1 第3 回深大寺通り交通社会実験実施準備会 会議記録 1 日時 平成2 2 年1 0 月2 2 日( 金) 1 4 時0 0 分~ 1 5 時3 0 分 2 会場 調布市文化会館たづくり西館3 階会議室 3 出席者: 2 3 人 深大寺通り交通社会実験実施準備会委員 1 3 人 深大寺通り交通社会実験実施準備会委員随行者 2 人 事務局( 都市整備部都市計画課) 5 人 コンサルタント業者 3 人 4 内容 ( 1 ) 開会 ア 配布資料確認 イ 委員長挨拶 ( 2 ) 議題 ア 第2 回深大寺通り交通社会実験実施準備会議事録の確認 イ 深大寺通り交通社会実験実施計画案について 事務局より, ハンプ設置を見送った旨が報告され, その経緯に ついて説明があった。 【質疑応答】 A 委員: ここまで計画を進めてきて, ハンプによる速度抑制効果が期待されて いるのに, それが出来なくなった今, 実験を行う意味があるのか。 事務局: ハンプの設置については中止となったが, イメージハンプによる効果 もあり, 実験を完全に中止にすることは考えていない。交通実態調査が できていない中で, なぜ深大寺通りが速度を上げて走る車が多くなって しまったのか, その実態を把握し, それに対して対策を打つことも考え 2 られる。ハンプを設置したかったが, 事故の可能性の観点から設置を見 送った。沿道住民の方々の意見を伺ったところ, 沿道の桜並木の影響で 大型車がセンターラインを越えて通行しているようである。センターラ インを越えさせない工夫をすれば, 結果的に大型車の速度抑制になるの ではないかというご意見も頂いている。ハンプ以外の方策を考えて実験 を実施したいと考えている。 A 委員: 他の対策を講ずるというが, 1 1 月8 日の実験実施までに間に合うの か。今の話を聞くと, 今回の実験は見送り, もう一度何が出来るのか考 えてから実施した方がよいのではないか。 事務局: イメージハンプについては間に合う。3 週間の期間中に色々な対策を 施したいと考えている。実験終了日の1 1 月2 8 日は, 三鷹通りの交差 点改良工事や地元イベントとの兼ね合いから期間を決めた。若干の調整 不足があるかもしれないが, 何らかの速度抑制策は施したいと考えてい る。 A 委員: 暴走者を保護し, 普通に運転する運転者や歩行者を保護しないのは矛 盾している。 事務局: そこは道路管理者と交通管理者の意見や立場の違いである。道路管理 者は速度を出させないための施策に対して理解を示していると考えてい るが, 交通管理者の考え方は異なる。 A 委員: 警察は深大寺通りで交通事故が起きていることを知っているのか。昨 年に2 回事故が発生している。たまたま人がいなかったため大事に至ら なかったが, 人がいた場合は死傷者が出ていた可能性があった。こうい う状態を放置して, もし来るかもしれない暴走者を保護するのは, 不思 議に感じる。法律をあえて無視した暴走者が事故を起こす可能性がある 3 のでハンプを中止するというのはおかしい。ハンプ設置によって, 速度 が抑制され事故の減少が期待でき, 安全に歩行できる環境をつくろうと している。その優先順位が下がってしまうのはなぜか。とても納得でき ない。 警察が深大寺通りの管理をしっかりと行っていない。スピードを出す 車が多く, 歩行者が危険にさらされているのに放置されている状態であ る。深大寺通りで白バイやパトカーを見かけることはほとんど無いし, 速度取り締まりも行っていない。それすら行わないのに, ハンプ設置に 反対をするのは矛盾している。納得いかない。 今まで準備をし, ハンプ事前体験会等も行ってきたなかで, 直前にな って警察が反対するのは, プロセスとしておかしい。この事業にかなり の税金が使われていると思うが,ハンプ設置が出来なくなったとすると, この実験の実施に税金を使うことに疑問を感じる。 事務局: ハンプを設置しなくなることで, 工事費等が減額される。警察も深大 寺通りの課題については認識している。今までハンプが設置されてきた 道路は, 深大寺通りよりも種級が低い道路であり, 平均速度も低い道路 である。今回ここで危険を冒してまで実験をする意味があるのかという 指摘をされた。 A 委員: 「危険」というのが誰に対する危険なのか。法律を無視する運転者の 危険性をなぜ保護するのか理解できない。 事務局: ハンプを付けたことによる責任, そして, 道路上の附属物なのか, 障 害物なのかという問題は,法律的な判断になる。もしもの事故発生時に, 設置による瑕疵の有無によるかと思う。