令和7年度第1回公共交通活性化協議会議事録 開催日:令和7年7月2日(水) 会場:調布市文化会館たづくり12階大会議場 開会 【事務局】  令和7年度第1回調布市公共交通活性化協議会を開催いたします。  委員の皆様におかれましては,本日,ご多忙の中ご出席を賜りまして厚く御礼を申し上げます。本日は概ね2時間程度の開催を予定しております。よろしくお願いいたします。  本日の開催は,委員の改選後最初の会となりますので,委嘱状を机上に配布させていただいております。また後ほど,今回変更あった委員の方をご紹介させていただきます。その後,会長・副会長の選任を行います。会長の選任までは事務局が進行を務め,以降の議事の進行を会長にお願いいたします。  なお,傍聴につきましては,本日6名いらしておりますので,議事に入る前にご案内いたします。それでは,まず開会にあたりまして,本協議会を主催いたします調布市から一言ご挨拶を申し上げます。都市整備部外環・交通担当部長のS1よりご挨拶いたします。 【S1委員】  皆様おはようございます。ただいまご紹介いただきました,調布市外環・交通担当部長のS1と申します。本日は大変お忙しい中,また暑い中,こちらの会場までお越しいただきまして,誠にありがとうございます。  本日は,京王線の調布駅から駅前広場を通ってこの会場に来られる方がかなり多いのではないかと思います。この駅前広場については京王線が地下化してすでに10年以上,まもなく13年という,かなり長い期間,工事を複数年にわたって進めてまいりました。ようやく来年3月末に完成をするということで,南側のロータリーが概ね完成をしたということで,昨日のバスの始発からは,今まで一部のバスについてはロータリーの外に暫定で出させていただきましたが,タクシーの乗り場も含めてロータリーの中に配置し,いよいよ3月の完成に向けて最終段階に入ってきました。歩いてこられるときにも一部樹木を新しく植え,最終形態がみられるような状況になってまいりました。  こちらの協議会については,令和2年度にスタートさせていただきまして,これまで地域公共交通に関する様々な議論をいただいてまいりました。本日につきましても議題にあります地域公共交通に関する令和7年度の取組,北部地域の交通についてということで,ご協議をさせていただきたいと考えております。  また本日,先ほどありましたが委員の皆様の机上に委嘱状を配布させていただいております。任期については,今後2年間ということでございますので,本日も含めどうぞこれからもよろしくお願いいたします。以上でございます。 【事務局】  それでは,最初に資料の確認をいたします。本日は机上に資料を置かせていただいております。次第のほか,委員一覧と席次表,本協議会の設置要綱,これらに加えて資料を5点ご用意しております。クリップ留めのものとなっておりますが,「(1)資料1 今年度の取組について」,「(2)資料2 地域公共交通計画全体構成と論点整理について」,「(3)資料3−1 都市交通ネットワーク調査について」,「(4)資料3−2 交通行動特性調査について」,「(5)資料4 北部地域の交通について」です。お手元に資料がない場合は,事務局の職員にお声がけいただければ,お手元にお持ちいたします。よろしくお願いします。  続けて委員の皆様のご紹介に移ります。会場のお時間との兼ね合いもありまして,恐れ入りますが昨年度から変更のあった委員のみご紹介させていただきます。  まず,社会福祉法人調布市社会福祉協議会地域福祉推進課長,M1様が委員となられます。 【M1委員】  よろしくお願いいたします。 【事務局】  小田急バス株式会社バス事業本部計画部部長,M2様が委員となられます。 【M2委員】  よろしくお願いいたします。 【事務局】  国土交通省関東運輸局東京運輸支局首席運輸企画専門官,K1様が委員となられます。 【K1委員】  K1でございます。よろしくお願いいたします。 【事務局】  国土交通省関東地方整備局相武国道事務所計画課長,N1様が委員になられます。 【N1委員】  N1でございます。よろしくお願いいたします。 【事務局】  東京都建設局北多摩南部建設事務所管理課長,S2様が委員となられます。 【S2委員】  S2でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 【事務局】  最後に,本日ご欠席の連絡をいただいておりますが,東京都都市整備局都市基盤部交通企画課地域公共交通担当課長,Y様が委員となられます。  以上6名の皆様に今期より委員を務めていただきます。改めてよろしくお願いいたします。  なお,本日,Y委員のほか,一般社団法人東京ハイヤータクシー協会の業務部長K2様におかれましては,ご都合によりI様に代理出席をいただいております。よろしくお願いします。  本日の協議会は代理を含め22名の委員の皆様にご出席いただいており,要綱第7第2項に規定する定足数に達しておりますので,ご報告いたします。   議題(1) 会長及び副会長の選出 【事務局】  続きまして,会長・副会長の選任に移ります。要綱第5に,会長は委員の互選によると規定をしております。委員の皆様の御推薦等ございましたら,挙手にてお願いいたします。  S1委員お願いいたします。 【S1委員】  これまでも会長職をお勤めいただいており,専門的知見から様々なご助言をいただいております,A委員を会長に推薦したいと思います。 【事務局】  ただいまA委員を会長に,とご意見いただきましたが,A委員,お引き受けいただけますでしょうか。 【A委員】  はい,承知しました。お引き受けいたしたいと思います。 【事務局】  ありがとうございます。それではA委員に会長をお願いいたします。  次に副会長について,要綱第6の規定により,副会長は会長が指名をするとしておりますので,会長,副会長の指名をお願いいたします。 【会長】  はい。それでは,学識経験者であり,各地で交通計画の経験を積んでおりますN2委員を指名いたします。 【事務局】  はい,ありがとうございます。A会長より副会長についてはN2委員のご指名がございました。  N2委員,よろしくお願いいたします。 【N2委員】  よろしくお願いいたします。 【事務局】  それでは,新たに会長,副会長から就任のご挨拶を一言いただきたく存じます。会長からお願いいたします。 【会長】  はい。私は交通計画で何年もここで協議しておりますし,バリアフリーについては25年,ここで委員長を務めてきております。  特に最近は,「30年先を見据えた交通計画」という本を土木学会から出しまして,やはりいろいろ問題があると感じております。  特に交通以外の分野で感じているのは,私が最近右足を挫いてしまい,リハビリ,インソールなどを入れたら膝が痛くなってしまいました。これはしっかりと筋力をトレーニングしないと駄目だということで,今筋力トレーニングをやり始めています。それで60代,70代の高齢者があちこち歩いているのを見ると,筋トレを本当に必要として,その人がリハビリテーションと筋トレをうまく取り組めば,寿命が何年も伸びるんじゃないかと。高齢者は70代が健康寿命で,その後女性は12年,男性は9年生きますが,この期間をもうちょっと短くできるかと思います。健康で健やかに生きられる期間をもう少し長くするために,練馬の病院業をやっている方は,筋肉を鍛えることがとっても大事で,そのことによって95歳まで生きられるという主張をしています。私も実はそこでリハビリテーションと筋トレを一時かなり行い,週1回を半年とか1年やると,相当の人が寿命を長くできるのではないかと思っています。交通計画だけを考えるだけでは駄目だと思っています。だから,なかなか歩けない人について交通を手厚くするのは,逆にその人をフレイルに落とし込むのではないかと思います。できれば交通計画とフレイル予防と両方やっていただくことが重要ということを最近特に感じており,高齢者へ,積極的にリハビリテーションや筋トレを勧めていただきたい思う次第です。  そんなこともございまして,調布市は移動困難な場所について,今まではデマンド交通とかコミュニティバスを運行してきましたが,時代がそろそろ変わり始め,シェアリングエコノミーという考え方の一つに,ライドシェアというものがあったり,それから移動困難な人に対して福祉有償運送というのがあったりと,この辺りをドラスティックに変えていく時代が来たなというふうに思います。