎本です。宜しくお願いいたします。まず,大綱全体に対して非常にきめ細かな配慮があり,今の時代に即した内容になっていると感じております。子どもたちが置かれている現状は,非常に厳しい社会の中で様々な個性を持った子どもたちがいる。その中で育てていくというのは非常に難しいことですし,高度な技術も必要とされているのではないかと思います。子どもたちの中には,ここにもありますように,ヤングケアラーと言われる子どもたちも,きっと調布の中にもいるのではないか。そういう子どもが,御家族のケアに振り回されることなく,きちんとした学びの機会を得ていくというのも非常に重要なことだと考えています。 ただ大綱ですから色々こうあったらいい,こうしていこうというわけですけれど,これを教育委員会あるいは市長部局も含めて行政だけで何かをやっていこうと言うのでは,何も解決できないと私は思います。当然,関係部局,関係機関,そして市民が積極的に子どもたちの為にサポートできる,何かをサポートしていくという体制を作っていかないと,上手くいかないのではないかと思っています。 そういう意味では,地域を生かした子どもの教育というところでは,非常にこれから期待されるところでもありますし,また地域にある一つ一つの大きな,それぞれが一つの財産,要するに人の特徴というか,人の財産,そういうものを上手に生かせるような中身で物を進めていく必要があるかと考えています。私からは以上です。非常にきめ細かな内容で宜しいかと考えております。 ○小柳行政経営部長 ありがとうございました。続いて,福谷委員,お願いします。 ○福谷委員 私もこの大綱については何回か学ばせていただいて,とても分かりやすいと思っています。ちょっとかけ離れますが,教育は,人で決まると私は思っています。教師こそ最大の教育環境。ですから,学校現場で複雑で多岐にわたる問題が実際あります。教師一人が,抱え込んだり,あるいは,一人が責任を感じて悩んだりという場面があると思いますが,この現場の悩みとか困りごとを聞き,相談する場があっても良いと思っております。勿論,教育大綱の中にそういうものが組み込まれるという感じではないのですが,ただ私たちの視点としては,そういうものがあっても良いかなと思います。 もう一つは,大綱にも関わるのですが,連携テーマ4にもありますように“学校,家庭,地域の連携”がありますが,常々,地域って何だろうと,いつも私は思っています。ここで言う地域の実態はと考えますと,自治会とかあるいは子ども会ですとか,そういうものが考えられますが,私の地域では,自治会はほとんど高齢化して,ほとんど若い方がいらっしゃらない。そこで私が思うのは,学校では教師など,動く機能がありますが,地域については,市として本当にどのように考えていったら良いのかというと,市として,特色ある人材,人ですね。先程,榎本委員も言っていましたように,人材を確保する必要があるのではないかと思います。子ども会の指導ができる方とか,あるいは部活動を指導できる,ただ技術的なものではなくて子どもの成長をしっかり受け止められる人材。そのような人材を,市が,あるいは教育委員会が,人材バンクのようなかたちで確保できれば,地域の次の手が打てるのではないかと思う。かつて,私が八中に勤務していた時に,地域にとても素晴らしい保護者がいました。この方は素晴らしい活動をされていて,そこで活動していた子ども会の子どもたちが,学校の中でもとても貢献するような活動をしていたという経験がありますので,そういう人が繋がる人材バンクのようなものが考えられたら良いかと思う。直接大綱とは関係ないですが,普段,私が調布の教育において思うことを述べさせていただきました。 ○小柳行政経営部長 ありがとうございました。続いて,細川委員,お願いいたします。 ○細川委員 まず,調布市における子どもたちへの姿勢がとても素晴らしい,とても先進的な取組を多くしていると受け取って,非常に我が町ではありますが,敬意を表しているところであります。大きなものとしては,こども若者総合支援ネットワークによって,行政と地域の様々な団体が連携し,不安を抱えたこどもや若者のために,大変大きな力になってくださっている。教育委員会においても太陽の子,はしうち教室,そして今回は,訪問支援事業のみらいも始めてくださっているということは,一人一人を大切にしていくという基本姿勢というものが非常によく表れているものとして感謝しているところであります。 そのうえで今回の大綱についての意見と感想を述べさせていただきます。まず,基本的な考え方,基本方針のところに“自分らしく”というキーワードが大きく何度か取り上げられているところが,私としてはポイントと受け取りました。 これはきっとLGBTQやとSOGIといった性自認を踏まえての言葉ではないかと推察したところです。今,中学校でも女子生徒がズボンを履いて登校するというのは当たり前になっています。今度は反対に,学校の現場の先生からは,男子生徒から「スカートを履いて登校したい」という声が上がった時にはどうしたら良いのだろうか,という声も聞いたことがあります。そうしたことも踏まえ,そうしたことも違和感無く,誰もが自分らしくなれる,自分らしく通える学校を作っていくと。そのような姿勢がこの言葉には表れているのではないかと受け取っているところです。 