議員提出議案第15号 労働者の健康確保と持続可能な労働環境の確立に向けた労働基準法制の強化等を求める意見書提出について 上記の議案を提出する。 令和8年9月17日 提出者 調布市議会議員 山根 洋平 賛成者 調布市議会議員 松野 英夫 同 青山 誠                     労働者の健康確保と持続可能な労働環境の確立に向けた労働基準法制の強化等を求める意見書 近年、デジタル技術の進展や働き方の多様化に伴い、時間や場所にとらわれない柔軟な就業が可能となった一方で、恒常的な長時間労働や、勤務時間外の業務連絡による実質的な拘束時間の増加など、働く者の心身の健康を脅かす問題が顕在化している。厚生労働省の公表によれば、令和7年度の過労死等に関する労災請求件数は 6,212件と、前年度から 1,402件増加して過去最多となっており、事態は深刻さを増している。 政府は「経済財政運営と改革の基本方針2026」において、心身の健康維持と従業者の選択を前提に、労働時間法制等の在り方を労働政策審議会で議論するとしている。働き方の選択肢が広がること自体は歓迎すべきであるが、その前提である労働者の健康の確保が制度として確実に担保されなければ、選択の名の下に長時間労働が容認されることになりかねない。 本市議会は、令和7年12月、「長時間労働を抑制し働く者の心身の健康の保持・増進を図るための施策推進を求める意見書」を提出し、勤務間インターバル制度の普及促進等を求めたところである。労働時間法制の見直しが具体化しつつある今こそ、健康確保措置を努力義務や指針にとどめることなく、法的な基盤として確立すべきである。 よって、国においては、今後の労働時間法制の見直しに当たり、働く者の健康確保を最優先に位置づけ、下記事項に取り組むよう強く要望する。 記 1 勤務間インターバル制度について、現行の努力義務から法的義務へと改め、業種の特性や事業規模に応じた経過措置を講じつつ、全ての労働者に実効性ある休息時間を確保すること。 2 勤務時間外の業務連絡への対応を拒むことができる「つながらない権利」について、緊急時等の例外を適切に定めた上で、ガイドラインにとどまら ない法的な位置づけを明確にすること。 3 労働基準関係法制研究会報告書が示した13日を超える連続勤務の禁止を早期に法定化し、過度な連続勤務を防止すること。 4 時間外労働の上限規制の施行状況を検証し、上限時間の引下げを含めた見直しを検討するとともに、法定労働時間の在り方についても、中小企業・小規模事業者への十分な支援を前提に、中長期的な検討を行うこと。 5 解雇無効時の金銭救済制度については、労使の意見の隔たりが大きいことを踏まえ、雇用の安定を損なうことのないよう、拙速な導入を行わないこと。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 令和8年9月 日 調布市議会議長 宮本 和実 提出先 内閣総理大臣  厚生労働大臣  衆議院議長  参議院議長