今の交通の精度ではそれがうまくなかなか前に回転しないので,これから5年,10年かけてどう変えていくかをそろそろ検討してもよいかと思います。  今週は内閣府から規制改革をどうしたらよいか,といったヒアリングを受けまして,やっと彼らも気づき始めたかなという時代が来たようで,ぜひそのようなことも含めて調布では頑張っていただきたいと思いますので,どうぞよろしくお願いいたします。 【事務局】  ありがとうございます。副会長,一言お願いいたします。 【副会長】  はい。N2でございます。よろしくお願いいたします。  私は専門が都市計画ですが,一方でまちづくりもやっておりまして,今各地で交通まちづくりという視点から,地元の方と一緒に地域の交通を育ててみましょう,という取り組みを,実はここ5年ぐらいしておりまして,いくつかのところで成果が出始めております。  今日ご説明があるかと思いますが,調布市が部会を作っていくということで,地元の方や事業者さんと一緒にどのような戦略を練るのかということを突き詰めていく段階に入ってきました。それをやっていくことによって,本当の困り事に気付くという,そこの見つけ方を深掘りしていけるタイミングに入ってきたと思いますので,その辺りお手伝いできればと思っております次第です。引き続き,どうぞよろしくお願いいたします。 【事務局】  ありがとうございます。それでは,ここから以降の議事の進行につきまして,会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。   議題(2) 地域公共交通に関する令和7年度の取組について 【会長】  はい。ではこれから議事に入りたいと思います。  本日の傍聴者の入場をまずお願いしたいと思います。  よろしいですか。それでは,まず「議題(2)地域公共交通計画に関する令和7年度の取組について」,事務局からご説明をお願いしたいと思います。 【事務局】  はい。議題2については,ア「今年度の取組について」,イ「地域公共交通計画の構成と論点整理について」を合わせて説明させていただき,質疑を含め一区切りした後に,ウ「都市交通ネットワーク調査及び交通行動特性調査について」順番にご説明いたします。  それでは,資料1「今年度の取組について」の1頁をご覧ください。  この間,市における公共交通については,令和4年度から令和5年度にかけての市民アンケートや現況課題の整理,令和6年度における移動制約者,いわゆる移動の困り事を抱える方々に関する情報収集などを行いながら,地域公共交通計画の策定に向けた検討を進めて参りました。  この度,令和7年度においては,これらに加えて,既存の公共交通や都市計画,多様な移動制約などの課題を精査し,施策や事業として,まとめていくための調査を行いながら,来年3月末頃の計画策定を目指して取り組みます。  令和8年度からは,策定した計画をマスタープランとして,施策や事業の実行,運用に向けた詳細設計を行う予定です。  また,この間,先行課題に対して取組を進めてきた北部地域については,これらと並行し,現在実施しているデマンド型交通実証実験の評価と実証期間終了後の取組について,検討して参ります。  2頁をご覧ください。  計画策定は,3つの主要な調査を経て,行います。調査結果から,地域ごとの課題整理と取組方針を設定し,計画書に施策を示します。  1つは,都市交通ネットワークに関する調査です。  これは,多く市民の移動を支えている一般路線バスやミニバス等の交通手段について,この間のダイヤ改正等の状況を踏まえ,交通事業者の皆様の状況を伺いながら,ネットワークやサービス水準,利用状況等の調査を行い,課題を整理するものです。  2つ目は,市民の交通行動に関する調査です。  こちらでは,昨年度の協議会でお示しした,バス停などから空間的に遠い地域,及び令和5年度のアンケートにおいてバス等の公共交通に関する不満度が高かった地域において,住民の交通行動の特性や具体的な困りごとを把握するための調査を行い,今後の課題を整理するものです。  3つ目は,地域モビリティの実証実験の評価です。  現在実証実験を行っている北部地域デマンド型交通について,その実施状況を評価するとともに,実証実験終了後の取組を含め,地域モビリティの今後の在り方について調査検討を行うものです。  これらの調査をもとに,地域ごとの課題を整理し,計画を策定します。  各調査の詳細については,後ほど,各資料を用いて説明いたします。  最後の頁をお願いします。今年度のスケジュールです。  今年度は,地域の皆様,交通事業者の皆様のお力添えをいただきながら,3つの調査を進めるとともに,調布市公共交通活性化協議会の作業部会を通じて,具体的な協議を進め,計画策定に取り組みたいと考えております。  作業部会は,前回協議会において御説明差し上げたとおり,交通計画部会と地域部会の2つを設置し,それぞれのテーマに応じた具体的な議論を深めます。  交通計画部会では,公共交通ネットワークをはじめ,地域公共交通計画の検討における市全域の課題や取組方針等について,また,令和8年度以降に詳細設計へ進んでいくための地域毎の課題整理,方針等について,取り扱う予定です。  地域部会では,本年度は,公共交通に関する課題が先行して生じている北部地域の交通に焦点を当て,地域の方々との意見交換を行いながら,現在の取組に関する振返りや来年度の取組を見据えた検討を進める予定です。  本日の協議会以降,概ね7月から12月初旬までを目途に,各3回程度を実施し,計画素案のとりまとめに至れるよう努めて参ります。  この結果を,本協議会へ報告したうえで,市条例に基づくパブリック・コメントの手続きを行い,来年3月末頃の策定を目指します。  各部会の参加者については,地域の方々や交通事業者の方々へ議題に応じて,お声かけさせていただきますので,その際は,ご協力のほど,よろしくお願いいたします。  資料1の説明は以上です。続けて,これらの取組を通じて,策定を進めていく予定の調布市地域公共交通計画の構成や論点について,ご説明差し上げます。  資料2をご覧ください。まだ検討段階の柔らかい状態ですが,現時点のイメージを共有させていただきたいと思います。  まず冒頭1頁に,計画書の基本的な章構成を示しています。  第1章において,策定の背景や計画期間,対象区域等の概要を整理します。  第2章では,計画書全体を通じての基本的な考え方や理念を示します。  第3章では,理念や将来像の実現に向けた課題を現状とあわせて整理します。  第4章では,これらを踏まえた取組の基本方針,目標及びプロジェクトに当たる内容を記載していきます。  最後に,第5章として,進捗管理について整理します。  本日は,これらの内,計画の「基本的な考え方」について,捕捉をしながら,ポイントとなる部分を御説明いたします。  2頁をご覧ください。  計画策定に向けては,まず市における各交通の分類,つまり「どういった交通機関がどのような輸送を担うか,どういった課題に対応しているかといった整理」をする必要があると考えています。こちらでは,土木学会の示す類型を基に,市における対応のイメージを整理しています。  それぞれの関係者の取組が合わさって,市民の移動を支えていることが分かります。  3頁をお願いします。  昨年度の協議会での御意見や交通サービスの変化を踏まえつつ,こうした類を基にして,3つの論点を整理しました。  都市交通ネットワークでの対応,移動制約者への対応,地域交通における対応の3つです。これらについて,どのように調査検討を進めていくかの詳細は,後ほど,別資料を用いて説明します。  本資料では,全体のイメージとして,図示したものを掲載しておりますので,ご覧ください。  この図は,縦軸に,市民の移動を,目的地までの距離として置き,横軸に市民の健康状態を置いており,それらを支える移動手段について,枠線及び着色し示しています。  ここに,昨年度の議論を踏まえて,地理的な視点と身体的な視点を持ち,公共交通機関から一定の距離があるような圏域,公共交通はあるがそのサービスが行き届きにくい地区,公共交通機関による対応が困難になる領域,という3つの課題意識を概念的に示しています。  