他地域での事例でバイクによる 事故が確認され, その事例では制限速度を超過していたようだ。そのと きには道路管理者・交通管理者の瑕疵は認められず, 自損という形にな ったようだ。しかし万が一死亡事故が起きた場合に, どのように対処に 4 なるのかはわからない。 A 委員: しかしながら,深大寺通りでは現状として実際に事故が発生しており, もしかすると死傷者が出ていたかもしれない。これについて対策を検討 せずに, 暴走者に対する対策を考えているのは, 矛盾がある。 事務局: 深大寺通りに密にハンプを設置したり, 信号機を設置したりすること を将来の検討余地として残しながら, 今は出来る限りでの社会実験を目 指すことを考えたい。 A 委員: ハンプができないとするならば, 他の効果的な速度抑制装置や工夫を 考える必要があるが, 1 1 月8 日までに間に合うのか。そこでまた管理 者の意見と決定が間に入ると思うが, それによってその企画も出来ない 可能性がある。もう少し時間をおいて, どういう対策が可能であるか改 めて検討された方がよいと思う。 事務局: 様々に検討してきたなかで, ハンプとイメージハンプの設置を実験内 容として残した。今回ハンプが見送りとなったので, イメージハンプを 複数のパターンで設置したい。 A 委員: イメージハンプは初めて通る人に対しては速度抑制効果があるかもし れないが, 毎日通過する車には慣れてしまうので, 効果は期待できない と思う。委員長は効果が期待できると思うか。 委員長: A 委員の仰るとおり, 1 日くらいは効果があると思う。 A 委員: 実験は見送るべきと考えるが, 他の委員の方はどのようにお考えか。 C 委員: 警察からすると, 違反者だから事故を起しても「仕方ない」とはなら 5 ない。事故の可能性がある限り, 警察は許可を出せない。予想外の事故 というのが想定され,その際に責任が取ることができない。したがって, ハンプに変わるイメージハンプで実験を実施すべきではないか。 事務局: 「この実験を期間通りにやるべきか」,「やるのであれば, 何をやるの か」が問題となる。実験の実施期間については三鷹通りの工事と併せて 期間を設定しており,また市報でも実験について告知を行っている中で, 全面的に中止ということをすぐには決断できない。まずは実験をやるべ きか否かをこの場で議論するということでよろしいか。 委員長: みなさんのご意見を伺った方がよいと思う。 副委員長: 社会実験を実施するにあたって, すでに実施を発表しているというこ ともあるが, この期間は何らかの形で行動は起こすべきと考える。交通 社会実験の名を借り「この地域にはこういう課題がある」ということを アピールしたい。イメージハンプでも, 他の地域から来た人に対してア ピールをすることができる。看板にも効果があるはず。まずスタートを どのように切るのか, イメージハンプの種類をどれにするのか, などの 課題がある。社会実験の意義は, 訪れる人に対してアピールできればい いのだと思う。この会議の中では「実施していく方向」で何をやるかを 議論したい。 委員長: ハンプの代わりにイメージハンプを使い, 何日くらい効果があるのか を知ることはできる。初めて通る人が常にいる道路であると思うので, そういった意味では効果があると思う。 高速で走行する者を許容する状態は良くない。それはどうしたらよい のか。警察にも努力していただくとして, 1 1 月8 日までに何が出来る のか。 A 委員: 6 ハンプ以外に速度抑制効果の高い装置があるのか。 委員長: ハンプ以外で物理的な工夫を施すのはかなり難しい。道路の性格を思 い切って変えることが無い訳ではないが, それはこの道路の性格上似合 わないということで今まで議論してきた。 A 委員: 期間中にバス以外の大型車の進入禁止措置はできないか。それによっ て迂回する車や危険が減ると思う。特定車両の進入禁止などもあると思 う。外国ではスピードカメラ, 日本で言うオービスが街なかにも設置さ れており, それがあるだけで速度抑制効果がある。ニセモノでもよいの で期間中に設置できないか。 C 委員: 準備する期間が無いので難しい。仮に出来たとしても1 1 月8 日まで には準備できない。一警察署の判断でカメラを設置することは出来ない。 A 委員: ハンプ設置の代わりに何ができるかを考えなければならない。時間を 限定して白バイやパトカーの配備などができないか。それだけでも効果 があると思う。 