令和4年度 第6回調布市廃棄物減量及び再利用促進審議会 議事録 1 開催日時:令和5年3月23日(木)午後18時00分から20時00分まで 2 開催場所:調布市クリーンセンター会議室(オンライン併用) 3 委員出欠:出席11人,欠席3人 ・出席委員:江尻会長,山下副会長,横山委員,安塚委員,森下委員,村門委員,千草委員,市川委員,増田委員,佐々木委員,田波委員 ・欠席委員:阿部委員,杉崎委員,亀田委員 4 事務局:上野環境部次長,三ツ木ごみ対策課課長,雨宮,中島,東澤,有賀 5 傍聴者: 【議事次第】 1 協議事項  ペットボトルの減量・リサイクル推進について 2 報告事項  (1) 調布市家庭系ごみ等詳細組成分析調査(令和4年度)について  (2) ザ・リサイクル(令和5年3月20日発行 第92号)の発行  (3) 令和5年度審議会について 3 その他 4 閉会 配布資料 資料1 ペットボトルの減量・リサイクル推進について 資料2 第5回審議会(粗大ごみ)での主なご意見・ご質問 資料3 ペットボトルに関する質問・ご意見シート① 資料4 調布市家庭系ごみ等詳細組成分析調査(令和4年度)について 資料5 ザ・リサイクル(令和5年3月20日発行 第92号) 資料6 令和5年度審議会について 参考資料 ペットボトル参考資料 開会(17時00分) 1 開会 事務局(中島)  それでは定刻となりましたので,ただ今から令和4年度 第10期第6回,調布市廃棄物減量及び再利用促進審議会を開始します。今回はオンラインを併用した対面での開催です。事務局の三ツ木と,3名の委員がオンラインでご参加の予定です。どうぞよろしくお願いします。  本日は阿部委員,杉崎委員から欠席のご連絡を頂いています。また,促進員枠で市民委員を務めていただいていた荒木委員が,ご都合により辞任されました。後任の委員については現在調整中であることをご報告します。  それでは,開会に当たり江尻会長から一言お願いします。 江尻会長  皆さん,こんばんは。桜の花が咲いているのに雨が降ってしまったというお天気になりましたが,調布もお花見をする所はたくさんあると思いますので,散歩がてら歩きながら,やはり皆さん,お花見の後のごみがどのようになっているか気になるところではないかと思います。そうしたことも含めて気にしながら年度末を過ごしていただきたいと思っていますので,今日はよろしくお願いします。  では,出席者は過半数に達していますので,調布市廃棄物の処理及び再利用促進に関する条例第78条に基づき審議会を開会します。傍聴の方はいらっしゃいますでしょうか。 事務局(中島)  本日はいらっしゃいません。 江尻会長  いらっしゃらないということですので,このまま進めたいと思います。次第に沿って進めることになりますが,まず配布資料の確認からお願いします。 事務局(中島)  では,配布資料の確認をします。本日は資料1から資料6までと,参考資料があります。資料1,ペットボトルの減量・リサイクル推進について。資料2,第5回審議会(粗大ごみ)での主なご意見・ご質問。資料3,ペットボトルに関する質問・ご意見シート。資料4,調布市家庭系ごみ等詳細組成分析(令和4年度)について。資料5,「ザ・リサイクル」(令和5年3月20日発行第92号)。資料6,令和5年度審議会について。最後に参考資料を添付しています。ご確認をお願いします。 江尻会長  ありがとうございました。今の時点で大丈夫でしょうか。もし足りないものがあれば,対面の方は手を挙げてご発言ください。リモートの方は画面共有でということになりますので,どうぞよろしくお願いします。  それでは早速入ります。今日は協議事項が1つと報告事項が3つ,それからその他と次第にあります。そのとおりに進めていきたいと思っていますので,ご協力よろしくお願いします。 1 協議事項 ペットボトルの減量・リサイクル推進について 江尻会長  まず協議事項,「ペットボトルの減量・リサイクル推進について」からいきます。まず説明をお願いします。 事務局(中島)  前回審議会での諮問に基づき,前回は粗大ごみの減量および再利用の促進について協議していただきましたが,今回と次回のテーマはペットボトルの減量等に関する事項です。  初めに資料1の1ページをご覧ください。今回の令和4年度第6回審議会では,前半でペットボトルを取り巻く状況,事業者や国等の取り組みや環境問題など,ペットボトルに関する内容についてご説明し,その後にペットボトルの減量・リサイクルに向けて,減量,リデュースに焦点を当てて方向・取り組みについて協議していただきます。また,次回の令和5年度第1回審議会では,リサイクルに焦点を当てて協議していただく予定です。  ペットボトルについてはプラスチック使用製品ということもあり,先々でプラスチックの減量・リサイクルについてご議論いただくためにも,ペットボトルに関する背景から詳しくご理解いただくために今回は勉強的な要素を含めて進行させていただくとともに,後半はリデュースについてご議論いただきたいと思います。  では,議事に移る前に,今回も初めに映像をご覧いただきます。ご覧いただくのは,ふじみ衛生組合リサイクルセンターの紹介映像です。ペットボトルも含め,リサイクルセンターについての全般的な流れを映しますので,今回の議事には関連がない場面も多くございますが,参考になる箇所も多いと思いますのでぜひご覧ください。なお,不明な点がありましたら,ぜひC委員にご質問いただければと思います。C委員,もしご質問があれば,よろしくお願いします。 <ビデオ上映> 事務局(中島)  以降は有害ごみの対応になるので省略します。ご清聴ありがとうございました。なお,こちらの画像はYouTubeでいつでもご覧いただけますので,興味のある方はぜひ検索してみてください。  途中になりますが,音声の確認をさせていただきます。まず,D委員,聞こえていますか。本日はよろしくお願いします。  次に,資料の説明については,2ページから14ページまでの全般的な内容はコンサルから,15ページの調布市の状況以降は私からお話しします。では,お願いします。 コンサル(鈴木)  ありがとうございます。資料がかなり多いので,かいつまんでも少し長くなってしまうかもしれませんが,2ページ目以降から説明します。  2ページ目は「1.ペットボトルを取り巻く状況」ということで,全般的な状況を整理しています。特にごみの関係や,容器包装リサイクル法はペットボトルと切っても切れない関係にありますけれども,どのような形で成立してきたのかも併せてご説明したいと思います。  2ページ目の(1)にあるように,ペットボトル自身は1970年代に米国で生まれ,日本でも飲料容器に1982年ぐらいから登場してきました。これは清涼飲料工業会,当時は工業会,今は連合会といいますが,工業会の資料に書いてあるとおりのことを書いています。なぜ飲料に使われるようになったかというと,食品衛生法上大丈夫でしょうという国の基準をクリアしたからです。  ビンや缶と違ってペットというのは,上にも書いてありますが,ポリエチレンテレフタレートというプラスチックの一種です。プラスチックというのは,もとは石油,さらにそのもとは生物ということで,油分や植物の成分などと非常にくっ付きやすいのです。例えば茶渋などが付いてしまうなどいろいろな特性があって,ビンや缶と違い,洗っても実は汚れが落ちているように見えて落ちていない部分もあります。  そのような形で,食品衛生法上何が問題になるかというと,カビが生えないかなどという懸念もあり,1982年にやっと認可されたということです。しかし,ここに書いてあるように,当時は散乱ごみで空き缶のポイ捨てなどが非常に問題になっていたので,あまり小さいボトルで売り出すとそれがまた散乱して,ひいては社会問題になることも懸念され,飲料業界でも1リットル未満のボトルは自主規制ということになっていました。  すみません,資料を共有していただけますか。2ページ目の下,オレンジの幅が伸びている図表1のグラフですが,統計的には大体1996年以降ペットボトルが爆発的に増えました。なぜかというと,その年から小型ペットボトルが解禁されたのです。なぜ解禁されたかというと,実は容器包装リサイクル法ができたからなのです。  ペットボトルはそれまできちんとしたリサイクルの受け皿がなかったのですが,後で説明しますけれども,容器包装リサイクル法でリサイクルする仕組みが少なくとも市町村が分別収集するものについてはできたということで,業界がもう売れると分かっていたのでしょう,小さいボトルも解禁しました。  それと同時に,当時コンビニなどが全国的に爆発的に増えている時期で,清涼飲料はコンビニの棚に入る大きさで売るというのが当時の戦略でした。そのようなこともあって,コンビニの売り上げの伸びとともにペットボトル飲料も伸びてきました。自販機にも入るようになってきたということで伸びています。  今のグラフの一番右側,2020年令和2年のところを見ていただくと,少しへこんでいます。当然これはコロナの影響です。コロナ禍で外出などを自粛するようになって,外で飲むペットボトルは減りました。自販機で買って飲んだり,外で買って飲んだりするものが減ったことで,全体の売り上げが落ちたということです。  ただ,後で市の実績についてもご説明があると思いますが,実は市の回収するペットボトルの量はコロナがあっても全然へこんでいません。要するに,家の中の消費が逆に増えたのです。外が減ったけれども中が増えたという形で,市が回収するペットボトルの量は相変わらず伸び続けているのが現状です。  これをリサイクルする仕組みがどのようにつくられたのかを3ページ目以降に書いています。