また,本日,この後に御説明する各調査に結びつく内容として,縦軸の視点から,どのように都市交通ネットワークで対応するか,横軸の視点から,移動制約者の困りごとにどのように対応するか,赤線で囲うような,中間の領域にある複合的な課題に対し,地域のモビリティデザインでどのように対応できるか,という論点を整理しています。これらは,今後計画策定に当たり,重要になる内容であることから,各調査や作業部会での意見交換を通じて,精査して参ります。  以下,4頁からは,参考ではございますが,計画骨子の作成イメージを掲載しております。  こちらは,今後,検討していくものですが,先ずは体系的に整理したものです。  本日は,第3章までの内容について,手短に説明できればと思います。  4頁をお願いします。  まず,策定の背景です。本計画の検討に当たっては,市の最上計画である調布市総合計画に示す「ともに生き ともに創る 彩りのまち調布」という市の将来像や「誰もが安全で円滑に移動できる,交通環境が整ったまち」という基本目標を根幹とし,調布市都市計画マスタープラン・立地適正化計画等の関連計画と整合を図ります。  これらに加えて,人口問題や地球環境への配慮,情報技術の導入等の社会情勢,国都の動向などを考慮した内容とします。  計画期間については,近年の公共交通を取り巻く環境や市民生活の変化へ素早く対応していくことの重要さや,上位計画等の目標年次との整合を考慮し,令和8年度から令和12年度までの5年間とします。  5頁をお願いします。  計画区域は,市全域としますが,近隣市との接続を考慮した協議等を行う可能性があります。  頁下には,上位計画である基本計画や総合交通計画の抜粋を掲載しておりますので,必要によりご覧ください。  8頁をご覧ください。  計画における基本的な考え方についてです。  先ほどの御説明とも重複しますが,3つの考え方を整理します。  2−1 都市交通ネットワークについてです。  広く市民一般の移動を支える鉄道やバスについて,そのネットワークを整理し,公共の視点からも重要な路線を示していくことを想定しています。そのうえで,市として実施ができる施策検討を進めていきたいと考えております。  その際は,既存のバス交通が支えるネットワークや調布市総合交通計画に示すバスネットワークイメージを参考にします。  次に,9頁,2−2 誰もが移動しやすい地域モビリティについてです。  先ほどご説明した交通の類型などを用いながら,公共交通を含むインクルーシブな地域モビリティの視点を持ち,取り組んでいくことを示します。  11頁をお願いします。  2−3 まちづくり,地域との連携,共創についてです。  都市計画との連携や地域関係者との共創による取組など,交通まちづくりの視点を持ち,考えを示します。  これらの基本的な考え方を明確にし,課題設定や方針,施策の検討へ進んで参ります。  12頁では,こうした基本的な考え方を軸として,昨年度までの調査検討から見えてきた課題整理の案を示しています。  今後の検討により変更する場合もございますが,現時点では,大きく4つ,  3−1 骨格となるバス路線網や運行サービスの持続・改善  3−2 幹線・準幹線交通を補助する地域交通の持続・改善  3−3 移動制約者を対象とした多様な取組  3−4 まちづくりとの連携 ,共創による 上記移動手段の確保  に分類し整理しています。  こうした課題について,本日御説明する各調査を通じた精査を行います。  また結果を基に,現在は空欄としている,第4章以降において,基本方針や目標,施策,評価方法等を検討し,計画骨子として取りまとめたうえで,今後の協議会にて報告させていただく予定です。  説明は以上です。 【会長】  はい,ありがとうございます。それでは,ただいまの資料1と2のご説明がございましたけれども,これにつきましてご質問,ご意見等ございましたらお願いしたいと思います。いかがでしょうか。 【K委員】  運輸支局Kでございます。ご説明ありがとうございました。  質問が2点ほどございます。よろしくお願いします。  まず,資料1の3ページ,スケジュールについてですが,交通計画を策定するうえで,前提としては,今から説明いただく調査というものがあって,一番下にその調査結果とりまとめが12月くらいまでかかるということでしょうか。調査結果をとりまとめた上での計画というものをこの協議会で見られるのは,一体どの時期になるのでしょうか。第3回の協議会より前に見られるのかと思いましたが,結果をとりまとめてからの計画策定となるともう少し後なのか,その辺を教えていただきたいというのが1点でございます。  それと,もう1点は資料2の2ページの下の図について,図の中の左上に,タクシーと点線でライドシェアがございますけれども,このライドシェアという内容の位置づけは,これが何を示すものなのか,というのも,今タクシー会社が運行管理をしながら一般のドライバーが運ぶ,日本版ライドシェアを国の政策としては実施しておりますが,それを示すものでしょうか。あるいは,今のところ法律としては認められてない,欧米系のライドシェアを示すものでしょうか。ここはこれだけだとはっきりしないなと思いましたので,その点を伺いたいと思います。よろしくお願いします。 【会長】  はい,ありがとうございます。  2点ほどございました。1つは,とりまとめの結果が第3回協議会で見られるのかどうかという点,これについてはいかがですか。  それともう1つが,2ページのライドシェアは,日本版ライドシェアと書いた方がいいのか。いや,欧米も含むライドシェアなのか,という点です。いかがでしょうか。 【事務局】  ありがとうございます。  まず1点目,報告時期についてお答えします。調査結果につきましては,最終的なとりまとめの時期というのは,今この11月〜12月頃を考えておりますが,本協議会でこの後ご説明しまして,ご承認いただけましたら調査に入りまして,ある程度一度,調査の骨格,結果の速報のようなものが出来上がり次第,皆様と共有できる機会を設けたいと考えております。こちらについては,調査結果が上がらないと何ともというところがありまして,現状はこの9月〜10月頃の間に,協議会(書面開催)で必要に応じた情報共有をいただきたいと考えています。その上で細かな部分の精査が終わったものは,ある程度計画の素案と同時期のご説明になろうかと想定しています。  2点目の交通システムの分類の話ですが,ご指摘の通り,このライドシェアについては少し位置づけに多様な解釈があるものでございまして,我々としても,この公共交通としての類型にどのように市の計画に取り込んでいくかというのは,まだ検討の段階であります。そういう意味で現在は,破線として,こういうライドシェアを概念的なもの,考え方としては,個別交通のタクシーに近いようなところにあるのではないかという意味で記載をしておりますので,今後,考え方を精査する中で,もう少し明確な整理をしたいと考えております。 【会長】  はい,ありがとうございます。以上の2点よろしいですか。 【K委員】  はい,ありがとうございます。  そうすると,2点目の破線の意味合いを誤解のないように,もう少し明確にしておいた方がいいのかと思いましたので,これは意見として申し上げておきます。以上です。 【会長】  はい,ありがとうございます。  そうすると,今1つ目の質問については,速報が第3回の会議の前に一度提示して,皆さんにお見せしますが,確定版は第3回会議に間に合うかどうか,計画の状況によるということでした。  2つ目のライドシェアについては,ここは少し不透明なので,ライドシェアの注釈を入れておいたらどうでしょうか。資料下方,あるいは2ページのポイントDとして,ライドシェアというのは,現在の状況の説明をきちんとしておいた方がいいように思います。欧米系ライドシェアか日本版ライドシェアであるか,そこもまだ不透明のような状況と見受けますので,そこの説明をしっかり書くということで対応してください。  はい,どうもありがとうございました。  ほかにいかがですか。よろしいですか。  はい。それでは,続きまして,資料3−1について,ご説明をいただきたいと思います。資料3−1と3−2,あわせてお願いいたします。 【事務局】  それでは「都市交通ネットワーク調査」について,ご説明いたします。  これより,お手元の資料3−1により「都市交通ネットワーク調査」についてご説明いたしますが,調査の概要は,昨年度までに本協議会で取り上げてまいりました地域公共交通計画に資する各種データや調査結果などを踏まえ,さらに移動時間などの要素を取り入れ,計画の立案根拠をより詳細にするために実施するものであります。  