陳情文書表(令和8年2月17日受理) 受理番号 陳情第31号      件名 新宿区において顕在化した事例を受けて、政党機関紙の庁舎内勧誘行為に関する早期の実態把握と再発防止を求める陳情 提出者の住所・氏名  ※非公開情報 付託委員会 総務委員会 ※原文のまま記載 (陳情理由)   全国の市区町村庁舎内において、政党機関紙の勧誘(営業)・配 達・集金が無許可で行われていることが、以前より問題視されてきましたが、特に新宿区の状況がアンケート調査とメディア報道で公になったことで、議会関係者のみならず、多くの国民にその実態が認知され、社会的な関心が一層高まっています。 この問題の早期是正に向け、各地方自治体では「庁舎内における勧誘行為の実態調査の実施」「庁舎管理規則に基づく営業行為禁止の確認」「調査結果に基づく職員への救済措置」などを求める陳情・請願が採択され、令和8年1月現在で、全国で 104自治体において、調査や是正措置等の対応が行われています。 これらのアンケート結果を見ると、地方議員から政党機関紙の勧誘を受けた際に、「購読しなければならないという心理的な圧力を感じた」と回答した職員が全国平均で57%にのぼっています。また、現在も購読している職員のうち、「購読をやめたいが、言い出しにくい」と回答した割合が過半数を占めています。 私たちパワハラから職員を守る東京都民の会が提出した陳情・請願においては、4区5市の9自治体で採択され、港区・新宿区・目黒 区・足立区で実施された職員アンケートにより、職員が受けていた勧誘実態と職員の訴えが具体的に示されました。 港区の調査では、勧誘をうけた管理職が91.0%、そのうち心理的圧力を感じた管理職が78.7%にもなりました。職員からは「購読を断ることや解約することは、心理的な負担が大きい。管理職は暗黙の了承という圧力を感じる」等の訴えがありました(令和6年11月)。 新宿区では、管理職 132人を対象に実施されたハラスメントに関するアンケートにおいて、85.2%が区議から政党機関紙の購読勧誘を受けた経験があると回答しました。そのうち64.3%が「心理的な圧力を感じた」と回答し、勧誘を受けた管理職の50%が「やむを得ず購読した」と答えました(令和7年8月)。 これを受け、新宿区議は「議員が職員に対して政党機関紙の勧誘・販売・集金等を行うことはパワーハラスメントに該当し得る」と指摘して行政に対応を求め、新宿区は、職員への政党機関紙勧誘や庁舎内での集金を行わないよう区議会に要請するとともに、購読継続を望まない職員の集団解約を仲介しました。 また、千葉市では、現在購読中の職員に購読理由を尋ねたところ、「解約を申し出づらい」「周囲の職員への影響に配慮した」などの回答があり、自らの意思で購読していると回答した職員はいませんでした。 現在では、政党機関紙の電子版も発行されており、希望があれば、職員個人が自宅等で自由に申し込み、購読・支払いができる社会環境が整っています。そのため、職員が庁舎内で勧誘・配達・集金を受ける必要性はなくなっており、本人の意思に反する庁舎内購読を見直すことは、結果として庁舎における政治的中立性の確保にも資する状況となっています。 これまで多くの自治体において、「行政としては職員から具体的な相談がない」という理由から、政党機関紙購読に伴う職員の苦痛やストレスが表面化せず、「なかったこと」とされてきました。しかし、実態調査を行うことで、行政が職員の本音を把握できるようになった事例が各地で確認されています。貴自治体においても、「政党機関紙の勧誘行為が行われていないか」「その勧誘により心理的な圧力を感じている職員がいないか」について、まずは現状把握に努めていただきたく存じます。 また、庁舎管理規則により、庁舎内における勧誘・営業行為は原則として禁止されています。これは地方議員による政党機関紙の勧誘行為についても同様であると考えられます。つきましては、当該規則の趣旨を踏まえ、地方議員に対してもルール遵守を改めて確認する対応を行ってください。 調布市では、令和5年3月議会で「庁舎内における職員への政党機関紙の勧誘・配達・集金を自粛するよう求める陳情」が趣旨採択されておりますが実態調査がおこなわれておりません。そこで、改めて実態調査を求める陳情を出すことにしました。 政党機関紙の勧誘は、役職者の新規任命が行われる3月末から4月上旬に集中する傾向があります。これまでも問題提起が行われてきましたが、新宿区等で明確な実態が顕在化したことを鑑み、庁舎内での勧誘行為を通じて、議員から職員に対する心理的圧力や意思に反する購読が生じることのないよう、議会として早急な確認をお願い申し上げます。 (陳情項目) 1 庁舎内において、職員が地方議員から政党機関紙の勧誘を受け、心理的な圧力を感じたり、断りきれずに購読しているという実態がないかについて、可能な限り早期に、職員に寄り添った形で調査・確認するよう、行政に求めてください。 2 仮に心理的な圧力を受けた職員が確認された場合には、当該職員の意思が尊重されるよう、適切な対応を行うよう行政に求めてください。