令和7年度 第2回調布市環境基本計画策定委員会 議事要旨 1 日時  令和7年7月30日(水)14:00〜16:00 2 場所  教育会館2階201・202会議室 3 出席者   【委員】   江尻 京子(調布市廃棄物減量及び再利用促進審議会 会長)※オンライン   奥 真美(東京都立大学 都市環境学部 都市政策科学科 教授)   高田 秀重(東京農工大学 農学部 名誉教授)   市川 優(調布市環境保全審議会委員)   岡部 和平(ちょうふ環境市民会議 理事)   田中 敏夫(農業従事者(深大寺・佐須地域))   大野 秋司(アフラック生命保険株式会社 総務部 環境経営推進課長)   渡部 完治(調布市商工会 会長)   並川 直人(東京都立農業高等学校 校長)   鈴木 克昌(調布市生活文化スポーツ部 産業振興担当部長)   窪田 秀文(調布市環境部長) 4 次第 1 報告事項 2 協議事項  (1)次期環境基本計画の骨子(事務局案)について  (2)次期地球温暖化対策実行計画の骨子(事務局案)について 3 その他   次回の調布市環境基本計画策定委員会について 5 配布資料 資料1 調布市(第4期)環境基本計画策定委員会要綱 資料2 次期調布市環境基本計画骨子(事務局案) 資料2(参考1) 第1回調布市環境基本計画策定委員会結果・第1回調布市環境保全審議会結果 資料2(参考2) 調布市環境基本計画策定に向けた環境に関する市民意識調査報告書(概要版) 資料2(参考3) 調布市環境基本計画策定に向けた環境に関する市民意識調査報告書 資料2(参考4) 調布市次期環境基本計画・地球温暖化対策実行計画策定に向けたワークショップ第1回開催報告 資料2(参考5) 現行環境基本計画及び地球温暖化対策実行計画の進捗状況 資料3 調布市地球温暖化対策実行計画骨子(事務局案) 資料3(参考1) 地球温暖化に関する市民及び事業者意識調査報告書(概要版) 資料3(参考2) 地球温暖化に関する市民及び事業者意識調査報告書 参考資料 次期調布市環境基本計画策定に関連する国や東京都の計画 〈議事内容〉 2 協議事項 (1)次期環境基本計画の骨子(事務局案)について (市川委員) ・基本目標2の施策の方針2-(1)は「きれいな空間の確保」とあるが,「音」のことも含めるような言葉にするのはいかがか。 (事 務 局) ・「きれいな空間の確保」については,「音」に関しても重要であり,それを含めるような言葉を検討する。 ・委員の指摘があったニュアンスを含めるような言葉を検討する。 (大野委員) ・資料2の5ページにある基本目標1,2,4は,調布市が環境のために取り組んだ結果の調布市の姿が示されているものだと思うが,基本目標3については,「気候危機に立ち向かい〜」という表現であり,結果の表現とはなっていない。基本目標1,2,4と立場や表現が異なるのではないか。 ・基本目標5「学び合い〜」については,施策の方針等で「誰が学び合うか」を示せば,より具体的になるのではないか。基本目標3と5は検討していただきたい。 (事 務 局) ・基本目標3は主語の整合性について検討する。 (岡部委員)・5つの基本目標が端的で分かりやすいが,今までの計画と違う点は,「景観は景観計画に委ねる」ということではないか。 ・調布市は水と緑のまちであり,崖線樹林地を守っていくという点からすれば,これまでは宅地開発から守るという視点が大きかった。 ・景観計画に任せるのでなく,環境基本計画の中でも崖線樹林地を守る,またはどうしていくかという姿勢を明確にした方が,市民からの意見・要望に対しても説得力があるのではないか。施策で示すことも考えられるのではないか。 (事 務 局) ・今後,施策の方針に紐づける形で,施策を掲げていく予定である。水と緑(基本目標1)の中で,崖線樹林地についても,施策を検討する。 (高田委員長) ・環境保全のとらえ方が,20世紀的で古く感じられる。公害で死者が出るような時代ではなく,低濃度の汚染によって我々の健康が蝕まれるのが,今日の現状ではないか。 ・水質汚濁や大気汚染の管理では,環境問題に対応しきれないのではないか。 ・現代社会が抱えるのは,気候変動,生物多様性,環境汚染の3つかと考える。 ・第1章の(1)に(ア)〜(ウ)とあるが,(エ)として, PFASやプラスチック汚染などの環境汚染について扱った方が良いと思う。 ・PFASとプラスチック汚染についての意見がアンケートでも寄せられていることから,市民も環境汚染問題に関心があるかと思う。そのため,計画の中に盛り込んでいただきたい。 ・行政の投げかけが20世紀的であるため,国際的な動向を踏まえて,案を作ってほしい。 (事 務 局) ・計画については,素案作成の段階で検討したい。 ・第1章の(1)の(ア)〜(ウ)に続く施策として,大気汚染を(エ)として扱う。 ・環境保全審議会では,意見を踏まえたもので示す。 (奥副委員長) ・現行計画の将来像をみると,将来像の「地球」の後ろに読点がある。これは,どういうことか。地球に読点があるので,地球の前にある文章が,地球だけにかかるのか。あるいは,「地域環境」にもかかるのか,読点があるゆえに,よく分からなくなっている。