それでは資料に沿って御説明いたします。  お手元の資料3−1の1ページをご覧ください。  本調査の目的ですが,これまで注視してまいりました鉄道駅やバス停からの距離だけでなく,運行本数,生活に必要な施設立地,崖線を境とした高低差なども考慮したうえで移動時間による指標を用い,各地域における公共交通の利便性を明らかにしてまいります。  さらに都市構造や道路計画,人口分布のほか,これまで収集,蓄積した情報とともに本市の交通網を整理し,今後の計画策定又は計画期間内における運行事業者や移動制約を持つ地域や利用者との協議,対応に活用してまいります。  なお,検討に当たっては,大量輸送が求められる交通,需要供給のバランスが乖離している交通,新たな移動手段の導入も検討を要する場合など,交通ネットワークを体系化,分類していくことを考えております。  改めて,調査を図式化したものが下の図です。本調査につきましては,本市における様々な移動に関わる条件を考慮したアクセス性について調査します。その結果を分析し,右下に示す,現行で想定する3−1から3−4までの課題うち,3−1の「骨格となる民間バス路線」,3−2の「幹線交通を補完するコミュニティ交通」の維持又は改善の検討に活用してまいります。  2ページをお願いいたします。  昨年度は,主に「鉄道駅から500m」又は「バス停から200m」に収集,蓄積した様々なデータと合わせてまいりましたが,下に示すように課題も見えてまいりました。 ・バスの運行本数によらない不便地域の設定のため,運行本数が少ない地域で不満が高いという実情を反映できない。また,公共交通へのアクセスという視点でも距離だけでは利便性を考慮することが困難。  ・崖線(標高差)を跨ぐ移動の抵抗感を考慮できていない。  ・買い物施設や医療施設など,市民の主な行先となる施設へのアクセス性の考慮ができていない。  これらの課題解決につながる必要な調査のうえで,移動に制約を抱える方のデータ分析を合わせて整理する必要を感じております。  一例として,3ページに昨年度の資料を掲載しました。  この図は鉄道駅,バス停とバス満足度を重ねた図ですが,現在では駅やバス停までのアクセス状況が見えず,バスに対する満足度と利用のしやすさの関係性が可視化できていないと考えています。  4ページをお願いいたします。  このため,このページの中央で示すとおり本年度の検討として,@アクセス時間,A生活に必要な施設の配置,B高低差などを用いて,「どの地域で」「どの世代が」不便を感じているかだけでなく,空間的(地理的)サービスの面から各地域の課題について,この調査で掘り下げ,移動手段の検討に繋げてまいります。  5ページをご覧ください。  こちらも一例ですが,4ページの@「アクセス時間」を可視化したものです。  右の凡例のとおり,青い線が小田急バス様,緑の線が京王バス様の路線です。太さは1時間当たりの運行本数を表しております。  凡例の下のほうに,鉄道駅やバス停までの徒歩時間とバスの運行本数を踏まえて5分刻みに色分けした圏域を図に落としております。  3ページのバス満足度と比較すると,地域的な印象が異なるものとなっております。  6ページをお願いいたします。  こちらは4ページで示したA「生活に必要な施設」に関する施設設定の流れについて示しております。大きくは立地適正化計画の拠点立地施設や適度立地施設から対象とする施設を検討していきます。左下に一例を示しましたが,商業施設や医療施設を圏域とするエリアをベースに,市民活動施設を加えるエリアを加えたり,逆に施設は考慮しないパターンなどを多角面で検討します。  7ページから11ページは,5ページのアクセス時間を可視化した図に各施設から500mをカバーするエリアを重ねたものです。  各地域における施設別の利便性が見えてくるかと思います。  なお,12ページから14ページですが,バスの運行本数と施設を落とした図をベースに,11ページはバス満足度,12ページは人口分布,13ページは平均標高などを反映させたものです。  このように,本調査により,各地域に対する検討の切り口を可能な限り浮き彫りにしたうえで,今後の計画策定をすすめてまいります。  簡単ではございますが,このような観点で「都市交通ネットワーク調査」を進めさせていただきたいと考えております。  私からは以上となります。 【会長】  はい,どうもありがとうございます。資料3−2についてご説明をお願いします。 【事務局】  続きまして,「交通行動特性調査について」ご説明します。「資料3−2 交通行動特性調査について」ご覧ください。  1ページをご覧ください。  まず,交通行動特性調査を行う調査目的についてです。  調布市地域公共交通計画の策定にあたり,だれもが移動しやすい環境の形成を目指し,移動制約者を対象とした地域住民の現在の行動特性や困りごとを調査します。  この調査では,高齢者,子育て世代,障害者を対象として,アンケート調査やヒアリング調査を実施し,現在の移動状況や普段の移動に感じている困りごとを調査し,「だれが,いつ,どこへ,どのような移動をしていて,どの移動に困っているのか」を調査します。  調査結果は,地域公共交通計画に示す現状課題や,基本方針,施策案を整理するための基礎情報として活用します。具体的には,資料2に示す4つの課題の3点目である,3−3移動制約者を対象とした多様な取組みが必要の検討につながると考えています。  2ページでは,調査の概要をまとめています。  65歳以上の高齢者,未就学児がいる子育て世代に対しては郵送によるアンケート形式,障害者は福祉作業所等でのヒアリング形式での実施を予定しています。どちらも7月中に実施し,9月頃までに結果を取りまとめる予定です。  3ページをご覧ください。  高齢者,子育て世代のアンケートを郵送するエリアは,鉄道駅から500m,バス停から200m以遠の面積比率が25%以上の町字,または,令和5年度に実施したアンケート調査で,バスに対する不満が50%以上の町字のいずれかに該当する町字に住む住民を対象に行います。各町字の最小配布枚数を5枚とし,人口按分により配布枚数を振り分けます。  4ページは高齢者向けアンケートの配布エリア及び枚数について,5ページは子育て世代向けアンケートの配布エリア及び枚数についてまとめています。  6ページをご覧ください。  1ページで説明した調査目的を踏まえ,対象属性別に「だれが,いつ,どこへ,どのような移動をしていて,どの移動に困っているのか」を把握するため,基本属性や普段の外出状況,移動の困りごとの内容について具体的に回答できる調査票とし,以下の構成で設問を設定しています。問1では,個人の属性に関する基本情報,問2では,普段の外出状況,問3で移動の困りごとに関して解決に向けた要望等について伺います。問4では,普段の日常生活で行く必要があるにも関わらず行きにくい場所や,天候による移動の仕方の変化等について伺う予定です。  7ページ以降はアンケート調査票の案を記載しておりますが,関係部署等と内容を最終調整しており,この内容からは変更となる可能性がありますので,後ほど参考までにご覧いただければと思います。  私からの説明は以上です。 【会長】  はい,どうもありがとうございます。  以上で事務局の説明が終わりましたけれども,これにつきましてご質問,ご意見等がございましたらお願いしたいと思います。いかがでしょうか。  質問が出るまで私の方から質問いたします。資料3−2の交通行動調査特性の3ページですが,大きな枠の下に,令和5年度のアンケートでバスに対する不満が50%以上と書いてありますけれども,これは50%以上が不満というところで,乗っていて不満なのか,乗らなくて不満なのか,その辺りはいかがでしょうか。 【事務局】  ありがとうございます。  そちらについては,結論から申し上げますと,令和5年度のアンケート結果からは把握できていない情報でございます。資料3−1の3ページで,当時のアンケートの不満度をピンク色に着色した図が載っており,こちらではこの町丁に住んでいる方々が,バスをはじめとする公共交通に不満を抱えているということは分かりますが,それが一体どういう不満なのか,あるいは利用した上で不満なのか,そういったところについては把握できていないため,今回の交通行動調査等で実際に何に困っているか,あるいは何に不満を抱えているかを明確にしていきたいと考えております。 