長く書いてあるので,かいつまんでお話しします。まず,3ページ目の下の図表2をご覧ください。グラフが非常に小さくて申し訳ありませんが,上の青いグラフが日本全体の一般廃棄物のごみ量です。産業廃棄物ではなくて,あくまでも市町村が処理するごみの量を青いグラフで見ていますけれども,1985年を境にものすごく伸びています。それまでバブルもあったし経済成長ももちろんしているのですが,ごみが増えたのは1985年以降です。  なぜ増えたのか,その一つの大きな原因といわれるのが,1985年のプラザ合意です。小さくグラフの中に書いてありますけれども,当時は,1ドルが239円,ほぼ240円だったのですが,そこから円高に走り,右のほうを見ていただくと1991年辺りで1ドルが134円。ちょうど今と同じぐらいの水準です。100円ぐらい値上がりしました。  どういうことかというと,輸入する原料が安くなるわけです。ですから,いろいろな資源物,ビンや缶など,ペットボトルも資源といえば資源です。それだけではなくて,古紙類,ダンボールなども含めて,国内でリサイクルして集めるよりも,外から買ってきたほうが安いという状況ができました。端的に言えば,例えばチリ紙交換を町の中で見掛けなくなりました。  困ったのが市町村で,その頃,処分場が足りない,焼却炉を延命しなければと,新しく建てるならなるべく焼却量を減らさなければということで,1980年代後半ぐらいから分別収集がまず全国的に広がっていきつつありました。  ところが,分別収集したけれども引き取られないというか,それまでは売れたのに売れなくなってしまいました。お金を付けないと引き取ってもらえなくなってしまいました。これを何とかしてほしいというのが市町村からもありました。  それから,先ほどあったように,ペットボトル飲料が出てきて爆発的に増えるのは1996年以降ですけれども,大型のボトルはもう家庭にもだんだん普及してきていました。昔の1リットル以上の大型ボトルというのは,ペットではない黒いプラスチックのはかまを履いていたり取っ手が付いていたり,ものすごくごついものでしたが,そのようなものが出てくるようになりました。このようなものを分別収集しても引き取り先がない,これも何とかしてほしいというので,これが容器包装リサイクル法を作ろうという一つの誘因になっています。  逆に言うと,容リ法が作られたことによってペットボトルも爆発的に売れて,それを市町村が回収する一つの仕組みが出来上がったというのが,1990年代の後半からです。  4ページをご覧ください。一方,容器包装リサイクル法などで,誰に責任があるのだという話の中でよく言われるのが,拡大生産者責任という考え方です。特に欧州で,同じようにペットボトルが増えてきました。それだけではなくて,グローバル化で缶ビールなどもどんどん外国から入るようになってきました。そのような中で,特にドイツがそうだったのですが,ドイツは小さな町ごとにその町のビール工場があって,それぞれその小さなエリアの中でビンが回る仕組みがつくられていました。  ただ,一方で,経済はグローバル化しているので,どんどん新しいものが外から入ってきます。これを何とか規制をしないと,国内産業がつぶれてしまいます。しかし,国内産業がつぶれるからと下手に関税をかけると,経済の自由貿易化に反します。そうすると,ヨーロッパがよく使う手なのですが,ドイツや北欧諸国では,環境を守るのだという名目で地域の産業を守る戦略を取ります。いろいろ書いてありますが,ペットボトルも繰り返して使うようにしなさいという仕組みが導入されました。事業者に引き取らせて回転させるのが欧州の仕組みで,事業者の責任を拡大して,ごみとなった後も責任を取らせるというやり方です。  しかし,それでもグローバル化の流れはどうしても抗えない部分があり,では,ドイツではペットボトルはあまり売られていないのかといえば,やはり売られています。売られていて,大概スーパーやお店でデポジット,今のユーロは幾らなのか忘れてしまいましたが,入れると10円20円と返ってくるような仕組みですけれども,それがリターナブルで回るかというとなかなかそうではない部分もあり,今,欧州ではリサイクルも含めてデポジットで回収する仕組みになっています。  下のほうに参考で,やはり日本でも,さらに繰り返して使われるリユースビンやリターナルビンといわれるものも1980年代や1990年代までは結構まだ商品として残っていました。業務用ではビールビンというしっかりしたものが今も残っています。ジュースやコーラなどでもビンは結構あったのですが,だんだん減っていくということで,日本の場合はリターナブルシステムを守るための法的な仕組みがないということでどうしても,例えば全国規模,もしくはグローバル企業といわれているようなところではなかなかリターナブルビンを扱うことはなくなってきました。今では,お土産屋さんや地域の高速道路のサービスエリアなどに行くと,地場サイダーや地ビールなどその地域特産のミカンで作りましたなどというのでビンが所々に残っています。  東京では,中野にある東京飲料という会社がラムネを作っています。お祭りで売るものです。ただ,東京飲料さんはいろいろな形での受託生産をしていますので,例えば地域特産品で,実際はありませんが調布市の地サイダーを作りたいとお願いすれば,調布市ラベルの繰り返して使えるビンで作ることもできないことはないのですが,問題はそれが商売になるかどうかです。なかなか商売につながりにくいところもあって,日本のガラスビンのリユースは今かなり苦しい状況にあります。  5ページ目にいきまして,ここはよく聞く話なのですが,2000年以降,1990年代辺りからもありましたけれども,それとは別に地球環境問題です。特に化石資源です。石油や石炭,石油からつくられるプラスチックなどが地球温暖化,気候変動につながるということと,特にプラスチックは海洋ごみの問題が非常にクローズアップされました。  5ページ目の真ん中の円グラフを見ると,これは個数なので必ずしも重量ベースではないのですが,環境省が何地点かで調べて取りまとめたところ,個数で言うと圧倒的に海辺や河口に漂着しているプラごみというのが,プラスチックボトルという書き方をしていますが,ほとんどペットボトルです。重さで言うと,漁網やロープなど魚類関係が実は重量ベースでは結構あるのですが,個数ベースで言うとやはりペットボトルが非常に目立っています。  一番問題になっているのが,プラスチックがさらに太陽光線などで分解されてマイクロプラスチック化して微生物の中に取り込まれていることです。実はペットボトルはなかなか分解しにくい性質を持っているので,逆に他のごみが分解されてしまうのでペットボトルばかりが目立っているという考え方もできるのですが,見た目では非常に目立っています。国のほうでも,海洋ごみを含めてプラスチック問題を何とかしなければというのがあります。それはまた後ほど説明します。  5ページの一番下に書いてありますが,欧州の状況だけ申し上げると,2019年にEU指令というのがありました。その時に,まず皿やストロー,発泡トレイなどのワンウエイプラスチックはもう禁止です。これは5年の猶予ですから,2024年からになるでしょうか,禁止です。  それから,ペットボトル自身を禁止というのはさすがのヨーロッパもできなくて,テザーキャップにしなさいと。テザーキャップとは,ひもが付いていて,キャップを外してもくっ付いているというタイプのものです。これはヨーロッパの環境団体が,海鳥や魚がペットボトルのキャップを結構飲み込んでいるという強烈なロビー活動をした成果です。  日本ではキャップは別素材です。ポリエチレンやポリプロピレンなので,リサイクルのほうにこれはきちんと外してほしいとお願いしているので,日本ではそれはやらない形に今はなっています。  ということで,今,法制度にも少し入ってしまったので,6ページ目にいきたいと思います。ペットボトル関係の法律ですが,一番大きいのが容器包装リサイクル法です。6ページ目の一番下の平べったい図です。大ざっぱな仕組みで言うと,一番左にあるように,ガラスビン,ペットボトル,プラスチック容器包装,紙製容器包装の4品目については,市町村が分別収集してもなかなか安定的に売れません。ですから,そのリサイクル費用を,同じ図の一番右にある企業,これは中身を作るメーカーです。ペットボトルでしたら飲料メーカーと外側のボトルを作っているメーカーで,圧倒的に責任比率は中身のほうが大きいのですが,飲料メーカーなどにそのリサイクル費用を出してもらいます。ただ,1カ所1カ所払うのは大変ですから,それを真ん中の日本容器包装リサイクル協会という公益財団法人,指定法人といわれていますが,そこで商工会議所を通じて全国のメーカーからお金を集めて,そのお金でリサイクルをします。リサイクル処理を請け負っている形になります。  右側の大きな図を見ていただきたいのですが,ペットボトルの場合はどのようにリサイクルされているかというと,画像がぼやけていて申し訳ありませんけれども,図表5の左側です。左上がベール品といわれているもので,市町村が集めた段階のものです。日本のベール品は非常にきれいなことで有名です。キャップも外され,ラベルも剥がされという形で,それを運びやすいように圧縮した形のものですが,それを引き取って何をするかというと,右側のようにふわふわした粉のようなフレーク,ペレットは少し粒状にしたものです。そのような形に再商品化します。ここまでをやります。  昔はここまでやって,このフレークやペレットを使ってくれるメーカーに売るのですが,それでもペットボトルのリサイクルは赤字でした。