それから,連携テーマ2の被虐待児,ヤングケアラー,経済的困難を抱える家庭の子どもについても,この調布市においては調布学園や二葉学園といった児童養護施設を抱えている中で,これも課題を抱えた家庭や子どもへの対応というものが,これまでの経験値となって非常にプラスに動いていると思っております。他市よりも先に取り組んでいこうという姿勢もここには表れていると前向きに受け取っています。言葉として大綱の中に入れるのは難しいと思うのですが,やはり福祉と併せて,医療との連携というのも,これからはもっと必要になってくるのではないかと思います。 調布においては,これも幸いなことに,アレルギー事故においては慈恵医大と上手く連携ができたということもあります。困難を抱えた若者にとっての幸いなことは,東京さつきホスピタル,思春期精神科があります。なかなか思春期に対する精神科というのがあまり多くない中で,これが地元にあるというのは,非常に大きなメリットであると考えますので,こういったところも上手く連携ができたら良い。 それから最後,コミュニティ・スクール,連携テーマ5になります。これからは地域と学校が一体化していくという中で,先程も話がありましたが,学校の管理職の意識というものが大きく問われてくるだろうと思います。現状と背景に,“学校,家庭,地域が目標やビジョンの共有を図りながら”という言葉があります。ここに先ほどの午前中の教育委員会の中でも話をしましたが,大事なのは,学校が抱えている課題をきちんと共有していただくこと。自分の非のある所は見せたがらないのは,人間の本当のところだと思いますけれども,そこの今,問題になっている部分を積極的に開示していただくことによって初めて,地域も本当にここで解決しなければならないという意思が強まると思いますし,そういった姿勢も是非求めたいと思いますので,課題の共有ということも入れ込んでいただけたらと思います。以上です。 ○小柳行政経営部長 続きまして,奈尾教育長職務代理者お願いいたします。 ○奈尾教育長職務代理者 宜しくお願いいたします。第3期の大綱をつくるに当たって振り返ってみますと,第1期から関わらせていただいて現在に至って,とても良くできていると思います。いわゆる漏れがない。不易流行で言うと,不易なものはきちんと抑えて社会の変化に応じた内容が盛り込まれていることは自慢をしても良いのではないかと思っているところであります。 令和2年のコロナによって,本当に学校教育というのは岐路に立たされて現在に至っていると思うわけであります。学校とは何だろうか,学校の役割とは何だろうかということを考えずにはいられなくなってきた。発端が令和2年の2月26,27日ですか。安倍前総理大臣が「休業しなさい」と言ったことによって,突然に学校は最長で3箇月休業せざる得なくなった。木曜日の夕刻に発せられて,金曜日一日しかなく,「あとは休みなさい」と言われたら,学校として取れる措置・対応というのは,これは指導室が本当に御苦労されたと思いますが,その短い時間の中で,3箇月間を乗り越えなければならない,つまり学校に子どもが来ることが当たり前だったのが,来られない,来ないという状況の中で,教師はどうすればよいのか,家庭ではどのようにすればよいのか,これは調布市だけではなく,国の教育体制を揺るがす大きな出来事だったと受け止めています。 一方で言われるのは,そのお陰で調布市は先進的にタブレット端末を一台ずつ配付し,それに対応できているのですが,コロナのお陰でタブレット端末を活用したオンライン授業は急速に進みました。急速に進んだがために,その弊害も発生してきていると言えるのではなかろうか。本市にも課題があると伺っています。そのような中で大綱の中の資料1でいきますと,例えば連携テーマ1,ICT環境の整備があって,取組事績がICT環境の整備による事業の充実とあるわけですけど,「充実」という捉え方をした時に,まだ教師自身も研修が十分に進んでない中で,操作の技量の差がある。それを介して子どもたちがどれくらいの理解が得られるのか。個別最適な学びと言われる中で,個々が理解できる容量と言いますか,活用能力が違う中で3箇月間を過ごすことになります。技量の差を埋めるために親の力を借りなければならなくなります。要するに,未熟な中で休業期間を過ごしてきたわけで,そういったことを含めて充実と呼んで良いかと思います。取組実績は上手くまとめてあるが,そのもう一つ先の分析をしたうえで文言を並べてはどうかと思います。これが一点であります。文言整理の問題。 それから体力の向上というのは,オリンピック・パラリンピックのレガシーということで,とても良い看板ができていると思います。これもやはりコロナによって体力低下も否めないわけですので,レガシーが各学校でどのように残って,どの様な成果が上がってきているのか,そこまで第2期の分析をして第3期に備えるべきではなかろうかと思うところであります。本市では,コミュニティ・スクールに取り組んでいくことになっていますが,これこそ学校だけで体力の維持向上というは望めない。いわゆる家庭,地域の力を借りないことにはできないことでありますから,こういったものも含めて取り組み方も少し広げていく。そのためには,地域の人材の発掘に本当に力を注いでいかないと,私は上手くいかないのではないかと思います。