【会長】  もう1つ質問です。おそらく都市計画的には幹線道路と,補助幹線道路など2車線道路あるいは4車線道路があるかと思いますが,こういったところはバスを十分に通すことができると思います。ところが1車線道路になるとバスを通すことが難しくなってくるかと思います。バスのネットワークが整備できるところは整備していて不満なのか,あるいは,バスは幹線と支線で整理できるがそこはできていないので不満が残っているのか。つまり,努力をした結果なのか,努力してない状況がまだあるのか,その辺りはいかがですか。 【事務局】  そちらについてもこれから詳細を確認していくところです。調布市のミニバスの運行開始の経緯を考慮しますと,一般的な幅員の大きな道路については,既存のバス会社の皆様の経営努力をはじめとして,かなり充実していただいていると認識をしております。そうした中で,当時,路線バスが入れない幅員の道路は,やはり調布市には多くある状況の中で,ミニバスとしてコミュニティ交通を導入してきた経緯もありますので,そのような点も併せて考えて,この調査を精査していきたいと考えています。 【会長】  おそらくミニバスとかデマンド型交通などを実施すると,1人当たりのコストが数万円かかる可能性がありますよね。そこまでして実施するのがよいのか,タクシーを活用して個人の責任で対応いただくという領域との臨界点がよく見えてないように思います。そういう意味で,それぞれ居住の選択は自由ですから,もっと利便性の高いところになぜ居住しなかったのかについても実は知りたいところです。それは自分で自転車や自動車で頑張る,という意味でその選択をしたのか,あるいは,バス交通で出かけることを前提として,あえて歩くことを想定してその選択をしたのか,そういった点もぜひ聞いていただきたいと思います。  以上,私からのコメントです。  他にいかがでしょうか。 【Y委員】  緑ヶ丘仙川まちづくり協議会のYでございます。  資料3−1の12ページのところにあります黄色(〜30%)とピンク(〜50%)着色区域のあたりに居住しています。この黄色の区域は今もミニバスが通っており,昨年度に運行本数が半分に減った地域です。こちらの左側のピンクのアクセスについては,ミニバスが結局,大きな車が曲がれない場所です。もう少し小さいワゴンタイプのものが運行いただけないのか,というのを小田急バスさんともお話をしました。しかし,やはり料金面で,それはなかなか難しいということでした。こちらの協議会に参加する前に難しい,というお話があり,諦めていた地域でございます。  ですが,アンケートをとっていただくということで,非常に期待をしています。どのような方法になるかはわかりませんが,利便性が上がってほしいと思います。主のバス停までは,500m以上はおそらく離れております。そういう地域なので不便に思っております。いろんなところで不満がどうであるのか,ところを拾っていただきたいと思っております。  それと,あの高齢者アンケート票の裏面でございますが,高齢者というのをどの程度と考えていらっしゃるかわかりませんが,このアンケートを渡されたときに,私の地域で担当している高齢者は,面倒なアンケート票であるためできません,という感じで回答いただけないかと,少し心配にはなっています。回答いただけるご年齢はどのくらいかと思っています。アンケート調査,期待しております。 【会長】  はい,ありがとうございます。  おそらく50%の不満があるからという議論はよくわかりますが,ここの道路ネットワークをみて,幹線的なバス交通は通せない地域については,コミュニティバスが通せるかどうか,そこが試金石で,それが通れないとなった場合,後はライドシェアやタクシーなどの検討の流れになるかと思います。そのような方向の検討も今後活性化できると思いますので,負担額は多少タクシーよりは少し安めになるかもしれませんが,可能性はそこにあるかと思います。  ライドシェアは欧州,あるいはアメリカなどで大量に出回っていて,タクシーの6割程度の運賃で導入されていて,地下鉄もサンフランシスコなどでは,地下鉄が逆に需要を奪われた,というのがライドシェアの状況でした。非常に便利で,地下鉄を使わずに,観光地などもライドシェアで移動手段を確保したのが10年ぐらい前であったと思います。  日本では,このような不満に対して,道路ネットワークにバス交通を果たして通せるのかどうか,その点もしっかりと検討した方がよいと思います。バス交通が難しいということであれば,コミュニティバスなどの別の手段を導入できるのか。無理かどうか,その判断もあわせて検討いただきたいところです。  デマンド交通はこれから報告もあると思いますが,去年,一昨年の計画で,1人当たり数万円のコストがかかるというような実態もございますので,デマンド交通の選択はないのではないかと思います。選択肢があったとしたらもう少し需要が増えないと無理である点も,今までの経験で出てきていると思います。どのような交通手段を用意できるのか,誰がどのくらい負担するのかいうことも含めて,アンケートで聞いておきたいところですね。  高齢者は65歳以上といっても元気で,75歳以上を対象としてもよい気もします。高齢者は1990年代から2000年にかけて5〜6歳若返っているという,東京都老人総合研究所のデータもございます。70代になると個人差が相当大きくなりますので,個人差をきちんと考えたデータ作りが必要であり,65歳で年齢を区切ったとしても元気に活動される方も多くいらっしゃるので,誰を対象にするのかをもう少し精査した方がよろしいのかと思います。  障害者については,対面ヒアリングで実施しますが,明らかに移動困難な人,それから高齢者については認知症であるかどうか,そのあたりをしっかり考慮しておく方がよろしいのかと思います。  Y委員の件については,そういった理由で丁寧にフォローするとよいかと思います。  ほかにいかがですか。  はい,S3委員どうぞ。 【S3委員】  北部地区代表のふじみ地区自治会等連合会のS3です。  同じく,資料3−1の12ページで,私が申し上げたいと思います。北部地区においては,バスの不満率が非常に高いエリアがありますが,これは先ほどの他の方もおっしゃったように,北部においては,研究機関があり,道路が限定されています。ですから,12ページの図で見ると,破線の円で描かれた真ん中辺りにスーパーがあり,濃いピンクの表示となっています。ここは市道の野ヶ谷通りを挟んでこのような状態になっていますが,三鷹通りに出るためには,やはり野ヶ谷通りを通らないといけません。それであの北の方に行こうとすると道路がないという状態で,研究機関が塞いでいる状態になっています。ですからやはり不満度が高いですが,物理的に現状では野ヶ谷通りに頼らざるを得ないというところがあります。防災の点からも地域の中では,やはりこの研究機関が塞いている状態ですから,回り込んで移動しなければならないというのが現状です。そういうところも,堀り出してもらうアンケートの取り方であってほしいと思います。 【会長】  はい,どうもありがとうございました。  S3委員から,12ページについては特に道路ネットワークがうまく構成できない土地利用がなされているので,ここをきちんと顕在化させてほしいというご意見でした。  どうもありがとうございました。  他にいかがですか。 【M2委員】  小田急バスのM2でございます。  すみません。調査にあたっての要望になりますが,バスのダイヤを聞くうえでは,やはり利用時間帯,それから時間帯別の移動需要が非常に肝になってきますので,利用頻度というところがありましたが,ぜひ,調べていただくときに,例えば買い物はなぜ毎日なのか,週2日なのか,通院も週に何回なのか,そういった物理的な時間帯需要をぜひ調べていただけると,こちらもダイヤが組みやすいです。その点もマトリックスで分析していただくようにお願いいたします。  以上です。 【会長】  はい。どうもありがとうございます。  バスの利用については,買い物と通勤時間の利用需要を時間帯別に調査をしてください,というご意見です。それがあれば,小田急の方のバスのネットワークが組みやすいということです。  はい。ありがとうございました。  他にいかがですか。はい,どうぞ。 