しかし,平成18年ですから2006年以降は,実はペットボトルは売れるようになってきています。  7ページ目の図と併せて,参考資料の3ページ目です。これは日本容器包装リサイクル協会のホームページからそのまま貼ってきたので,非常に見づらいグラフですみません。プラスチックやガラスビン,それから紙製容器包装。紙製容器包装というのは,雑紙といわれているようなものも含めた紙製容器全部です。それから,プラ製容器包装,ペットボトル。それぞれがリサイクルするのに幾らかかったかです。再処理事業者がどのくらいの価格であればリサイクルできるという形で,引き取った価格の平均値をグラフにしたものです。  実はペットボトルはこの一番下のグラフにあるように,平成18年,2006年以降はずっとマイナス値です。マイナス値ということは,入札値とはいえ,一番高く買ってくれるところに売っているという感じで,実質,売れている形になっています。  この2006年以降辺りで売れるようになってきたのは,実は中国の力が大きいのです。この頃,中国が非常に経済拡大の真っただ中にあって,日本もそうですが,繊維産業などが皆こぞって中国に拠点を移しました。ユニクロなどもそうですが,ものすごい勢いで衣類を作っていました。そのポリエステルの原料になったのがペットボトルなので,ものすごい勢いで引き取られるようになって,それで有償化したのです。  ところが,その中国の経済成長が落ち着いたこともありますが,それ以上に平成30年にもうプラスチックごみ,言ってしまえばごみです,ペットボトルも含めたプラスチックごみの輸入はもう停止するということで,していません。  ということで,このグラフで見ていただくと,右側のほうで令和2年3年と価格が少し安くなってきてしまったと思います。これは突発的な話ですけれども,昨年に入っていわゆるウクライナ戦争から原油価格の高騰などがあり,要は原油が高くなるということはプラスチックも高くなるということですので,少しでも安いものを考えるとリサイクル素材です。これが今,非常に高く売れるようになっていて,変な言い方ですけれども,今,ペットボトルは取り合いのような形になっているそうです。そのような状況も含めてご説明させていただきました。これが7ページ目までです。  このようにして集めたものが,今どのくらいリサイクルされているかというのが8ページです。下のグラフを見ていただくと,家庭系もそうですが,実は事業系のペットボトルも結構あります。オフィスだけではなくて,自販機など,それから店頭回収もご家庭から出るものなのですが,最終的にはこれはスーパーが集めたものなので事業系ごみになります。そのようなところも含めて,ではどのくらいリサイクルされたかを,推計値ですが,全国的なグラフにしたものが今ご覧いただいている下のグラフです。今ではペットボトルのリサイクル率は大体85~86%で推移しています。  スチール缶やアルミ缶になるともう90%以上になっているので,それから見るとやや低いのですが,かなりの高率です。ヨーロッパでも,デポジットで集めているといっても4~5割,アメリカなどでは2割ぐらいしかリサイクル率がないので,それより高いです。  説明が長くなってしまいましたので,各主体の取り組みを簡単に説明して終わりにしたいと思いますが,9ページ目です。国や地方自治体の取り組みということで,まず国の取り組みです。1つは,国のほうでは国内で回してくださいという要請をしています。これは国内で再商品化事業者という形で商売をしている方々にきちんと回してくださいという意味と,それから,これは中国だけではないのですが,まだ事業系を中心に実はペットボトルは結構輸出されています。一時期は市町村からも,ものすごく輸出されていました。それが,例えば中国などでも問題になりましたけれども,海外から持ってきたもののリサイクル工場で周りの環境を汚染される,川が緑になっているとか,虹色になっているとか,そのような実態が問題になりました。ですから,国ではなるべく国内で回すようにと市町村に対してはお願いしています。  もう一つ大きなポイントが,ドイツのようにペットボトルを何回も使ってリターナブルにできないのかという話があります。これも環境省が随分前,15年ぐらい前ですけれども,平成20年から21年にかけてペットボトルのリユースのための研究会を立ち上げて検討したことがあります。実際に千葉のパルシステムさんと横浜と柏のスーパーのご協力を得てミネラレルウオーターで,中が茶渋やコーヒーが付かないミネラレルウオーターなので洗って何回も使えるのではないかということで,これを引き取って洗ってもう一度使えないかという実験をしました。  まず,実験結果だけ,詳しくは参考資料2の5ページを見ていただきたいのですが,結論から言いますと,スーパーのほうはデポジットというか,1本当たり10円20円かけて,お店に返しにきたら10円返すやり方をしましたが,7割ぐらいしか返ってきませんでした。全てのボトルがきちんとデポジットがかかっていれば,そうではなかったのかもしれません。一部のボトルだったことも大きいのですが,7割ぐらいだと少々きついです。  それから,ここには詳しく書いていませんが,もう一つ,やはり衛生面の問題がありました。いったんご家庭に入って返ってくるのですが,いろいろ調べる中では少しまずいものもありました。例えば中に農薬を入れて保存していた例があったようで,その農薬成分が検出されてしまったなどというのがありました。これはリサイクルも何も,厚生省の食品衛生法上,許されませんので。そのような点も少し問題になって,店売りでは難しいです。  ただ,宅配ルートはかなりいけるのではないかというのがあります。今,生協さんでペットボトルを何度も洗って使っているというのはありませんが,実はもっと大きな12リットルや15リットルで,ピュアウオーターのような形で家庭用のおいしい水をボトルで売るシステムでは回しています。  国は,あとはプラスチック資源循環戦略やプラスチック資源循環促進法で,プラスチックの海洋ごみ問題や,もっとリサイクルやリデュースを進める,ワンウエイのプラスチックをなるべくつくらないようにしようという仕組みを整えてはいます。しかしペットボトルに関しては,業界でかなり軽量化などを進めていることもあり,その辺を環境配慮設計基準に反映させようかと,今のところ規制はそのぐらいしかかかっていません。  それから10ページ目に東京都の取り組みとあります。東京都はどちらかというと産業廃棄物系です。一般廃棄物ごみは区や市町村にお任せしているので,自販機のボトルや事務所から出てくるボトルなどを中心に,これもリデュース,減らすなどではなくて,出てきたものに対して質の高いリサイクルをしましょうということで,自販機の横の回収ボックスや,事務所の中に置く回収ボックスの工夫で質を高めようという実験などをしています。  11ページ目の写真は,解像度を落としたのでぼやけてしまいましたが,左側が早稲田大学に置いて実験したものです。ペットボトルだけではなくて他の容器も含めて,きちんと分けて出してください,キャップもここに入れてくださいと,非常に細かく指示するタイプのものです。右側が,自販機脇の回収ボックスなどは非常にごみを入れられやすいので,ごみではなくてリサイクルボックスなのですということを強調した形です。下から差し込む形にすると,ごみをポイ捨てする人は少なくなるのです。そのような実験を飲料業界と一緒にやっています。  最後になりますが,12ページ目は市町村による取り組みです。ペットボトルのリサイクルでいうと,ほとんどの市町村はもう先ほどの分別収集の形でやっています。あとは,ペットボトルはマイボトルなどに替えていただくほうがいいでしょうと。そのような方向でできないかと取り組んでいる市町村も多いです。ここにあるように,例えば町田市,それから資料編には京都市さんの事例などもありますが,マイカップやマイボトルでお店に行って,例えばタリーズなどのコーヒー屋さんですと,そこにコーヒーなどを入れていただいて買うと少し値引きしてもらえます。そのような仕組みにしているお店を宣伝しようという取り組みです。  それから,給水スポットです。マイボトルなどを持ち歩いていても,やはり補充しないと夏場などはすぐになくなってしまうので,給水スポットをつくれないでしょうかと。これも昭島市さんが,地下水で天然水の非常においしい水をアピールするために市内のあちらこちらに置いて,環境にもよいことをアピールしています。それから,給水機のレンタル企業と提携している市もぼちぼち出てきています。  それから12ページの③にあるように,これはどちらかというとリデュースではなくてリサイクルの一環ですが,市で集めるペットボトルのリサイクル量を減らして,店舗回収に出してそちらでリサイクルしてくださいという形です。日野市は,2週に1回だったペットボトルの回収を4週に1回に減らして,そうすると家にたまってしまうのでお店に出してくださいというお願いをしている事例です。  13ページ目14ページ目は事業者の取り組みです。ペットボトルは昔,非常に分厚かったのですが,やはり省資源化しなければいけません。そうすると,事業者そのものも材料代が安く済むのでメリットもあります。今のところ,細かいデータを取っている2004年と比べて1本当たりのペットボトルの平均重量を25%減らそうという目標を立てて行っています。図表7のグラフのように,実はもう25%をクリアしています。これを2025年までの目標ということで行っているのですが,もっと進めなければいけないという議論がそろそろ出てくる頃ではないかと思っています。  