「保全,回復,創出」は地域環境だけを意味しているのか。 ・基本目標2で施策の方針が2つ挙げられている。(1)はきれい,清浄,汚染されていない状態,(2)は予防,リスク管理の領域かと思うが,明確な線引きは難しいと思う。 (事 務 局) ・(1)は現状の公害対策,(2)は今後発生が予測される公害対策である。 ・分かりづらいという指摘があったことから,今後,施策を作る段階で,区分を分かるようにする。 (江尻委員) ・基本目標4「資源がめぐる,資源循環型のまち」は,同じことが2つ続いているので,表現について検討が必要ではないか。 (事 務 局) ・基本目標4の表現について,検討する。 (2)次期地球温暖化対策実行計画の骨子(事務局案)について (高田委員長) ・資料3の17ページに目標が書かれているが,目標を達成するには21ページに書かれているロードマップの内容を全部行えば,目標は達成すると考えてよいのか。 (事 務 局) ・21ページの表は完成形のものではなく,現時点での一例として,示したものである。 ・次回の素案の段階では,「削減をしなければならない想定量」を算出し,ロードマップのような形で理解を図りたいと思う。 (市川委員) ・ワークショップの部分で意見の総括があり,「調布市は環境に関する取組を積極的に行っているが,見える化ができていない」という結果があったと思う。また,市民意識調査でも,「地球温暖化対策に取り組みたいけれど,実施できる取組が見つからない」という,見える化ができていないことに関する意見があった。 ・調布市の農家や企業が環境に関してどのような取組をしているのか気になるが,自分で探さないとわからない状況にあるのではないか。 (事 務 局) ・現時点では,ゼロカーボンシティちょうふの中で,環境に関する取組を紹介する企画も考えている。 ・情報が発散してしまっているので,一覧化するという点に関しても,非常に重要な取組だと考える。 (大野委員) ・民生業務部門で事業者に協力を要請するとあったが,脱炭素に関する取組の報告を事業者は調布市には行っていないので,そもそも調布市のCO2排出に自社が対象になっているかわからない。事業者は調布市にどのように貢献したら良いかわからないと思うので、調布市は事業者に何をして欲しいのかを伝えることが必要だと思う。 (事 務 局) ・素案の段階で,参考にさせていただきたい。 (高田委員長) ・市民も事業者も環境に関する取組の意識はあるのに,どうしていいか分からない,情報がないという現状があるのではないか。 (奥副委員長) ・電力の再エネの効果だけで二酸化炭素排出の削減ができるということは,市の独自の取組は,資料に表されていないのではないか。 ・何もやらないわけではないと思うが,次回に向けて,説明していただきたい。 ・他の自治体でも,再生可能エネルギーを購入すると,削減できることはわかっているが,日本全体で見たときに再生可能エネルギーが足りなくなるのも明らかである。果たしてやっていけるのかというところである。 (事 務 局) ・今回の資料は削減目標のみであったが,実際には再生可能エネルギーにとどまらない様々な取組をやっている。 ・素案の段階には分かりやすく整理して示したい。 (高田委員長) ・再生可能エネルギーの購入だけでは賄いきれないというのもあるので,水と緑も生かして,再生可能エネルギーを地産地消できる具体的な試算をして,環境基本計画の中に取り込んでいただきたい。 (事 務 局) ・考えられる取組について,試算を行っていこうと考えている。 ・市内の緑からどのくらいの吸収量があるのかということも,試算結果として出ている。 (鈴木委員) ・環境問題は幅広であるが,一番実感しやすいのは暑さかと思う。 ・適応策の強化というところで,特にこういったところを強化するというのがあれば,お聞きしたい。 (事 務 局) ・現行計画の中でも適応策については言及しており,その中では暑熱対策である。 ・気候変動の影響に関して,暑さ対策,生物多様性などを掲載する可能性がある。 ・影響や対策について,整理をしていきたい。 (高田委員長) ・資料3の18ページの右下の廃棄物部門を読むと,リサイクルをして減らすような記載があるが,リサイクルをするにしてもごみ収集車が走っているので,CO2発生になるのではないか。 ・この点に関して,江尻委員からも説明をいただきたい。 (江尻委員) ・ここだけを読むと,リサイクルをすれば良いと読み取られるので,少し文章を足すことが必要かと思う。 ・プラスチックを含めて,そのごみ焼却から発生するCO2はふじみ衛生組合の計画に入れるのではないのか。調布市の計画の中に入れるとダブルカウントになるのではないか。 (事 務 局) ・調布市のごみ処理施設は三鷹市と共同であり,ごみ処理量からそれぞれの自治体でCO2排出量を計算し,廃棄物部門として区域施策編に載せるという形にしている。 ・区域施策編は市域で出てきている二酸化炭素排出量を捉えていくのが適切だとされているので,市内で出てくる二酸化炭素排出量を捉えるには,ごみ処理量から捉える形になる。 その他 (事 務 局) ・第3回目の策定委員会は10月8日(水)の午前の開催を予定している。 以上