議員提出議案第3号 都立高校入試への英語スピーキングテスト導入の中止を求める意見書提出について 上記の議案を提出する。 令和4年3月16日 提出者 調布市議会議員 木下 安子 賛成者 調布市議会議員 武藤 千里 同 岸本 直子 同 坂内 淳 都立高校入試への英語スピーキングテスト導入の中止を求める意見書 グローバル社会に適応するために英語のスピーキング能力習得は有用であり、学校現場では日常の授業の中で外国人ALT(外国語指導助手)との会話・スピーチなどを通して楽しくその能力を獲得するように努力、工夫を重ねている。 しかし、東京都教育委員会が2023年度の都立高校入試からの導入を計画している「英語スピーキングテスト」には様々な問題があることが多くの英語教育研究団体や語学研究者などからも指摘されている。 大学入試におけるスピーキングテスト導入中止の最大の理由ともなったように、スピーキングテストの採点は採点者の裁量に多くが委ねられること、また総合得点の算出において英語のみ配点の割合が高くなる点等、公平性・公正性において問題がある。 また、計画されているタブレット端末を使用する形式のテストでは、機器の操作性や短時間での即応性といった本来のスピーキング力とは関係がない能力が評価を左右する可能性があり、吃音や発達障害等への対応も問題となっている。さらに、スピーキングテストの対策塾に通う経済力の有無が点数格差につながる可能性もある。  都立高校の入学試験は8万人の中学生が対象となる入学試験であり、新しい取組には多角的な視点からの慎重な検討が求められる。 よって調布市議会は、東京都及び東京都教育委員会に対し、2022年11月に計画している英語スピーキングテストの実施を中止し再検討することを強く求めるものである。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 令和4年3月 日 調布市議会議長 小林 市之 提出先 東京都知事 東京都教育委員会教育長