それから,自主設計ガイドラインという形で,日本のペットボトルは全部透明化されています。昔はお茶のボトルなども全部緑色でしたが,伊藤園さん,具体的な企業名を言ってはあれですが,あのようなところの反対を押し切って,全部透明化してリサイクルしやすくしましょう,取っ手など余計なものはなるべく付けないようにしましょうというガイドラインを作っています。  それから,先ほどもありましたが,店頭回収や自販機脇回収でも,ただ回収してリサイクルするにしても,やはりボトルに返したほうが環境に良いでしょうと。そのためには,きれいにして返していただかないと,やはり自販機脇のごみ箱のようなところからだと良いリサイクルはできませんので,先ほどのような回収ボックスの工夫の事例があります。  業界全体では,繊維やシートではなくてボトルにリサイクルする形で進めたら良いのではないかということで,今,ボトルtoボトルの推進を掲げて取り組んでいるということが14ページの(4)に書いてあります。  個別のメーカー,この辺ですと府中市や稲城市などは,近くにサントリーさんがあるので,サントリーさんが協定を結んで引き取ったものをさらにボトルに再生する取り組みをしています。すみません,長くなりましたが,以上です。 事務局(中島)  では,15ページ,調布市のペットボトルの状況から私がご説明します。  令和3年度の市民1人当たりのペットボトル排出原単位は,10年前と比較すると約24%増加していて,総排出量ベースでは約33%増加しています。図表8のとおり,他の資源物は令和2年度に一時的に増加した品目もあるものの,横ばいから微減傾向となっています。  次に16ページの(2),リデュース・リサイクルの取り組みについてです。①リデュースの取り組み,調布市は「CHOFUプラスチック・スマートアクション」を立ち上げ,率先行動を促進するとともに,市民・事業者にプラスチックごみの発生抑制等を呼び掛けています。職員へのマイボトル使用の呼び掛け,市庁舎等における自動販売機でのペットボトル飲料の販売停止を実施しています。  ②リサイクルの取り組みの,店頭回収の利用促進です。市内の多くのスーパーマーケットでは,ペットボトルの店頭回収が行われています。次ページの図表9のとおり,店頭回収などごみの減量・リサイクルに取り組んでいる店舗を「ごみ減量・リサイクル協力店」として認定し,認定証やポスターを発行し,「ザ・リサイクル」などで活動の紹介をしています。  次に,分別収集・リサイクルについては記載のとおりです。なお,例年7月から8月は週1回としていましたが,安定した収集の継続のため,令和5年度は7月から9月期に4週に3回となります。  次に18ページ,ふじみ衛生組合リサイクルセンターの更新についてです。リサイクルセンターは老朽化に伴う建て替えのため,令和6年度から令和8年度の3年間使用できなくなります。この間,調布市・三鷹市の2市で収集したペットボトルは,現状,全量が焼却予定となっています。選別・保管処理ができなくなる調布市分のペットボトル収集量は年間約1,090トンで,焼却処理をすると年間3,019トンの二酸化炭素の発生量となります。これは304ヘクタール,調布市の面積16%,味の素スタジアム78個分のスギ人工林が1年間に吸収するCO2に相当します。調布市では建て替え期間中のペットボトルリサイクルの受け入れ先確保等に取り組んでいますが,まずは排出量をなるべく抑えることを最優先としています。  次に19ページです。これまでの内容を踏まえ,大きく3つの問題別に整理したものです。1点目が,海洋プラスチックごみ対策についてです。課題では,2050年までに海洋中に存在するプラスチックの量が魚の量を超過するとの報告がある旨や,ペットボトルは海岸や河口に漂着するプラスチックごみの代表的なものとなっている旨を記載しています。取り組み等では,先ほどもご説明した「CHOFUプラスチック・スマートアクション」などについて記載しています。  次に20ページです。2点目は温室効果ガスの削減です。課題の丸1つ目,国内で排出されたペットボトルのうち約9万トンは,焼却処理されたり環境に流出したりしている計算となる旨などを記載しています。取り組み等では,丸の2つ目,2050年ゼロカーボンシティーの宣言をするとともに,一般廃棄物処理基本計画(第3次)においても,温室効果ガス削減を目標の一つとして位置付けました。  3点目は,プラスチックの資源循環の促進です。課題では21ページ,家庭内だけでなく事業所での排出,店頭回収,自販機脇での回収など,外での消費で排出される事業系ペットボトルも多くあるため,市民・事業者との連携による取り組みの推進が求められる旨などを記載しています。取り組み等は,先ほどの説明と重複する内容となるため省略します。  21ページ,まとめについてです。ペットボトルは利便性が高く,生活に密着している一方,環境に与える影響が大きいことから,まず最優先事項として無駄に発生させないこと,それでも出てしまうものについては可能な限り環境負荷の低い形でリサイクルする仕組みが必要だと言えます。  次が章立ての最後,22ページ,ペットボトルのリデュースに向けてです。冒頭にもご説明したとおり,今回はペットボトルの発生そのものを減らすリデュースについて協議していただきます。  (1)リデュースの必要性についてです。これまでと重複する内容もありますが,重要な箇所と言えるので,確認の意味でもあらためてお聞きいただければと思います。1つ目,ペットボトル飲料の利便性は非常に高く,消費量は年々増加しており,特に猛暑日が頻繁となった近年では健康維持のための水分補給の意味でも手放せないものとなっています。飲料業界は消費者ニーズに応じてペットボトルを供給する立場にあり,ボトルの軽量化は図っているものの,取り組み主体は再生ボトルの利用,リサイクルにあります。  丸2つ目,海洋ごみ問題の解決や2050年カーボン・ニュートラルの実現に向け,国ではプラスチック資源循環促進法が制定・施行され,本市においても「2050年ゼロカーボン都市宣言」や「プラスチック・スマートアクション」に基づく取り組み等を展開しています。  3点目,ペットボトルは石油由来製品であり,数回再生利用できるとしても,金属やガラスと比べて素材の寿命が短く,いずれ焼却処理されてCO2増加要因となるか,海洋ごみのように環境に負荷をかけることになります。脱炭素社会実現の上でも,リデュースをリサイクルに優先して取り組んでいく必要があります。  4点目,調布市においては,ふじみ衛生組合リサイクルセンターの建て替え工事期間となる令和6年度から8年度まで3年間のペットボトルの処理,リサイクルの受け皿を検討し,なるべく焼却を回避する必要がありますが,まずは排出量を抑えることが優先に求められています。  次に23ページです。(2)リデュース推進に向け市が取り組む3つの取り組みについてご説明します。丸1つ目は,環境配慮型の消費行動の促進です。ペットボトルの使用を抑制する取り組みとして,例えばリターナブルビンを使用したビールや日本酒を消費し,酒屋に返すことができるような場合にそのような選択をすることや,マイカップ・マイボトルの利用をすることでそもそもワンウエイ容器を発生させないなど,環境に配慮した消費行動の促進などがあります。ペットボトル飲料の販売量が圧倒的に多いため大きな削減効果を得ることは難しいものの,環境負荷の少ない消費行動を促す啓発に取り組みます。  丸の2つ目は,リデュースに取り組むための情報提供です。マイカップ・マイボトルでのテイクアウトが利用可能な店舗や,ペットボトルの使用削減,リターナブルビンの利用に取り組む店舗など,リデュースに積極的に取り組む店舗を認定・周知する協力店制度の導入や,マイカップ・マイボトルの持参を後押しするため,給水スポットの紹介など情報提供に務めます。  丸の3つ目,環境教育・環境学習の充実です。ペットボトルのリデュースに取り組むためには,前ページの(1)で述べたように,利便性の裏に潜む環境問題や資源循環の重要性などを理解し,取り組んでいく必要があります。特に幼少期からの環境教育や環境学習の充実は,このような知識や意識醸成に欠かせない中長期的な取り組みであることから,出前講座やごみ減量・リサイクル啓発ポスター募集などの強化を図ります。  また,記載はありませんが,市民同士の活動促進や,市民との共同においても取り組んでいくこととしています。北部公民館の成人学級「サステナブルの会」が量り売りをしている店舗をまとめ,身近にある量り売りのお店マップを作成された事例についてご紹介します。このようなものです。このような観点からもご意見があれば,ぜひ頂ければと思います。  長くなりましたが,説明は以上です。22,23ページの方向1,ペットボトルの発生そのものを減らす(リデュース)の内容を踏まえ,ご意見・ご質問等を頂ければと思います。ここからは江尻会長に進行をお願いしたいと思います。 江尻会長  ありがとうございました。説明がたくさんありましたが,今日はペットボトルの主にリデュースを進めることについて皆さんからご意見を伺うことになっています。リデュースという視点からご意見を頂きたいと思いますが,ただ今説明があった点について,もう少し詳しく知りたい,あるいはご質問なども併せて頂ければと思います。今日も手を挙げて発言していただきたいと思いますので,よろしくお願いします。  主に23ページの,リデュース推進に向けた市の3つの取り組み辺りを少し柱にすると出しやすいと考えます。この辺にもう一度目を通していただきながら,このようなことをしていくことによってペットボトルのリデュースを図れるのではないかというご意見を頂ければと思います。