議員提出議案第21号 次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)の生活支援における国籍要件の導入の撤回を求める意見書提出について 上記の議案を提出する。 令和7年9月22日 提出者 調布市議会議員 田村 ゆう子 賛成者 調布市議会議員 岸本 直子 同   鈴木 ほの香 同   木下 安子                     次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)の生活支援における国籍要件の導入の撤回を求める意見書  文部科学省は,博士後期課程の学生に対して生活費や研究費を支援する 「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」において,生活費支給を「日本人」に限定し,留学生を対象外にする方針を発表した。  同制度は,優秀な博士後期課程の学生への経済的支援の強化による進学の促進や挑戦的・融合的な研究の推進,さらに博士人材が幅広いキャリアで活躍するための多様なキャリア開発・育成を促すことを目的とした制度で,現在1万人以上の博士後期課程の学生,うち約4割を留学生が利用している。  日本の大学は博士後期課程の授業料が高く,経済的理由で博士後期課程への進学を諦める学生が多い中で,SPRINGは日本の学問の発展において一定の役割を果たしている。国籍により支援を受けられない学生がいることは,多様性に基づく研究力の低下,ひいては日本の科学技術力低下につながりかねない。  学問は未来への投資であり,日本社会の知の土台を支える全ての若者が,国籍を問わず安心して学べるようにと,多くの当事者や大学教員が見直し反対の声を上げ,オンライン署名は2万筆以上が集まっている。  よって国におかれては,SPRING制度の生活支援における国際要件を撤回し,国籍・出自・経済状況などを問わず,博士後期課程の学生支援を充実させるよう要望する。  以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 令和7年9月 日 調布市議会議長 宮本 和実 提出先 内閣総理大臣  文部科学大臣  衆議院議長  参議院議長