【2】 市報ちょうふ 令和8年(2026年)8月5日 No.1822 【3】 ●9月は「認知症サポート月間」 かくさない・こわがらない・ひとりではない 「認知症にやさしいまちづくり」を目指し、啓発活動や講座を実施します。認知症への理解を深め、認知症になっても暮らしやすいまちづくりについて考えてみませんか?今回は、青木病院認知症疾患医療センター長の青木誠先生にお話を伺いました。 ◎医師に聞く!「自分の親ならどうしますか?」 ◇親にもの忘れが増えたら最初に何をしますか? 自分の親だったらとても難しいですね。自分は医者ですから、まずは長谷川式やMMSEなどの心理テストを受けてもらうでしょう。ある程度の指標にはなりますから。ただし、認知症の問題は点数だけで判断できるものではないですし、一回のテストだけで問題ないから大丈夫というものでもありません。また、最低限の画像診断(頭部CT)や採血による甲状腺機能などの検査を受けるのも大切です。「治療可能な認知症」を見落とさないためにはとても重要ですので。 家族だとどうしても「まだ大丈夫な部分」(作業記憶)に目が向き失敗が増えても大目に見がちです。しかし、本当に大切なのは日常生活で危険を含めた困りごとが起きていないかという視点です。 認知症の始まりは、日々の暮らしの中で少しずつ変化が現れます。だからこそ、一度検査を受けて終わりではなく、毎年1回程度はチェックを継続していくことが大切です。 ◇受診を嫌がったら? 認知症の受診で最も難しいのが、本人が受診を嫌がるケースです。そんな時に頼りになるのが、長年診てもらっているかかりつけ医です。 かかりつけ医は、「以前からのその人」を知っていますから、日頃の血圧や糖尿病などの診察の中で、「最近少しもの忘れが増えていませんか?」と自然に声をかけてもらえるだけで、認知症の受診に対して抵抗感は大きく下がると思います。突然、「認知症かもしれないから病院へ行こう」と言われれば誰でも抵抗を感じるでしょう。早くから信頼しているかかりつけ医に相談できることが大切です。 また、各地域を担当する「地域包括支援センター」に相談されるのは、さまざまな問題を解決するためにとても有効ですので、ぜひ担当の地域包括支援センターを知っておいてください。 ◇「年のせい」と認知症の違いはどこにある? これも難しいですね。認知症は「この線を超えたら認知症」とはっきり区切れるものではありません。「年相応」と「認知症」の間にはグラデーションのように境界が連続したものであり、例えば、洗濯はできている、料理も作れている(作業記憶)から大丈夫に見えても、エアコンが適確に使えない、金銭管理が難しくなる、ごみを分別し決まった曜日に捨てられないといった変化が出ていることがあります。 本人ができていることだけでなく、「できなくなったこと」「落とし穴が増えていないか」に目を向けることが大切です。 ◇一人暮らしの親をどう支えるか? 近年増えているのが、一人暮らしの高齢者です。私自身も、一人暮らしだった母親を青木病院の近くの有料老人ホームでお世話いただいた経験があります。本人は乗り気ではなかったのですが、「私の目が届く場所にいてもらう」ことを優先しました。このような場合には、「ご本人が住み慣れた家や地域で暮らしたい」という希望を、どこまで尊重するのか?できるのか?という難題をご家族は常に突き付けられるのです。 判断能力が低下している場合は「安全確保」が優先されがちですが、ご本人の意思をどう捉えて考えるかに正解はありません。だからこそ、いつもご家族は悩んでしまうのです。 ◇家族として後悔しないために大切なことは? 正直に申し上げて、自分自身は亡き両親にたくさんの後悔を感じています。「認知症になってからどう生きるか、どのような医療や介護を望むのか?」最も大切だと考えるのは、ご本人がまだお元気で、充分に自らの意思を伝えられる内からご家族らとお話を始めていくことです。 近年はACP(アドバンス・ケア・プランニング)という考え方も広がっています。人生の最終段階について本人の希望を共有しておく取り組みです。 日本ではまだ馴染みが薄いものの、「どこで暮らしたいか、どこまで治療を望むか、最後をどう迎えたいか」そのようなことを、早くからご家族と一緒に考え、ご家族の後悔を少しでも減らせたらと願います。 ◇もっと早くSOSを出してほしい 認知症を専門に拝見する立場で、「もっと早くから診たかった」と思う場面は少なくありません。しかし後出しで「なぜもっと早く受診しなかったのか」などと責めることはできません。ご家族にも生活があり事情があります。だからこそ、地域包括支援センターを知っておく、かかりつけ医をもつ、もの忘れ予防検診を受けてみる、という普段からの備えがとても重要だと思うのです。 認知症は特別な誰かの問題ではありません。「将来の自分の親のこと、自分自身のこと」として考えましょう。それが少しでも後悔を残さない介護への第一歩なのだと信じています。 ◎もの忘れ予防検診 気になる「もの忘れ」はありませんか。心当たりのある方は、ぜひ検診を受けてください。 期間/9月から12月末 対象/市内在住の50歳から79歳の方(注)すでに認知症の診断・治療を受けている方を除く 費用/無料 申し込み/8月5日(水曜日)から12月10日(木曜日)に専用フォームから申し込み ◎知ろう・語ろう・考えよう 認知症サポート月間のイベント 「最近もの忘れが気になる、認知症ってどんな病気?