いかがでしょうか。リモートの方は声を出していただいたほうがよいと思いますので,お願いします。いかがですか。  ペットボトルのリデュースと考えた時に,今回私たちが意見を出し合うのは主に市民としての取り組みということでのリデュースになりますが,例えばペットボトルの冊子などを見ていると,ペットボトルの事業者のリデュースというのがよく出てくると思います。薄肉の話を少ししてもらっていいですか。 コンサル(鈴木)  ペットボトルのメーカーさんというか,売っているのは中身のメーカーさんです。中身のメーカーさんに要請されて,ボトルを作るメーカーさんなどがいろいろな開発をしているのですが,薄くするというのが日本のペットボトルでは非常に特徴的です。皆さんパッと思い付く例えば「いろはす」などもクシャッとつぶれるくらいです。あれは従来型のミネラルウオーターのボトルよりも5割以上軽くなっているのです。他のお茶やコーヒーのボトルなどもくぼみなどに工夫をして,うっかりするとクシャッとつぶれますけれども,かなり薄くなっています。  ただ,これはペットボトルの弱点なのですが,液体を通さないのでそれで大丈夫なように思えますけれども,プラスチックでも意外に空気などが通るのです。そうすると,炭酸水を入れると炭酸が抜けてしまいます。乳飲料やコーヒー飲料は,逆に外から隙間を抜けて酸素が入ってきて風味が変わる,香りがなくなってしまうなどの問題があるのです。  昔は,それを防ぐためにひたすらボトルを厚くしていた時期がありました。最近はかなり技術開発が進み,少しレーヨンなど違う素材を混ぜていろいろな開発ができます。それから,酸素を通さないのもあります。2層3層に薄く重ねてというすごい技術ですが。そのような形で,一見ただの透明のボトルに見えますけれども,かなりいろいろな形で技術開発されて今の状況になっています。  ただ,中身が水でしたら,いくらでも軽くできるし,仮にお客さんがクシャっとやってしまっても濡れるだけでクレームは付きません。しかし,中身がコーヒーや色付きの飲料ですと,クシャっとなって服にかかるともう大クレームの嵐なので,その辺は一定の強度が必要です。ですから,なかなかミネラルウオーターベースで5割以下より軽くはできないので,今のところいろいろなボトルを平均すると,2004年と比べてですが,25%軽くなっています。  先ほどの資料の13ページですが,右側に向けて棒グラフの青い棒が伸びている図になっています。これは2004年当時の厚みで作った時よりも薄くなっているので,これだけ資源の量が削減されたことを言いたいがためのグラフだそうです。そのような形で軽くしているということなのですが,実は技術的にはそろそろ限界ではないでしょうか。このグラフを見てもだんだん軽くなる率が落ちていますので,もう限界ではないか,中身がさらに売れていくと,実際の使用量そのものはなかなか減らないのではないかというところです。 江尻会長  ありがとうございました。他の資料などを見た時にもその両方の意味に少し違いがありますので,先ほどの説明の中にもありましたけれども,あらためて説明していただきました。ありがとうございます。  それでは,今,説明を聞きながらまた思うこともあったのではないかと思います。どうでしょうか。ペットボトルのリデュースということですから,ペットボトルそのものを使わないようにする方法と言えばよいでしょうか。それはどのようなものがあるかと考えていただくとご意見を出しやすいのではないかと思いますが,どなたかいかがですか。  では,C委員,どうぞ。 C委員  特にペットボトルは来年度から全量を燃やしていく予定なので,これは早急にやらなければいけない問題になってくると思います。  数日前の『朝日新聞』に,2050年にゼロカーボンにするつもりでいたけれども,もう2030年にハーフカーボン,でも,60%にしないともう間に合いませんと出ていました。どんどんひどくなってきているので,その分については取り組みを前倒ししなければいけないという全体的な部分もあると思います。三鷹・調布市もゼロカーボンシティーを目指しているので,それから言っても,全量を燃やす時にどのようにしたらよいのかは本当に早急な問題だと思います。  それで,過去を見ると,燃やせるごみを有料化した時にごみの量が減りました。やはり経済が身に降りかかってくると,皆何とか節約しようと思うわけです。それを考えると,ペットボトルは有料になりますと。今までは資源ごみとして無料で回収していましたが,これからは有料ですと。極端なことを言えば,そのぐらいのことをしなければ減らないと私は思うのです。特に,どんどん夏の気温が高くなっていますので夏場は減るとは思えません。  それで,調布市ではいろいろイベントがあります。そこで皆さんに配布物がありますが,例えば昨年の農業祭などでは相変わらずプラスチックのファイルに入れて配っていたり,中にはペットボトルを配っていたりしています。私ももらってしまいましたけれども。会議の席上では,もう皆さんペットボトルはお持ちになっていません。昔は皆ここにペットボトルが置いてありました。  ですから,そのようなPRも。役所や企業の中でもペットボトルでお茶を出すことはやめましょう,マイボトルにしましょうというキャンペーン,そして,当然普段もそのようにしましょうと。そして,もう究極的には有料化するしかないと私は思います。他に思い当たらないのです。 江尻会長  ありがとうございます。強烈な案が1つ出ましたけれども,確かにおっしゃるとおりです。他にはいかがでしょうか。I委員,どうぞ。 I委員  私も,23ページに書いてある市の取り組み方で,やれるのは3つ目の教育の充実しかもうないと思うのです。他のものは,やっていますけれども,ほとんど効果はないのではないでしょうか。今言われたように,あるとしたら有料にして消費の節約を促すということ。私は,やはり子どもたちを中心にした教育を,これは時間がかかりますけれども。  早急にやろうと思うと,もうおっしゃるように有料化のようなことで強制的にやるか,気長に教育をして自覚を促していく方法しかもうないと思います。  それで,調布市でリサイクルセンターを建て替える時に燃やすのですが,この時によく気を付けなければいけないのは,例えば燃やさずにどこかに運んでやる時に,そこでもエネルギーが要るのです。例えば今リサイクルセンターでプラスチックを詰め替えようとすると,緑地を全部取り替えて,そこに新しい建物を建てて詰め替えをして,そして恐らくそのようなプラスチックを処理してもらえるところが近辺にはないでしょうから,結構遠くに運ぶのです。運んだ所でさらにリサイクル処理で,そこでまたエネルギーを使うわけです。そうすると,トータルエネルギーは,燃やさなかったからといって得するとは限りません。よく考えないと,本当にCO2を削減しているかどうか分かりません。  もう一つは,昨日も確認したのですが,ふじみプラザで燃やすと20%ぐらいはリサイクルされます。電気になりますので,そうするとそこで節約もできるわけです。その辺をよく考えられて,ただ燃やすのが良くないという考えはやめて,実際に計算してどちらが本当にCO2が減るのかを考えなければいけないと思っています。 江尻会長  ありがとうございます。その他にいかがでしょうか。今出たご意見に対しても,その他,ご自身が考えることでもよいと思いますが。  メーカーはペットボトルが売れるのでペットボトルに飲料を詰めて売るという方向が,もう一般の店舗を見てもそれは皆さんも私も実感しているところだと思います。このペットボトルをゼロにするというのは,もうほぼ不可能であろうということも少し前提として考えながらご意見を頂ければと思います。  なるべく使わない,もしくは,出たものをリサイクルしていくというのは次の話になると思いますけれども,今はごみとして捨てないための何か方法ということでご意見を頂きたいと思いますが,いかがでしょうか。 L委員  先ほどC委員からお話があった調布市の取り組みとして,先ほど少し紹介させていただきましたが,参考資料の最終ページの「CHOFUプラスチック・スマートアクション」と,市職員が率先行動していこうということで取り組んでいます。今,市役所の自動販売機の中にはペットボトルはありません。そうすると,当たり前ですけれども,われわれは必ずマイボトルを持参していくことになります。市役所の中のごみを置く箱は,昔はペットボトル用のスペースは結構あったのですが,今は自販機でペットボトルを売っていないものですから,だいぶ縮小しています。  先ほどご指摘があった市のイベントの時などは,まだ少しペットボトルを出すケースもあったり,あるいはいろいろな啓発の取り組みとして,私も今持っていますけれども,クリアファイルを使ったりしてしまうケースがあります。役所の中の会議でも,やはりこれはどうなのだという議論があります。まずわれわれはそのような率先行動をしていくことが第一だと思います。  例えば,民間の事業者の方々にもご協力いただくための働き掛けをいかにするか,あるいはI委員がおっしゃった,時間はかかるかもしれないけれども子どもに対しての環境教育。子どもだけではなくても,大人の方の環境学習を通じながら,すごく時間がかかる話かもしれませんけれども,ここはしっかりとやっていくことがまず大事だと思います。  有料化という話も出まして,われわれは軽々にそれはなかなか,どのように表現してよいか難しいところがあるのですが。確かに今の可燃ごみも,有料化したことによってだいぶ減っています。1つのやり方としては経済的手法のようなイメージがありますので,いろいろなものをどのように組み合わせていけばよいのか,今われわれが非常に悩んでいる部分でもあります。  