委員長: アメリカでは通過する車のスピードを計測し, 電光掲示板で表示し, ドライバーに見せる方法を行っている。これは実験的に行うことが可能 かもしれない。 D 委員: 実験後にも実現できるような対策案でなければやる意味が無い。実際 にビデオ撮影するので「ビデオにて速度測定中」であることをアピール してはどうか。これであれば実験後でも実現可能である。 委員長: ナンバープレートと速度を瞬時に電光掲示板に表示し, ドライバーに 見せることも技術的には可能である。 7 A 委員: 時速3 0 k m 制限の看板が少なく, かつ見えづらい。武蔵境通りから 深大寺通りに入る車に対しては, 道路の拡幅によって看板が見えづらく なっている。三鷹通りから深大寺通りに入る車は, 下り坂があり, その 後の急カーブが危険である。深大寺通りは並木道であり, 看板があって も目立たない。 委員長: アメリカではプラカードを持って住民が速度抑制のお願いをアピール している。他にも速度違反車の持ち主に手紙を送ったりしている。国分 寺では「ビラの配布」などのかたちで, 住民による啓蒙活動を行ってお り,効果が上がっている。住民の皆さんに負担がかかるので調整を行い, できることから実践していけばいいと思う。 A 委員: 実験期間中にイベントを行うので, その一つとして出来そうである。 何か出来る範囲内でやったほうがいいかと思う。 委員長: 今話した提案は, 誰とも調整を行っていないものであり, そのような ことが出来るかどうかも含めてみなさんと調整し, 1 1 月8 日までにで きることが見つかれば実施する。少なくともイメージハンプの実験につ いては実施し, それ以外のプラスアルファも実施していきたい。 副委員長: 景観との兼ね合いもあると思うが, 植栽帯に看板を設置することは可 能か。 B 委員: 看板設置は可能である。看板設置と景観は相反するものとなることが 多い。視覚的に速度抑制を訴える方法は, 街の景観に似合わないという 意見も出るだろう。 副委員長: 深大寺通りでは景観についても検討しているなかで, 看板設置に対し 8 て意見が出ると思う。相反することが出てきて, それも実験の結果なの で意見を頂く必要がある。 B 委員: 看板を設置すると, 見た目にも街が騒々しくなり, 観光地としてのイ メージダウンの可能性がある。 副委員長: 地域の住民が「困っている」ことをアピールしたい。それには実験の 名前を借りて地域に訴えて行きたい。ハードでできることは限られてい るので, ソフトで何が出来るかを考えたい。先生からご提案があったよ うに, 地元からドライバーへ訴えていくのも一つだと思う。人手の問題 もあると思うので, 毎日やるのではなく何かのイベントをきっかけとし てアピールすることも出来ると思う。 委員長: 期間を変えず, イメージハンプを基本としつつ, 他の対策を検討し実 験を実施する。イメージハンプの位置・図柄・その他対策などを含め, 委員長預かりとする。実験実施前までに各委員に必ず報告する。 事務局: バスの車内放送の内容の変更は可能か。 E 委員: 聞いてみないと分からないが, 流さないということは可能である。 副委員長: 車内放送も実験のアピールとなる。放送を取りやめるのではなく, そ のようなものも使ってP R していきたい。 A 委員: バス運転士に再度, 制限速度内で走るように再度指導してほしい。バ スが制限速度で走れば, 他の車両も制限速度で走るようになる。 委員長: 今後の検討プロセスはどのようになるのか。 事務局: 9 委員長と調布市とで案を作成し, 1 1 月8 日までに各委員に資料で報 告したい。 副委員長: 最終判断は委員長預かりとし, 報告する。イメージハンプの位置など については警察と確認しなければならない。ソフト面の対策は細かい内 容については委員長預かりとし, 行政側と関係機関で協議を進める。 B 委員: 1 0 月2 8 日に住民説明会があるので, その前に委員が内容を認識し ていなければならないのではないか。 委員長: ソフト対策については1 0 月2 8 日に間に合わない可能性がある。そ の時は検討中と説明する。 副委員長: イメージハンプの設置位置については詰めなければならない。地域住 民の方々と行っていく対策については, まだ時間があると思う。まずは イメージハンプの位置と図柄を確定していきたい。 事務局: 住民説明会については基本計画をベースに説明させていただく。 委員長: イメージハンプの位置・図柄・その他対策などを含め, 委員長預かり とする。実験実施前までに各委員に必ず報告する。