身近な人がなったらどうすれば?」そんな疑問や悩みを解決するさまざまなイベントを開催します。認知症を知ること、話すこと、関わることが、認知症にやさしいまちづくりの第一歩です。 ◇市民公開講座 ○認知症 在りつづける力とは“脳科学”を手掛かりにたどるこれから 日時/9月10日(木曜日)午前10時から11時40分(9時30分開場) 会場/グリーンホール小ホール 第一部:プロローグ「認知症ガイドブック」 第二部:講演会「“重度”と言われる認知症に残る力とは」 第三部:トークセッション「私たちのこれからを考える」 講師/恩蔵(おんぞう)絢子(脳科学者) 定員/申し込み順150人 申し込み・問い合わせ/青木病院認知症疾患医療センター電話042-483-1399(平日午前9時から午後5時) ◇認知症サポート月間作品展 認知症当事者、家族、支援者による作品を展示・スクリーン上映をします。 期間/9月1日(火曜日)から4日(金曜日)(注)4日は午後1時まで 会場/文化会館たづくり1階エントランスホール ◇認知症サポーター養成講座 日時/(1)9月3日(木曜日)午前10時から11時30分(2)9月23日(祝日)午後2時から4時 会場/(1)文化会館たづくり8階映像シアター(2)グランダ深大寺 その他/受講者には認知症サポーターの証「認知症サポーターカード」を進呈。(2)のみ施設見学あり 定員/申し込み順(1)50人(2)20人 (1)(2)共に 対象/市内在住・在勤・在学の方 費用/無料 問い合わせ/公益財団法人調布ゆうあい福祉公社電話042-481-7711 ◇認知症ブックフェア 市内の書店・中央図書館で認知症関連書籍のフェアを行います。 期間/9月1日(火曜日)から30日(水曜日) 会場/真光書店、くまざわ書店調布店・国領店、紀伊國屋書店つつじケ丘店・仙川店、神代書店、本屋ふらふらっと、中央図書館 ◇講座と認知症カフェ(要申し込み) (A)頭と身体の元気教室「コグニサイズ♪」 日時/9月3日(木曜日)午前10時30分から11時25分 会場/青木病院2階ホール 定員/25人 (B)認知症カフェふらっと喫茶 「みんなでボッチャやってみよう!」 日時/9月9日(水曜日)午後1時30分から3時 会場/青木病院2階ホール 定員/25人 (C)ケアラーピア「家族介護者同士で語ろう」 日時/9月16日(水曜日)午前11時から午後0時30分 会場/コミュニティスペースふらっと (A)から(C)共に 申し込み・問い合わせ/青木病院認知症疾患医療センター電話042-483-1399 ○認知症ケアに関するもやもやを多職種で話し合ってみませんか? 日時/9月9日(水曜日)午後6時30分から8時 会場/文化会館たづくり10階1001・1002学習室 定員/50人 対象/認知症支援に携わる専門職の方 申し込み・問い合わせ/つつじヶ丘訪問看護ステーション電話03-5315-5385 ○トレーナーが実践している認知症予防体操 日時/9月11日(金曜日)午前10時から11時30分 会場/文化会館たづくり9階研修室 定員/30人 申し込み・問い合わせ/地域包括支援センターちょうふ花園電話042-484-2285 ○認知症の方の日常生活に笑顔あふれる彩り支援を取り入れよう 日時/9月19日(土曜日)午前10時から11時30分 会場/文化会館たづくり10階1002学習室 対象/認知症介護に携わる方 定員/50人 申し込み・問い合わせ/地域包括支援センター仙川電話03-5314-0030 ○仙川オレンジカフェ 日時/9月22日(祝日)午後1時から3時 会場/緑ケ丘地域福祉センター 申し込み・問い合わせ/地域包括支援センターつつじヶ丘電話03-5315-5400 ○空とべつつじ 絵本の読み聞かせ 日時/9月26日(土曜日)午後3時から4時30分 会場/空と大地と(カフェ) 申し込み・問い合わせ/地域包括支援センターつつじヶ丘電話03-5315-5400 ○認知症講演会「高齢者うつを知る 認知症との関連を含めて」 日時/9月30日(水曜日)午後2時から3時30分 会場/調布市医師会館(オンラインとのハイブリッド) 対象/市内在勤の医療介護福祉職 定員/会場:30人 オンライン:50人 申し込み・問い合わせ/8月5日(水曜日)からちょうふ在宅医療相談室電話042-480-2751 ◇認知症カフェは、認知症の方やご家族が地域の人と交流でき、専門職に相談もできる場です。9月の開催情報は市ホームページに掲載しています。 問い合わせ/各地域包括支援センターまたは高齢者支援室電話042-481-7150 認知症サポート月間サイトは市ホームページを参照 ●J:COM(地デジ11チャンネル)「テレビ広報ちょうふ」 〈5日号〉5日から19日 市政情報、ミニコーナーなど 〈20日号〉20日から翌月4日 市政情報、特集など 放送内容は調布市公式YouTubeでも配信中 ●調布FM83.8メガヘルツ市政情報番組「調布市ほっとインフォメーション」 月曜日から金曜日 午前9時15分から、午後1時30分から、4時から、9時から(各15分)/5時30分から(5分) 土曜日 午後5時30分から(5分) 日曜日 午後3時30分から(5分)(注)放送が休止・時間変更になる場合あり。インターネットでも聴取可。詳細は調布FMホームページ参照