先ほどのペットボトルの軽量化がなされている一方でも,まだペットボトルの量が,原単位が増えているというのは,それがなかったらもっと増えていたのだと思うと,そのようなことをいかに市民お一人お一人にしっかりと訴えていくか,それを第一に考えながらになると思います。  また,これはふじみ衛生組合のリサイクルセンターで,調布市と三鷹市で一緒にやっていますので,三鷹市とも歩調を合わせなければいけないという,またもう一つのテーマがあります。ぜひこのような場で忌憚(きたん)ないご意見を頂きながら,われわれもしっかり取り組んでいけるよう努力したいと思っています。 江尻会長  ありがとうございます。どうぞ。 A委員  一消費者として,時々スーパーに行ったり,子どもがいて自販機で水やジュースを買ったりする時もあるのですが,自販機はもう高くて買えないといいますか。値上がりしてしまいました。1本単価が180円。前までのコーラがもう1本180円で,さらにボトルが小さくなってしまっている現状を見て,やはり買う人も少なくなっている時だからこそ,市がそのようなPRをされると。切実なことですから。 C委員  このような場でも,どんどんそのような声を頂ければありがたいと思います。 江尻会長  どうぞ。 C委員  私は少し極端なことを言ったかもしれませんが,恐らく燃やせるごみを有料化した時,袋を買いなさいという時は,一般市民の方から猛反発が来たと思います。もうコテンパンに言われると思うのですが。ただ,その前に,今このような状況なのですということを,お子さんに教育すると同時に,広く市民の方にも教育するというか,現状を認識してもらう必要があるのではないかとすごく思っています。  私はこの説明を燃やせるごみの処理工場でしています。例えば燃えるごみの中に燃えないやかんや何やらいろいろ入れてしまった不適物を展示しているのですが,私は,これは皆さんも入れないように協力してくださいとは言いません。これは市民の義務ですと言っています。わざと言っているのです。私たちが一生懸命頑張っても,一方はモラルがなければ,これはもう両輪で走っていくわけにはいかないということで,これは市民の義務です。法律でも恐らく義務と書いてあると思うのです。  ですから,いつもお願いではなくて,市民の側もきちんとやらなければならないということも,やはり認識してもらわなければいけないと私はいつも思っているのです。市民にお願いしますだけではなくて,これは一つの義務としてやっていく必要がありますということも,私はありではないかと思っています。  それで,先ほどもお話ししたように,調布市の教育委員会が去年から小学校4年生の見学にバスを提供してくださって,全校バスで来ています。今まで半分近くしか来ていませんでしたが,それが来るようになって私は本当に喜びました。それはぜひ続けていただければと思っています。  でも,4年生,10歳の子が,その時に一生懸命こうだよと教えて,例えば10年後の二十歳ぐらいになって学校を卒業してアパートに1人住まいした時に,忙しくなって謀殺されて,ああ,面倒くさいといって,もうその時の教育は飛んで,単身アパートを見るとひどい状況になっていることがあります。それもあるとは思うのです。ですから,先ほども言いましたが,やはり縛りがないと効果は出ないと思うのです。  それから,消費者が選ぶのも限界があります。例えばスーパーに行くと,ドレッシングなどが今までビンだったのに皆ビンではないのです。ですから,ビンでないものを選ぼうにも選べない時があります。それは非常に困ったもので,おしょうゆもカゴメのジュースだって皆そうです。選びたくてもスーパーにない,メーカーが作っていないというのは,これは選択のしがいがありません。  ただ,先ほどおっしゃったように,ペットもビンになった時に輸送費がそれだけかかると,それだけ油が必要になります。そのてんびんもあるかもしれません。そこはどうなのかというのもあります。  ただ,昔はワインなどは酸化するので絶対にビンでした。先ほどおっしゃったように,酸素を微妙に通すのです。しかし,今はペットボトルのワインもあります。驚いてしまいましたが。そのように,企業がどんどん進化していってペット化していったら,私たちは太刀打ちできません。ですから,そこの部分も少し考えていかなければいけないと思います。 A委員  すみません,なぜ生ごみは有料化されているけれども,ペットボトルは回収するのにお金がかからないのですか。 江尻会長  では,事務局から。 事務局(雨宮)  事務局からご説明します。調布市では平成16年の4月から,燃やせるごみと燃やせないごみについては有料化しています。あくまであちらは廃棄物という扱いです。  また,同時期からですが,プラスチックの容器包装プラスチックやペットボトルについては,先ほどコンサルの説明にもありましたが,資源物になり得るものですので,調布市で無料収集することでこれまで継続してきました。  ただ,容器包装プラスチックについては近隣の自治体さんでは有料化をしているところもある中,調布市は資源物として皆さんに分別を徹底していただくという意向もあり,無料収集を継続しているのが実態です。 A委員  売れるということですね。 江尻会長  よろしいですか。状況はそのようなことです。他はいかがですか。どうぞ。 I委員  広い意味での教育で,私はいつも思っているのですが,プラスチックごみというのは,非常に便利なものですし,もう減らすことが非常に難しいと思います。問題は,海に流れていって海洋プラスチックにならないように防がなければいけないということです。  ですから,その点を少しでも教育も含めてやるとすると,市民を挙げて調布市全民でごみ拾い運動をやりましょうと。やり方としては,調布市には地区協議会というのがあって,小学校単位でできています。小学校は全部で20校あります。できているのもあるし,ないのもありますが。それを単位にして,市が音頭を取って,ごみ対策課になると思いますけれども,半年に一遍でもいいし,できれば二月一月に一遍という形である日を単位にして親子でプラスチックごみ拾いしましょうと。それは地区協で区切ってもよいのですが。そのような日を設けて,同時に環境教育も含めて啓発活動をする,そのようなことをぜひやってほしいと思います。それによって,小学校から順次大人になるまで,環境の重要性,つながりを考えていくほうがよいと思っています。 江尻会長  1つのアイデアとして,ありがとうございます。その他はいかがですか。 C委員  それは多摩川や野川ではもう,私,子どもを連れて行ったことがありますが。 事務局(雨宮)  クリーン作戦という名称でやっています。 江尻会長  それとはもう少し違う規模ですか。 I委員  多摩川でなくても,道端に落ちているごみでも,結局,最後は海に流れていってごみになるわけです。太陽でばらばらになっていきますし。ですから,川べりや海辺だけではなくて,町なかのごみを拾うのです。道路に落ちているごみです。その時に缶やいろいろなものがあるならそれを拾ってもいいのです。そのようなことをやりたいということです。 江尻会長  ありがとうございます。B委員,どうぞ。 B委員  すごく難しい問題だと思いますけれども,究極は本当にC委員の有料化というのは強いなというのは正直な印象です。自分でもなぜペットを買うのかなと思うと,やはりあるからなのです。あるし,便利ですし,軽いし,冷たいのがそのまますぐ買えるしと,その時の欲求に応じてくれるのがペットになっているので買っています。それを本当にやめさせるのは自分との闘いであり,勝てる自信があるか僕も不安なぐらいです。  それで究極的に,捨てるのに本当にお金がかかるのならもう買わない,もしくは,調布市役所のように売っていないのならば買わないというところまで持っていくしかないと思うのです。  それから,おっしゃった教育ということでは,意識が高い人は本当に頂点の人で,その人たちがやめても,全体の量からするとまだそれほど動かないと思います。実際はその下の人たち,1日に3本も4本も仕事が忙しくてその場で買ってしまっている人など,そのような人たちをどう減らすかというのが,量の本当の課題のような気がします。そのような人たちには,3本買っていたのを今日は2本にしましょう,2本買っていた人は今日は1本にしましょうというような,その人たちにできる範囲の我慢をしてもらうことを広げていけないかと考えていました。  例として,伊藤園はお茶で俳句か何かを募集して印刷していました。1本買ってしまったらそれがずっと冷えたままとか,温かいままでいられるアルミパックか何かがありますが,あれに,調布市でやっている環境の俳句の入選作を印刷します。そして,ペットボトルを1日1本減らしましょうという調布市からのお願いで書いてある,それをイベントでペットボトルの代わりに配っていくとかですね。そのようなことをして,地道に全体量を減らしていくのがよいと思いました。 江尻会長  ありがとうございます。それも一つのアイデアですね。その他,いかがでしょうか。リモートの方はいかがですか。K委員,どうぞ。 K委員  私は教育関係に携わっている者ですが,子どもたちにいろいろと働き掛けていくことはやはり大事だと思います。すごく真面目に取り組んでくれて,身近なところからそのような声を挙げることによって家族全体が意識していくことは大事だと思います。しかし,具体的にどのようなことを実際にしたらよいのかです。  