【M1委員】  調布市社会福祉協議会のM1と申します。  資料の3−2の2ページの調査概要のところで,高齢者,子育て世代はアンケート調査をして,障害のある方には対面ヒアリングをするということで,障害のある方も,身体障害,知的障害,精神障害があったり,身体障害の方も肢体不自由であったり,視覚に障害があったり,聴覚に障害があったり,様々な方がいらっしゃると思いますけれども,どういった方への対面ヒアリングを想定されているのか教えていただければと思います。 【会長】  はい,ありがとうございます。  はい。資料3−2の2ページのところで,障害者とひとくくりに言っても,多様な障害者がいますが,どのような方を対象としてどのように実施するのか,という点を教えていただきたいということです。お願いします。 【事務局】  ありがとうございます。  こちらについては,我々もまだ障害福祉のセクションと相談をしている最中ではございます。基本的には公共交通を利用されることを想定していますので,ある程度自立した移動が可能,あるいは,介助の方,付き添いの方がいれば自立してバス等を使えるような方々を想定していまして,身体であっても知的・精神であっても軽度の方々を想定に入れています。なかなか施設選定も難しい状況ではありますので,ご理解いただけるような施設で,利用者の負担が少ない形で考えたいと思っています。 【会長】  はい,どうもありがとうございました。M1委員,よろしいですか。  どういう障害者に対して何人ぐらいサンプル数を取るか,というところを検討するかと思いますが,具体的には,例えば身体だと車いすを使っていても,全身性障害,手動車いすで移動できるような人,電動の人,というようにきちんと分けてそれぞれのサンプルを取る必要があります。  視覚障害ですと,全盲の方で介助付きの人,全盲でも介助が付かずに白杖を使っている人,視覚障害の中でもロービジョンの人,それから,知的精神発達障害の人たちもきちんと調査対象として実施しなければといけないと思いますが,知的精神発達障害,発達障害の中では知的が入っているケースと,入らないケース,例えば光過敏とか音過敏の人,こういう人たちに対してもきちんと調査をしないといけないと思います。多様な分類ができますので,そこに何人ずつ,最低限このくらいサンプルがあればよいか,あるいは構造的にどのような問題を抱えているか,という問題の構造がわかればいいんだっていう捉え方と,量的に捉えるという方法がありますが,問題の構造が見えればよろしいのかと思います。量については福祉統計等で活用できると思いますので,それぞれの問題がこういうところに所在するということがわかれば,サンプリングはそれに従って実施すればよいかと思います。  そのような方針でよろしくお願いします。  他にいかがですか。  それでは資料3−1,3−2については調査を方向についてはこのような形で実施するということで,よろしくお願いします。   議題(3) 北部地域の交通について 【会長】  最後に,北部地域の交通についてということで,ご説明をお願いします。 【事務局】  それでは,「北部地域の交通について」私から説明します。  資料4「北部地域の交通について」をご覧ください。  1ページをご覧ください。  北部地域での地域モビリティ実施の流れに至る取組は,平成18年から暫定運行を開始したミニバス北路線が,令和2年にミニバス北路線の一部区間が大幅減便を契機としています。この影響を受けた地域の方々の移動手段を確保するため,令和4年1月から巡回ワゴンバスによる定時定路線の実証実験を開始しました。その後,より柔軟に対象地域の方のニーズに対応するため,令和5年12月から北部地域デマンド型交通の実証実験を開始しています。2ページ,3ページで,現在運行する北部地域デマンド型交通実証実験について,6月1日から一部運行計画の見直しを実施しておりますので,ご報告します。  2ページをご覧ください。  昨年実施したアンケート調査や,北部地域での地域活動の場などでご意見を伺った際に,運行時間に関する要望が多く寄せらせ,特に医療機関を利用する際に診療時間に間に合わず利用を断念する人が多いということが分かりました。そのため,運行開始時間を1時間前倒し,8時からの運行に変更しました。  3ページをご覧ください。  これまで2台での運行を行っておりましたが,乗客が乗り合う状況がほぼ発生しておらず,乗り合ったことに伴う感想等も今後の施策に反映させたいことから,車両台数を1台に変更しております。  4ページには,北部地域デマンド型交通実証実験の現在の運行内容についてまとめています。  運行曜日は月曜日から土曜日まで,運行時間は8時〜17時までとなっています。運賃は大人,エリア内1回300円で,エリア外は,市内300円,市外は400円,700円としています。予約方法は,アプリ,LINE,電話の3種類で,乗降ポイントは現在58か所,車両台数は1台で運行しています。  5ページをご覧ください。  ここからは北部地域で実施したこれまでの実証実験についてまとめています。  令和4年1月から令和5年12月まで実施した,時刻表を設定し,決められた時間に決められたルートを走る定時定路線での運行で,午前9時から午後4時までを1時間に1循環のペースで運行していました。運行曜日は火曜日,金曜日の週2回で,令和5年4月からは金曜日の週1回の運行で,運賃は無料としていました。  デマンド型交通は令和5年12月から現在まで実証運行しており,タクシーのように予約に応じて,あらかじめ決められた乗降ポイント間を運行しています。運行時間は午前9時から午後5時,6月1日からは午前8時からとしています。運行曜日が月曜日から土曜日までで,運賃は乗降場所によって異なり,大人は300円からとなっています。  6ページをご覧ください。  これまで,北部地域では,巡回ワゴンバス,デマンド型交通と北部地域の移動手段確保に向けて,実証実験を通じて試行を続けていますが,地域からは改善に関する要望も寄せられており,デマンド型交通の実証実験が終了する令和8年度以降の運行方針の検討が必要です。  ここからは,2つの北部地域で行った実証実験について比較しています。方法や運賃等の諸条件が異なる内容ではありますが,ここでは補正等を行わず,単純な比較としています。  使用車両は,巡回ワゴンバスのように,この実証実験でしか見られない独自車両で走っていた方が存在感がある一方,タクシー車両を使用したデマンド型交通は存在感を出すことが難しく,目立ちにくいという側面がありました。分かりやすさの視点では,ルートや時間帯が決まっている巡回ワゴンバスは,利用者にとってわかりやすい運行内容になっており,デマンド型交通は予約によって,経由地や運行時間が決まる運行のため,利用方法を利用者が理解していることが求められ,住民にとってわかりにくい運行内容になっているといえます。使い勝手の視点では,巡回ワゴンバスが道路状況により,乗降可能な場所が限られ,自宅からはアクセスしにくい方がいる一方で,デマンド型交通は地域内に柔軟に乗降ポイントを設置でき,自宅から近い場所で乗降が可能となっています。採算性の視点では,巡回ワゴンバスはデマンド型交通と比較して運行経費が安く抑えられ,デマンド型交通は運行経費が大きいことが挙げられます。  地域の意見は,主なものを下部に記載しております。  7ページには,利用状況等を整理しています。  8ページから12ページは7ページの内容の参考情報を掲載しておりますので,説明と合わせて適宜ご覧ください。1日あたりの利用者数は8ページのとおり,巡回ワゴンバスで1日20人から30人,デマンド型交通は1日5人から6人となっています。利用の時間帯は,同じく8ページのとおり巡回ワゴンバスは11時台が最も多く,午後2時台の利用も多くなっています。デマンド型交通は,9時台の利用が最も多く,午後は利用が少なくなっています。9ページに記載のとおり,1時間あたりの利用は1人以下となっています。利用者の年代は10ページのとおり,巡回ワゴンバスはほとんど60歳以上の利用が多く,デマンド型交通は70歳以上の利用が多いものの,30歳代の利用も一定数見られます。利用の範囲は,11ページの記載のとおり,巡回ワゴンバスは,南台(パレット深大寺),梅の湯,ブランチ調布,野ケ谷ふれあいの家入口などの利用が多く,主に北部地域の東部で利用が多くなっており,デマンド型交通で主に利用されている乗降ポイントも,巡回ワゴンバスの停留所と同様の傾向がみられます。