議員提出議案第11号 年金制度の充実を求める意見書提出について 上記の議案を提出する。 令和元年6月27日 提出者 調布市議会議員 岸本 直子 賛成者 調布市議会議員 雨宮 幸男 同 武藤 千里 同 坂内 淳 年金制度の充実を求める意見書 公的年金の不足で、老後30年間の生活に2000万円の貯蓄が必要だという、金融庁の審議会報告書と、その報告書の受け取りに関する安倍政権の態度が、今大きな問題になっている。 「100年安心ではなかったのか」「報告書をなかったことにすれば解決するのか」など、国民の怒り、不安が広がっている。 実際に、国民年金は、最高額でも月6万5千円しかなく、どんなに切り詰めても年金だけでは暮らせないのが現状である。厚生年金でも、年金だけでは生活できないため、多くの高齢者が働いているのが実態である。 その上、「マクロ経済スライド」という仕組みがあるために、年金が減り続けるという問題の解決も急がれる。 2004年、「100年安心」の名で導入された「マクロ経済スライド」は、長期に渡り年金額の抑制を行うものであり、そのもとで、公的年金では生活費が不足することは、そもそも政府が説明してきた。それを前提にして安倍政権は、未来投資戦略で「私的年金制度の普及・充実」を掲げ、選挙公約でも「つみたてNISA(少額投資非課税制度)をさらに普及」「私的年金の活用促進」を掲げてきた。 厚生労働省が提出した資料では、基礎年金(国民年金)給付額は、2040年時点で、本来約25兆円になるはずのものが、18兆円に抑制されることになっており、国民が真に安心するためには、年金制度の改善・底上げを図ることが不可欠となっている。 よって調布市議会は、制度の見直しを図り、国民が安心して生活できる減らない年金制度へと改善することを強く求めるものである。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 令和元年7月 日 調布市議会議長 渡辺 進二郎 提出先 内閣総理大臣 財務大臣 厚生労働大臣 衆議院議長   参議院議長