今,皆さんの話を聞きながら,ペットボトルのドレッシングよりもビンのほうを選ぶ,あるいは,お茶などでもペットボトルではなくてパックのものを選ぶなど,具体的なことをたくさん挙げていくことによって,そのような選択があるのだと意識も育てつつ,実際にどのようなものを選んでいくことが大事なのかをもう少し提供するよいと思います。環境に悪いというのは分かっているけれども,では,実際にどうしたらいいのかという具体的な例もたくさん挙げるとよいと思いました。 江尻会長  どうもありがとうございました。啓発の仕方やレターの出し方などですね。 C委員  いいですか。1年に1回,有明で環境展というのがあります。そこに行くと,東京都がイベントスペースをつくっていて,地球温暖化に対してのいろいろなボードを作っていてすごく勉強になります。  それで,調布市の駅前は本当に恵まれたスペースなので,あそこでプラスチック撲滅キャンペーンのようなイベントを大々的にやってはどうかと思いました。 江尻会長  ありがとうございます。ぜひ考えてみます。どうぞ。 事務局(雨宮)  事務局から1点です。今,C委員からご意見を頂いたイベント等の活用ですが,調布市のごみ対策課と審議会共催の形で,2年に1回「エコフェスタ」というイベントを行っています。それがちょうど来年度に予定していますので,例えばそこでペットボトルのプラスチックごみと環境問題にひも付けた内容を展示していただくことも可能です。ぜひそれも含めてご協力いただければと思います。 C委員  調布市さんが市庁舎の前でエコのイベントなどをやると,いろいろな団体の方がテントを置いて自分たちのPRなどを中心にやっていくのです。  私のイメージはそのようなものではなくて,ペットボトルをなくすイベント1つに特化してやりたいと思うのです。 江尻会長  それは「エコフェスタ」では可能ですか。 事務局(雨宮)  はい。 江尻会長  主催はこちらですから。またその時に。 事務局(雨宮)  ご意見を頂ければと思います。 江尻会長  ありがとうございます。G委員,今までのお話でいかがですか。 G委員  ペットボトルがこれだけ環境に負担をかける材料になるということすら感じていない方がほとんどではないかと思います。資源として捨てられるものなので,恐らく環境に負担をかけているというよりは,資源化してきちんと分けて出していると,罪悪感なくまだまだ購入してお捨てになっている方がほとんどだと思います。  ですから,やはり有料化はすごく強力な手段だと思いますけれども,啓発活動や教育など,まず皆さんに,ペットボトルは環境にこれだけの負担をかけるものだということや,焼却処理をしなければならないかもしれない調布市の現状を,市民の皆様に知っていただくことが急務だと思います。 江尻会長  ありがとうございます。J委員,いかがですか。 J委員  私は,先ほど出た有料化にすごく賛成です。何か悪いことをしたら罰則があるのは,大人の世界では当たり前ですので。子どもたちにもそれを教えるのは,悪いことをしたら叱られる,外に捨てたら地球が汚れると,当たり前の話をするのはすごく良いことだと思います。そして,それに対して対価を,大人がお金を払うというごく当たり前のことなので,それを説明するのは良いことだと思いますが,これは難しいとは思います。  それで,ごみを建て替えで燃やしてしまうということをもっとアピールしたほうがよいと思います。啓発ポスターなども,リサイクルのポスターは緑や青を使って柔らかいイメージがありますが,これはもう急を要することなのだということで,赤や黄色など少し刺激のある色で啓発することが必要だと思っています。  それから,少し市民の方は大変かもしれませんが,収集頻度を減らすのは良いと思っています。収集頻度を減らせば,皆さんもペットボトルを使うことをすごく真剣に考えると思いますし,どこに出せば,それがどのようにしてリサイクルされているか,リデュースされているかを考える基準にもなると思います。そして,それを行えば,実際に今収集している吉野清掃さんの負担もすごく変わると思います。 J委員  それで考えたのが,その減った分を古紙に回せるかなと(笑)。何か1つリサイクルすれば2つ3つ良いことが返ってくるということを,これも子どもたちに教えるためにも良いことだと思います。  先ほどB委員からあった,何かアイテムを使って配るのもすごく良いと思います。例えば「エコフェスタ」の時に何か案を作ってもらって,今回はこの話なのでマグカップを使ってそれを「エコフェスタ」に来てくれた人に配ると,集客効果もあるし,いろいろ使えるのではないかと思います。そのようなことにも「エコフェスタ」を利用していくなど,少し広い視野で考えてもよいと思いました。 江尻会長  ありがとうございました。どんどんいろいろなアイデアが出てきます。時間がだいぶ押していますけれども,山下副会長,どうですか。 山下副会長  ありがとうございます。対策としては今皆さまが出しているようなアイデアをぜひ検討していただきたいと思っていますが,その前のそもそものところで,私は今日頂いた資料を見て1つ驚いたのは,15ページの,この10年でペットボトルの消費量がかなり増えてしまったというところです。ごみ政策的にはいろいろ頑張ってペットボトルを減らしましょうという取り組みをしていたはずなのに,これだけ増えてしまったという事実にまず驚きました。  それで,なぜこれほど増えてしまったのか,その原因ももう少し掘り下げておかなければいけないのではないでしょうか。これまでやっていたことと違う政策を打っていかなければ減らないと感じました。その意味では,今日議論に出ていた有料化の話や,今までしてこなかった取り組みを打っていかなければいけないという印象を持っています。 江尻会長  ありがとうございました。本当はこのままもう少し話をしていきたいところですが,どうしても時間の制約があります。今日はリデュースについて意見を頂きましたが,後で事務局にまた意見を出すことも可能ですか。 事務局(中島)  はい。 江尻会長  では,後でその辺についてもご説明いただくことで,いったんペットボトルの減量・リサイクル推進についてはこれまでとさせていただきたいと思いますが,事務局から説明は他にありますか。 事務局(中島)  今お話があったご意見についてですが,資料3に付けています。4月3日までご意見を募りますので,こちらに頂ければと思います。よろしくお願いします。 江尻会長  ありがとうございます。その前の資料2は,これは前回の粗大ごみについてまとめたものだと思います。イメージとしてはこのような形でまとめていくと考えればいいですか。 事務局(中島)  このような形になると思います。 江尻会長  では,資料2についてのご説明もしていただけるとよいと思います。 事務局(中島)  資料2が前回審議会での主なご意見・ご質問をまとめたものです。1ページ2ページが前回の審議会の内容,3ページが前回の審議会の後にシートで頂いたご意見等です。シートをご提出していただいた皆さま,ありがとうございました。  協議内容の3つのテーマを協議いただいた後,答申案について全体的な協議を2回予定しているため,その中でこの資料を用いて取りまとめをしていきたいと考えています。この中で,前回の審議会の後でご意見を頂いたご質問のうち,回答すべき点がありますので,説明します。3ページの下から3つ目の丸で,B委員からのご意見です。  まず1点目,狛江市の粗大ごみ排出量の伸びが大きいのはなぜかについてですが,狛江市では粗大ごみの受け付け方法等の制度的な変更はしていないということでした。担当者はコロナ禍の影響が大きいと分析しているようでしたが,コロナ禍という面は全自治体同一であることから,特に狛江市の排出量の伸びについて明確な原因は特定できませんでした。  2点目,二ツ塚処分場との関係づくりについてですが,令和5年度からの調布市一般廃棄物処理基本計画の目標の中でも,現行計画から引き続き焼却灰のエコセメント化による最終処分量ゼロを目指すとしています。これは,循環組合の構成市として最終処分場の延命化は責務であるとともに,最終処分場の受け入れをしていただいている日の出町の住民への配慮や周辺環境の保全に向けて今後も真摯に取り組んでいくという市の姿勢を強く表明するため計画目標として掲げたものであり,二ツ塚処分場との良好な関係の構築は強く取り組んでいく内容であると認識しています。  最後3点目,粗大ごみの処理手数料の算定根拠ですが,近隣他市の処理手数料を参考にしつつ,平成12年に設定しているものです。明確な基準とはなりませんが,収集の場合,おおむね10キロ当たり315円を想定して設定されている品目が多くあります。以上です。 江尻会長  ありがとうございました。それでは,先ほど事務局からお話があったように,これはまた後で使う資料にもなっていきますので,今日のところは一方的に説明いただいたというところで終わりにしたいと思います。 2 報告事項 (1) 調布市家庭系ごみ等詳細組成分析調査(令和4年度)について 江尻会長  それでは,2の報告事項に入ります。調布市家庭系ごみ等詳細組成分析調査についてお願いします。 事務局(中島)  では,資料4をご覧ください。令和4年度家庭系ごみ等詳細組成分析調査についてご報告します。  まず1ページです。表1で調査結果についてパーセンテージで示したものを掲載しており,2ページから3ページにかけてはそれぞれの組成内容を円グラフで示しています。4ページから5ページにかけては,それぞれの組成内容について過去の調査結果との比較を示しています。  では,2ページをご説明します。(1)燃やせるごみは,正しく分別されている割合は,指定ゴミ袋を含み78%でした。