また,デマンド型交通で新たに乗降ポイントに設定した,湯の森深大湯や深大寺地域福祉センタ―,グループホームこぶしの花深大寺,杏林大学病院などの利用も多くみられます。運行経費については,巡回ワゴンバスで利用者一人あたり,2,000円程度,一日当たり6万円程度となっています。デマンド型交通は利用者一人あたり,26,000円程度,一日当たり16万円程度となっています。  13ページをご覧ください。  今後,北部地域のモビリティ検討については,地域部会を通じて,令和8年度以降の持続可能な公共交通実現に向けた最適なモビリティについて検討を進めてまいります。  地域部会では,交通モードの選択や乗降場所,運行内容などを地域の人とともに検討し,運行計画を具体化していく予定で,承認が必要な運行形態となった場合には,公共交通活性化協議会本会議で議論し,承認していただくことを想定しています。また,令和8年度以降の取組検討と並行して,現在運行するデマンド型交通の周知に向けた取組も進めてまいります。5月〜6月に3回実施した地図作成会では,地域の方によく利用する施設や目印になるような場所をお伺いしました。この内容をデマンド型交通の乗降ポイントマップに掲載し,地域版お出かけマップを作成する予定です。さらに,7月20日号市報とともに対象地域にチラシを全戸配布するほか,ガイドブックの更新や民間施設に配架しやすい名刺サイズチラシの作成等を行う予定です。  14ページをご覧ください。  巡回ワゴンバスやデマンド型交通の実証実験結果について,モニタリングを進めるとともに,地域交通の補完的役割として,下記のような移動手段の動向にも注視してまいります。  私からの説明は以上です。 【会長】  はい,ありがとうございます。  それではただ今のご説明につきまして,ご質問ご意見をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。  私,認識不足で,デマンド型交通というのがどんなデマンドなのかが十分把握できていませんが,形態を説明していただけますか。  一般的にフルデマンドというのは,完全に自宅から目的地まで輸送するものをいいます。それから,時間を決めて実施するのは方向別デマンドといい,このような形態で実施するものもあります。どのようなデマンドなのかを,教えていただきたいと思います。 【事務局】  はい,ありがとうございます。  調布市の場合はおっしゃったようなフルデマンドというのは,自宅まで行くような運行形態ではなく,ミーティングポイントを一定の区間の中に置き,ある程度歩いて行ける距離にポイントを置き,集まっていただくような仕組みをとっています。時間については先ほどの概要でもご説明しましたが,おおむね8時から17時,最終乗車予約は午後4時半となりますが,こうした時間の中で運行している形態になっています。 【会長】  ずいぶん昔に,20年ぐらい前にスウェーデンで実施したミーティングポイントを中心としたデマンドは方向別デマンドといい,自宅から都心方向にミーティングポイントを何か所か定めて,それ以外はミーティングポイントでピックアップするというやり方です。  なぜミーティングポイントを定めたかというと,150m程度歩ける人を想定しているためです。それは福祉有償運送を減らすため,その人たちを送迎するために開発をしたものであるとしています。それ以外はコミュニティバスのようなものでカバーするといったように,目的がはっきりしていたのですが,このデマンドは目的がよくわからないですよね。何のために実施しているのか,移動困難な人に対してやっているのか,バス利用が不便な人に対して実施しているのか。一人当たり26,000円を払って実施する必要性があるのかどうか。だとしたら,その地域の人たちにお金を配ってタクシーに乗車していただくか。タクシーは費用負担が3,000〜4,000円程度で済む話です。このように,目的がはっきりしないデマンドを,何のために実施しているのかをきちんと整理しないと,このまま継続して税金を余計なことに使ってしまっている,と見られる可能性もあると思います。一人26,000円というと,飛行機で旭川までの片道分ぐらいの飛行機代になります。飛行機代とデマンド交通が同じ,というよりデマンドの方が高い,というのはちょっと納得できないと他の人も感じると思います。ここはしっかり目的と,どのようなシステムを導入することによってどのような効果が得られるのかということを明確にしておかないと,一般市民の方からも不満が出る可能性があると思いますので,ぜひご注意くださいという意見です。  以上です。  他にいかがでしょうか。  はい,S3委員どうぞ。 【S3委員】  北部地域としては,利用者数が増えていないというのが現実問題ですね。やはり地域の中でいろいろと集会等でもデマンド交通については話題として出てきますが,やはり利用者の意見も踏まえて言うと,特に高齢者におかれては,予約するのがやっぱりハードルが高いです。理屈的には慣れてしまえばできるということですが,なかなか越せない一線みたいなものがあり,ついついそこを自分で慣れようとしない人たちが結構いるというのが実態だと思います。  巡回ワゴンバスのときもデマンドにおいても,地域内で最近話題にするようにしていますが,やはり今回地域部会が始まるということで,その辺はやはり地域間の中でもいろいろ意見が分かれているところであります。ですから,もう少し丁寧に協議していかなければいけないと思います。  かかる経費については重いものだと私も思いますので,私としては地域部会のいろいろな意見を大切にしていきたいと考えております。  以上です。 【会長】  はい,どうもありがとうございます。  多分移動で困っているから,そのようなことを実施しましょうということで,デマンドを実施して年月が少し経ってきたというところだと思います。私がデマンドを別のところで実施したのはもう8年前ですが,まだ実施しており,Uberを使ったライドシェアを無料で実施するとのことです。無料で送迎してガソリン代だけを実費でいただくということで,一人当たり例えば150円というような予算で実施しているところです。ここは少しきちんと真面目に議論して,どのようなやり方で,税金で負担できる限界がどこまであり,あるいは人々のモビリティをどこまで救済しなければいけないのか,というところをきちんと議論ができていないような気がします。  そこのところをしっかり議論して,やはり困っている人がこれだけいるので,こういう形でやりたい,というところが欲しいです。それがあれば,需要が多かろうが少なかろうが困っている人を救済するという点で,こういう人をこのような形で救済する,ということが明確になれば,かなりここではきちんとするのではないかと思います。何となく今日のレポートを見てもそのことが見えないです。単に量だけでは駄目である,ということなんですよね。どのような困りごとを持っている人をどのように,デマンドでないと救済できないので,救済しているんだという,そういった根拠が欲しいです。  S3委員,どうもありがとうございました。  他にいかがでしょう。どうぞ。 【副会長】  はい。N2です。事務局の皆さん,丁寧なご説明ありがとうございました。  関連するお話になってきますが,今会長からもお話があったと思いますが,おそらく生存権に関わってくる内容と,利便性を上げる内容とで,少し目的ややり方が変わってくるし,状況が一変すると思います。困りごとももちろん大事ですが,利便性や要望レベルの話と一緒くたに考えるというよりは,分けて考えていくということを作業として,これから進めていただいた方がよいというのが一点です。一つお話するならば,比較的ご高齢の方の目的が通院や買い物に集約されることが多いと思いますが,それ以外に何があるかをこのエリアについては明らかにしてみるとよい,というのがもう一点です。  さらに,私の方でお手伝いしている横浜市ですが,そこでは買い物送迎を地区社協さんと一緒に取り組んでおり,介護の送迎に関しては,会員制のサポートサービスを提供していて,ご自宅付近のミーティングポイントにお伺いをして,要は要介護状態ではない方たちに乗っていただけるという仕組みを登録制で行っています。これについてはかなりうまくいっています。