42ページ 括弧6の3,医療的ケアが必要なかたへの支援  医療的ケアが必要なかたの地域生活に必要なサービス,社会資源の整備を推進します。 現行計画における基本的方向性(平成30年3月策定「調布市障害者総合計画」より) ○医療的ケアの必要な障害児・しゃと家族が安心して地域で生活できるよう,相談支援,家族のレスパイト,日中活動,ショートステイなどの各種サービスや相談体制を整備します。 ○デイセンターまなびや,子ども発達センターなど,市が運営する障害福祉サービス事業における医療的ケアへの対応体制の整備を推進します。 ○調布市障害者地域自立支援協議会のワーキングにおいて,医療的ケアが必要な障害児・しゃの地域生活に必要なサービス等について,当事者や関係機関とともに検討し,随時事業化を図っていきます。 現行計画事業 星,主要事業 医療的ケアが必要なかたへの支援 ほし,障害児(者)医療的ケア体制支援事業(障害福祉課) 星,重症心身障害児(者),在宅レスパイト事業(障害福祉課) 星,子ども発達センターにおける医療的ケア対応(子ども発達センター) 星,デイセンターまなびやにおける医療的ケア対応(障害福祉課) 星,調布基地跡地福祉施設,(仮称),整備への参画(障害福祉課) (・在宅障害者(児)委託型,緊急一時保護事業) (・身体障害者,デイサービス事業の運営支援) 現行計画期間の主な取組・進捗状況 ●平成30年度から基幹相談支援センター(障害福祉課)に医療的ケアコーディネーター(看護職)を配置し,医療的ケアの必要なかたの相談に対応しています。 ●令和2年度から,「医療的ケア児支援関係機関連絡会」として市内の関係機関を集め,医療的ケア児に対する情報の共有,体制支援の構築に向け,話し合いを行う場を設置しています。   43ページ ●重症心身障害児(者)在宅レスパイト等事業では,令和4年度から就労を理由とする利用を,可能としました。新型コロナウイルスの影響が限定的になってきたことから,利用者の登録,件数ともに延びています。 ●子ども発達センター通園事業においては,指導医の指示書をもとに,対象児に対し,看護師が医療的ケアを実施する体制を整備しています。また,令和2年度途中から,看護師に加えて,特定の利用者に対する指定の研修(第三号研修)を修了した福祉職も加わり,医療的ケアを実施しています。(子ども発達センター) ●デイセンターまなびやにおいて,令和3年度から呼吸状態が不安定なかたのバス送迎には看護師添乗による送迎を実施しています。 ●調布基地跡地福祉施設,(仮称),整備については令和3年4月の開設を目指していましたが事業者公募が不調となった影響で,令和4年6月に基本プランを改定し,令和7年度の事業開始を目指しています。 参考指標 指標名 令和元年度,令和2年度,令和3年度 障害児(者)医療的ケア体制支援事業(コーディネーター配置) 相談,じつ人数 31人,37人,42人 子ども発達センターにおける医療的ケア対応(通園事業) 利用者実数 0人,1人,2人 市内放課後等デイサービス事業所(重症心身障害児対象) 事業所数,※1 1か所,1か所,2か所 定員数,※2 5人,5人,10人 ※1,※2,年度末時点 今後の課題 ◆相談窓口の一本化と支援機関同士の連携促進  日常生活の様々な場面で手厚い支援を必要とする医療的ケア児・しゃは,医療,福祉,教育など関わる支援機関も多岐にわたるため,相談窓口が複数に分かれており,保護者の負担となっています。それらを一体としてコーディネートできる役割が必要です。就学等のライフステージを通じた,相談窓口の一本化や相互の連携が求められています。   44ページ (参考:これまでの検討経過での意見,調査結果など) ・医療的ケアなどがある場合は,何度もメインの支援機関が変わってしまうことの,家族の負担は相当大きい。(委員意見) ・相談窓口が複数に分かれているため,保護者自身が各関係機関に相談しコーディネートしなくてはいけない。(ヒアリング) ・保護者自身がコーディネートする選択肢はあってもいいと思うが,そこを専門的知識を持った公的なかたが,サポートする体制が必要(ヒアリング) ◆医療的ケアに対応できるサービス・施設の拡大  地域で生活する医療的ケア児・しゃの増加に伴い,医療的ケアに対応するサービスも拡大していますが,十分ではない現状があります。ヘルパー,通所施設,ショートステイ,医療など,様々なサービス分野において,医療的ケアに対応できる人員,設備などの充実を一層進めて行くことが必要です。 (参考:これまでの検討経過での意見,調査結果など) ・医療的ケア児が利用できる施設が少なく,希望のサービスを受けることができない現状がある。また,医療的ケアに対する知識を持って関われる職員が少なく,利用者から不安の声がある。(事業進捗評価) ・通園事業において,使用する設備の配備状況や職員体制を踏まえて,安全に医療的ケアが必要な子どもを受け入れることができる人数の設定を検討する必要がある。(事業進捗評価) ・近年の医療技術の進歩や在宅医療の普及を背景に,医療的ケアを必要とする利用者が年々増加し,内容についてもより高度化,複雑化している。(事業進捗評価) ・医療的ケアへの人員,質,施設等の体制整備(ヒアリング) ・(通所施設,在宅レスパイト事業で),急な体調不良でのキャンセルがあっても市からの費用支援があると良い。(ヒアリング) ・在宅診療する医療機関の少なさ(ヒアリング) ・医療的ケア児の受入れは増えたが,呼吸器使用時の受け入れ可能な場所は少ない。(ヒアリング) ・医療的ケア児は医療機関とのかかわりは大きいが,歯科との関わりがうまくできていない。整形外科と関わりがないなど,気付かない医療科がある。(ヒアリング) ・難病でない場合,市の補助金の制度が整備されていないため,発電機や蓄電池など非常電源の確保ができない。(ヒアリング)