品目別には,「生ごみ」が49.6%と最も多く,その中で食べ残しや未利用食品といった「食品ロス」が10.6%でした。資源化の可能な古紙類の割合は8.9%,うち雑紙類が6.2%という形です。  (2)燃やせないごみは,正しく分別されている割合が74.7%。分別が正しくないもの25.3%のうち最も多いのは容器包装プラスチックで5.1%でした。また,正しく分別されているものの中で最も多いのは容器包装非対象プラスチック(製品プラスチック)で,29.0%でした。  (3)容器包装プラスチックは,正しく分別されているものの割合は指定ごみ袋を含み86.7%でした。分別が正しくないもの13.3%のうち,最も多いのは「容器包装非対象プラスチック」で,6.8%でした。  次に4ページです。図4は正しく分別されている割合について,令和元年度から令和4年度の結果を比較したものです。正しく分別されている割合は前年度と比べ,燃やせるごみはほぼ横ばい,燃やせないごみはやや低下しました。容器包装プラスチックは令和元年度調査以来の水準に回復しています。  次に,図5は燃やせるごみの組成について,過去の4年間を比較したものです。令和4年度は「調理くず」の比率が昨年と比べると増加し,令和2年度の水準に戻りました。食品ロスの比率も増加し,10.6%となっています。  5ページの図6は,燃やせないごみの組成の比較です。可燃物の混入が減少している反面,資源物の混入が増えたため,全体として正しく出されている割合が前年度よりも低い結果となりました。  図7は,容器包装プラスチックの組成です。容器包装非対象プラスチックの混入割合が減少したことで,正しい分別の分類の割合が増加し,令和元年度と同水準となりました。  なお,昨年度,令和3年度の組成分析調査の結果についてご報告した際に,山下副会長から,袋ごとに組成が大きく変わることがあることから,平均データだけではなく袋ごとの分析による標準偏差のデータもあれば,より信頼性が高まるという旨のご意見を頂きました。  データの信頼性等を考えると,そのようなデータも出すことができればより良い分析になると認識していますが,現状,調査場所となるふじみ衛生組合とのスケジュール調整の都合や時間的な制約,また,近隣他市の調査方法を踏まえ検討しましたけれども,現状,標準偏差を出すために必要な一袋ごとの分析については困難であったため,例年どおり各地区の袋を全て混合した上で組成分析を行っていることをご了承いただければと思います。  最後に,今回の結果のまとめとして,燃やせるごみの組成について食品ロスの割合が増加したことや,燃やせないごみの組成で資源物の割合が増加したことなどを踏まえ,ホームページでの広報・啓発を行うなど,今後も引き続きごみの減量・資源化の施策展開を進めたいと考えています。説明は以上です。 江尻会長  ありがとうございました。あまり時間がありませんが,1~2点ご質問などあればどうぞ。よろしいですか。これはまた家でよくご覧になっていただいて,またあらためてご質問など出していただくといいと思います。よろしくお願いします。 (2) ザ・リサイクル(令和5年3月20日発行 第92号)の発行 江尻会長  それでは,次に進みます。(2)の「ザ・リサイクル」92号の発行についてです。 事務局(中島)  資料5をご覧ください。ごみ対策課広報誌「ザ・リサイクル」第92号を3月20日に発行したので報告します。主な内容は,1面では令和5年4月からビン・ガラスの対象品目が増えることについてのご案内,7月から9月の夏季におけるペットボトル,燃やせないごみ,ビン・カンごみの収集頻度の変更について記載しています。  2面では,先ほど報告した組成分析調査の結果の概要および調査結果を踏まえ,家庭で実践しやすい生ごみの減量方法について紹介しています。  3面では,清掃作業員のインタビューを掲載しています。今回はインタビューの第6弾として,クリーンセンターで粗大ごみの処理・解体,古紙,ビンの積み替え,搬送など幅広い業務に携わる株式会社調布清掃にご協力いただき,粗大ごみの収集,解体,その後の処理方法などについてお話を伺っています。  4面では,お問い合わせの多い主な粗大ごみの処理手数料一覧を掲載するとともに,乳幼児,高齢者,障害者のいる世帯に交付しているおむつ袋の交付場所,排出方法のご案内,令和5年度生ごみ処理機等購入補助制度について掲載しています。簡単ですが,報告は以上です。 江尻会長  ありがとうございました。もう家庭に配られてご覧になっている方もいると思いますが,今のご説明を聞いて,粗大ごみについてなどもありますので,また次の審議会の時に役立てていただければと思います。よろしくお願いします。 (3) 令和5年度審議会について 江尻会長  それでは,「(3)令和5年度審議会について」に移ります。よろしくお願いします。 事務局(中島)  資料6をご覧ください。来年度,令和5年度の審議会は全8回の開催を予定しています。そのうち,先ほども少しお話が出ましたが,第7回に予定している「エコフェスタちょうふ」についてまずご説明します。  「エコフェスタちょうふ」は,ごみ減量とリサイクルをテーマに,ごみ減量について,見て,触って,体験できるイベントとして審議会が主催,市が共催して2年に1度開催しているものです。前期,第9期の審議会では,当初令和3年12月に開催を予定していましたが,コロナ禍の影響で延期,延期の日程で定めた令和4年6月の日程も,感染が収まらないことからやむなく中止となりました。  今年度は,状況を見ながらにはなりますが,イベントについての規制緩和も進んでいることから,令和6年1月に開催したいと考えており,第4回審議会から内容についての検討を進める予定です。  戻りまして,現在も協議いただいている答申に向けた検討については,5月ごろに予定している第1回でペットボトルのリサイクル,7月ごろに予定の第2回で環境教育・環境学習の推進に向けた検討を予定しています。  以降,8月ごろ,9月ごろに,全体に係る答申案を協議し,11月ごろに答申する予定です。最後となる第8回は「エコフェスタちょうふ」の振り返り等の内容で令和6年3月ごろの開催を予定しています。報告は以上です。 江尻会長  ありがとうございました。今後のスケジュールになります。次回は5月ごろになります。ここでまた引き続きペットボトルについての議論が深まると思っていますので,よろしくお願いします。5月のスケジュールはまた後でですか。 事務局(中島)  はい。 江尻会長  5月ごろということですので,よろしくお願いします。 3 その他 江尻会長  それでは,3のその他に移りますが,何かありますか。 事務局(中島)  この審議会でも随時報告していました,一般廃棄物処理基本計画について,昨年度と今年度の2年間かけて策定作業を進めてきましたが,最終の策定委員会を経て案が取りまとまったことから,必要な庁内手続きを行ったところです。公表は令和5年4月5日付の市報,同日でのホームページへの掲載により行う予定です。審議会委員の皆さまにもご協力いただき,第3次調布市一般廃棄物処理基本計画という形で策定したことを報告します。  今後この計画に基づきさまざまな施策を展開していくに当たり,審議会からもご意見を賜ることが多々出てきますので,どうぞよろしくお願いします。以上です。 江尻会長  ありがとうございました。冊子はまた後で配っていただくということですか。 事務局(雨宮)  冊子は3月下旬をめどに完成する予定ですので,出来上がり次第皆さまには郵送します。 江尻会長  では,お手元に届くと思いますので,よろしくお願いします。  それでは以上になります。後半はかなり走りましたが,委員の皆さん,全体を通して何かご質問や確認したいことはありますか。どうぞ。 J委員  鈴木さんにお願いですが,ペットボトルの企業,いろいろな飲料メーカーなどがあると思います。そのようなところが今後どのように見ているのか,資料などがあればですね。企業は,今ペットボトルはいろいろと問題を抱えているのは分かっていると思うので,代替えの何か別の材料を使うのか,企業で何か案があるのかなどありましたら。恐らく市民が買わなくなれば,企業も絶対動くと思うのです。それをどのように考えているのか,資料がありましたら。難しいと思いますけれども。 コンサル(鈴木)  今回参考資料にも,ホームページ情報ですけれども,コカ・コーラさんの情報が少しありましたが,今,飲料メーカーさんのほうが,5月ぐらいに国が環境配慮基準を決めて,それに合わせる形でペットボトルをさらに環境負荷を下げる取り組みを,リサイクルもそうですが,バイオ素材ももっと入れたいなど,そのような話も出ています。サントリーさん,キリンさん,コカ・コーラさん,各社その辺が少し違うようですが,5月ぐらいになると少し見えてくると思いますので,追加があればお渡ししたいと思います。 J委員  よろしくお願いします。 江尻会長  まず,やめようということはないでしょう。 コンサル(鈴木)  昔リユースの研究会の時も,コカ・コーラさんは消費者が買ってくれるのだったらわれわれはいつでもやめますと豪語していたのですが,売っています。 江尻会長  また情報を頂ければと思いますので,よろしくお願いします。  ありがとうございました。それでは,次回については事務局からご連絡があると思うので,よろしくお願いします。それから,先ほどのシートのご提出もどうぞよろしくお願いいます。  それでは,今日は予定時間がだいぶ過ぎてしまいましたけれども,これをもちまして,今年度最後になりますが,調布市廃棄物減量及び再利用促進審議会を終了します。ありがとうございました。 一同  ありがとうございました。 1 1