スーパーさんなどいくつかの店舗とも協定を結んでいただいて,この時間帯にこの方たちが買い物に来るので,例えば買いすぎないように注意をしてください,というようなサポートをお願いしたりとか,ついつい買い物しすぎないよう,それをご自身の手で持ち帰る分だけ買ってください,というような形をとったりしています。コミュニケーションを主体とした交通に切り替えていく事例もありますので,そのあたりも参考にしていただくとよいかと思います。要は全ての目的を達成するための交通でなくていいと思います。このエリアについてはこの方たちがこの打ち手を望んでいるというところに特化したものをまず導入してみて,それ以外のところについては,先ほど会長がおっしゃったように,例えばライドシェアに切り替えていくとか,例えばフルデマンドに切り替えていくとか,多分いろいろな実験がまだまだできると思います。それをこういった結果を踏まえて少しチャレンジしていく,見出しを作っていく形になるかと思ったので,そのあたりを少し留意していただけるとよろしいかと思った次第です。ぜひ,お手伝いできるようなもので,そういった取り組みをしていただければと思います。  以上です。 【会長】  はい,ありがとうございます。  横浜市の交通関係は,結構ボランティアでお金を出して実施しているのですね。その1つに菊名の裏側はたった30万円ぐらいで,週一回だけ買い物の支援をするというやり方をとっています。30万円で実施するのがボランティアで,私たちはこれが限界です,ということをおっしゃっていました。だから民間の力も借りていくことも同時に考えて,タクシー会社やバス会社だけに依存する交通を超えた領域がどうも北部地区にはあるのではないかという感じがしますね。そこのニーズをきちんと踏まえて,新しい戦略を考え直すことが,これからのチャンスだろうと思いますので,ぜひ頑張っていただきたいと思います。  あと,他にいかがでしょうか。どうぞ。 【I委員】  はい。ありがとうございます。  すみません,先ほどから聞いておりまして,ライドシェアがすごくいいものだと皆さんが受け取っているのではないかというふうに思います。そこで注意申し上げたいのは,今,国土交通省も反対している立場でおりますが,要は民事事件が起きても刑事事件が起きても,アメリカ版のライドシェアは一切責任を持ちませんし,そのような意見も聞かないものです。全部乗務員さん個人の問題です,ということにしています。国土交通省もそれは認められないというスタンスを取っています。  それと,実は私の知り合いでニューヨークに住んでいる人がいまして,聞きましたが,ライドシェアが導入されたとき,Uberか何かがすごく使いやすかったとおっしゃっていました。ところが,日が経つにつれて運行する乗務員たちはやはり需要の多いところに集まり,需要のないところにはまったく車がいないという状況になりました。  それからダイナミックプライシングも導入し,雨が降ったり需要が高かったりするときには相当な金額をつり上げています。1割や2割ではありません。相当な金額をつり上げて運行していますから,その方に言わせれば,導入された当時は乗りやすかったけれど,今は高くて乗れないとのことです。とてもではないが公共交通ではない,と聞いております。  たまたまテレビを見ていたら,ジャーナリストの池上彰さんがテレビで全く同じことを言っていました。ですから,そういう意味では今,国土交通省が認めている日本版ライドシェアであれば,全てタクシー会社が責任を持って運行しているわけですから,その点も安心して乗れると思います。しかし,要は個人の責任で運行した場合に皆さんが果たして安心して乗れるのかというところは,大変甚だ疑問だと思っております。すみません,少し意見として発言させていただきました。以上です。 【会長】  はい。I委員からは,ライドシェアは良いものという理解ではなく,犯罪などに巻き込まれても個人の責任となるということと,ダイナミックプライシングが導入されているため,運賃がものすごく高くなるケースもあるということで,日本版ライドシェアであれば安心して利用できる,というご意見をいただきました。  果たして,そうであるかどうかも含めて,事務局で少し受け止めていただき,どのような選択がよいかを考えていただきたいと思います。  それでは,他にご意見はいかがでしょうか。  はい,どうぞ。 【K委員】  運輸支局のKでございます。  今,I委員の方からお話がありましたので,国土交通省としても補足的にお話をさせていただくと,I委員がおっしゃる通り,現在,国土交通省のスタンスとしては,欧米系ライドシェアは認めていません。それはI委員がおっしゃったこともそうですし,やっぱり欧米系ライドシェアがなぜ安くできるかというと,運行管理というのがされないためです。タクシー会社やバス会社もそうですが,これは法に則って運行管理者が,しっかり運行前に運転手の健康面などをチェック・点呼を行い,そのうえで安全だということで,運行するものであって,欧米系のものにはそのような仕組みがない以上,安全面で問題です。やはり人を運送して対価を得るということである以上は,これは道路運送法の目的である安全に沿うかどうか,というところを認めるかどうかの観点で見ると,欧米系ライドシェアをこちらとして認めてはいないというのが現状にございます。  今後,今回のデマンドが実績上は同乗があまりなく,1人以下の利用となってくると,どちらかというとタクシーと同じような使われ方をしていて安いということでしょうから,今後それをどうしたらよいのか,そういった点を議論するうえでも,やはり地域のタクシー事業者さんと,よく意見調整をしながら進んでいった方がよいのかとは思います。タクシー・バスで対応できるものを,他のものに優先してしまった挙句,その地域からタクシーやバスがいなくなるということも多いにあり得る話なので,そうなってからではもう二度と戻らないということもございますから,そうならないために,よく事業者さんと話していただくことが重要だと思います。以上でございます。 【会長】  はい。どうもありがとうございます。  管理,監督がきちんと行き届いた日本版ライドシェアをぜひお願いしたいというご意見もございました。  私はMaaSを使ってフィンランドなどの北欧の三国に行ったときには,バス,タクシーとライドシェアを選択できるようなMaaSとしていました。選択できれば犯罪で危険なライドシェアはやめてタクシーを選択できるというようなやり方を,フィンランドでは2017年には既に始めていました。それからその隣のエストニアでも既にタクシーと両方ありました。ライドシェアを使ったら結構ひどかったのもあって,選択によって市民の判断で利用するというのもものであるため,管理,監督も大事だし,市民の判断も大事です。そのような点も踏まえて,調布市ではどうするか,はこれからのお話ということになると思います。社会が大きく変わり始めていますので,このあたりをどう読み込んでいくか,急ぎませんので3〜4年かけて議論し,いい方向を探していけたらよいと思います。  それから,市民の力もかなり重要なので,市民の力と民間の力と,それから公共の力をやはり総合的にしっかりと情報収集して,できるだけ適正な方向を探していくとよろしいかと思います。日本はまだその辺がはっきりとしていませんので,これからの努力であると思います。  北部地域の交通については大体このぐらいでよろしいでしょうか。  それでは今日の議論,議題はほぼこれで終了したと思いますので,司会を事務局にお返ししたいと思います。 【事務局】  はい,ありがとうございます。  本日,他に予定している議題はございませんが,事務局から事務連絡をさせていただければと思います。まず本日は貴重なご意見をいただきまして改めてありがとうございました。本協議会でご説明させていただきました通り,今年度,今後は各作業部会を通じて,交通事業者の皆様,市民の皆様,地域関係者の皆様との議論を深めさせていただき,ある程度まとまった内容について,改めて本協議会へ報告とさせていただきたいと考えております。  本日ご出席の皆様におかれましては,本会議としては概ね秋頃を目途に,改めて日程調整等のご連絡を差し上げたいと考えておりますので,引き続きよろしくお願いいたします。以上でございます。 閉会 【会長】  よろしいでしょうか。  それでは,令和7年度第1回調布市公共交通活性化協議会をこれで終了させていただきます。長時間ありがとうございました。