このように掲げた以上は,実施に向けた取組・努力をしていかなければいけない。自分の反省を含めながら考えるところです。宜しくお願いをしたいと思います。 ○小柳行政経営部長 ありがとうございました。続いて,大和田教育長よろしくお願いいたします。 ○大和田教育長 皆さん,ありがとうございました。今日の議題にもあります,調布市教育大綱,大綱というのは調布市の教育の基本となるものという捉え方をしております。そういった意味では,今回3期目を検討している最中ですが,そんなに1期から2期,3期,内容が余程大きな変動が無い限り,調布市の教育大綱としてはそんなに変えなくても良いのかなと,個人的には思っています。そういう意味では基本方針1,2,3ありますが,これも今までと変わらず,ただし,社会状況の変化この変化というのは大きくありましたので,コロナ,ICT,そのような大きな変化はこの2,3年もの凄くありました。その辺の変化を捉えた教育大綱というのであれば,私はこの内容で十分と感じているところであります。 また,調布の教育ということで一言だけお話しさせていただければ,タブレットは導入しましたけど,やはり教育というのは,人が人を育てていくということが基本ではないかと思っています。フェイストゥフェイス,やはり人と人が直に会って物事を伝えていく。それが教育の根本ではないかと個人的には思うところです。そういう意味では,これからデジタル化ですとか,タブレットはあくまでも道具という位置付けで,学校は扱っておりますが,その道具をいかにして上手く使って,人と人をどう結び付けていくかが,これからの大きな課題になるのかなと思っているところでございます。 そうした意味では調布の教育の一番の原点は1万5千人の小・中の児童がおりますが,1万5千人の子どもたち,その1人1人を見つめた教育ができるのが,最高の,理想の教育ではないかと思っているところでございます。以上です。ありがとうございました。 ○小柳行政経営部長 各委員の皆様,ありがとうございます。最後に各委員の意見・感想等を踏まえ,市長からお願いします。 ○長友市長 一つは,苦労して文章化しているのはよく分かります。ただ大綱ですから,記述については,これからもよく見直してもらえればということです。一過性の問題なのか,大勢として受け止めるべきなのかということです。例えば,ヤングケアラーの位置付けも四年間で,その言葉がどこまで使われるのか分からない。問題が発生し,それに対して教育,行政の中でどう対応していくのか。被虐待児やヤングケアラーの問題というのは,あってはいけない環境に置かれた子どもたちをどうしていくのかという問題。並置して経済的な問題,家庭の経済事情というのは,それは行政としてどう取り組むのか。よく見れば疑問も生じてくるのではないか。パブリック・コメントに指摘があれば考えてもらいたい。コロナによって,というのを書いても良いと思うが,それはコロナにどう対応したかではなく,コロナによって浮き彫りになった教育課題など,そういう記述も考えられると思います。全体はよくまとまっていると思います。 あと一つ,目玉である連携テーマの1については,注釈が必要かと思う。何故かというと,共生社会の充実の意味は分かる。健常者と障害者が共に生きる社会をより安定的に,より良いかたちにしてこれを充実させる,それをより充実させていく。これは分かる。 ただ,持続可能な社会というのは,何が持続可能なのか。 例えば,“SDGsを実現させる”と言えば分かる。SDGsは,目標の定まった項目建てされたものだからそれは分かる。持続可能な社会の実現と言われると,それだけで何の注釈も無い。突っ込まれた時に答えられない。これは教育大綱の中でだけでなく,全てにおいてそうなんだと。おそらくパブリック・コメントでも,そこについての質問だとか疑問が出てくるのではないかと思うので,そういう意見をよく聞いたうえで考えていただければ結構です。何らかの説明,注釈をどこかに別建てで書いておかないと,という気がしました。 ○小柳行政経営部長 ありがとうございました。本日の協議はここまでとさせていただきます。 様々な御意見をいただき,ありがとうございました。先ほどの事務局説明と重複しますが,今後の予定としては,本日の会議の結果を踏まえ,事務局で教育大綱(素案)を取りまとめさせていただきます。そして,来年,パブリック・コメント手続を実施します。その結果も踏まえ,第2回の総合教育会議を開催させていただき,協議・調整を行い,第3期の調布市教育大綱を策定して参りたいと考えています。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。最後に,事務局から事務連絡をお願いします。 ○事務局  次回の開催日についてですが,令和5年3月を予定しておりますので,よろしくお願いいたします。また,本日の議事録につきましては,事務局で作成後,皆様に御確認いただく予定でございますので御協力いただきますようお願いいたします。 ○小柳行政経営部長 皆様から,何かご質問等ございますか。 (委員からの質問無し) よろしいでしょうか。それでは,これをもちまして令和4年度第1回調布市総合教育会議を終了させていただきます。ありがとうございました。