開催月日 令和7年5月26日(月) 開催場所 教育会館3階302・303研修室 令和7年度第1回調布市環境保全審議会議事録(確定稿) 事務局  それでは,定刻となりました。これから令和7年度第1回調布市環境保全審議会,開催させていただきます。本日はお忙しい中,御出席いただきまして,誠にありがとうございます。  会議を始める前に皆様に御案内がございます。調布市環境保全審議会第16期委員の任期が今年4月1日にスタートし,本日は初めての会議となります。  調布市環境基本条例第22条の規定に基づき,委員の再任及び新委員の就任がございますので,審議会に先立ちまして,委嘱式を行いたいと思います。  なお,委嘱状につきましては,直接のお渡しを省略させていただき,机上配付で交付に代えさせていただきますので,御了承いただければと存じます。  それでは,委嘱に当たりまして,市長の長友から御挨拶申しあげます。 市長  皆さん,おはようございます。市長の長友でございます。本日は,令和7年度第1回調布市環境保全審議会,御多忙の折,御参集いただきまして,ありがとうございます。  それから今,御説明申しあげましたように,本来は委嘱状をお一人お一人に手交させていただくのが筋ではございますが,効率化のために机上配付という道を選ばせていただきましたので,御了承いただきたいと思っております。  審議会でございますが,本当に私どもにとって大切な議論を展開していただいております。当然のことながら,例えば,水や緑の空間の維持保全とか都市美化の問題,様々な啓発活動,市民の生活に直結するようなテーマを取り上げていただくと同時に,現今の議論は地球温暖化対策とか気候変動への対応,生物多様性の保全,回復,資源循環対策など,やはり地球規模の議論に結びつくような観点のいろいろな御意見をいただくという大変多岐にわたる内容を包含しており,私どもにとって施策を展開する上の貴重な道しるべと申しますか,根幹をなすような議論を展開していただいているわけで,改めて心から感謝を申しあげる次第でございます。  御高承のとおり,今年度,現行環境基本計画の10年の計画期間が満了するところから,次は第4期目となる次期計画について,策定の作業を進めているところであると。そのほか今年度は,先ほど申しあげましたような観点から地球温暖化対策実行計画の策定にも取り組むということで,皆様方の専門的見地からの御卓見を拝聴しながら,担当課を中心に全庁一丸となって取り組んでまいりたいと思っているところでございます。  ぜひそのような趣旨を今後とも御理解の上,御尽力賜りますようにお願い申しあげまして,冒頭に当たっての御挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。 事務局  続きまして,事務局から第16期委員の皆様を紹介させていただきます。お配りしております資料1,調布市環境保全審議会委員名簿に記載の順番にお名前をお呼びいたしますので,恐れ入りますが,その場で御起立いただき,一言御挨拶をいただければと思います。よろしくお願いします。  初めに,公募委員の皆様です。市川優様。 市川委員  市民委員の市川優といいます。よろしくお願いします。  去年の夏も猛暑を超えて炎暑と言われるような暑い夏でしたが,その夕方には白い雨と風が渦巻くような,トルネードのような,初めて見るような嵐を何度か体験しました。  私はその中で,地球が生き物の住める環境でなくなったら何も始まらないぞというのを体感しました。まさにThere is no Planet Bでした。There is no Planet Bというのは,グレタさんから始まった若者たちの環境の気候変動対策を求める運動でプラカードに掲げられている言葉だそうですが,今の小学生が80歳になったときに−2050年までに平均気温が2度上がったら大変なことになると言われていますが−2050年には今の小学生はまだ30代です。その彼らが80歳になったときに,まだこの地球が人間も含め生き物が住める環境であるために,気候変動についての対応は,とても喫緊の問題だと思います。  私は,この委員会で皆さんと一緒に,その喫緊の問題に取り組んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。 事務局  大川雅央様。 大川委員  大川でございます。  私は散歩が趣味で,散歩をしながら感じたことを申し述べさせていただければと思っております。  もう一つ,生物多様性,特に農業の生物多様性に関心を持っておりますので,農業生物多様性の視点から,調布市の環境政策について感想を述べられたらいいと思っておりますので,よろしくお願いいたします。 事務局  塚松圭様。 塚松委員  塚松圭と申します。よろしくお願いします。  前期,15期に続き2期目ということで,限られた時間ではありますが,自分の市民としての感じたものであったり,あと私,仕事は自営で経営コンサルタントをやっておりまして,そういった自分の仕事の知識等も反映できればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 事務局  水越孝祐様。 水越委員  水越と申します。  この調布に生まれ育っています。この調布の自然が維持されまして,また,取り巻く環境がよりよい方向に進んでいきますように一市民として少しでもお役に立てればという思いで参加させていただきたいと思っております。  エネルギー関係の業務にずっと携わっておりましたので,何かお役に立てることがあればいいなと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 事務局  森下純一様。 森下委員  私も2期目ということになります。よろしくお願いします。  前期で学んだことは,ゼロカーボンシティを宣言した調布が25年後にCO2排出をゼロにしなければいけないという喫緊に迫った問題があり,そのCO2の排出の47%,約半分ぐらいが私たち家庭の,民生の家庭からだというのを知って,責任を感じたところです。  それをどう現実化していくかとなると,やはり行政と市民が手を取り合わないと,きっと無理かなと思っておりまして,今回も具体的な活動というのを資源循環推進課さんがやられているごみナビというのですか,ああいったものを使って分別をすることで,ごみを資源化していくとか,家庭の中の電気をいかに使わないようにするか,やはり防寒のほうにお金を使っていくかとか,その市民の一人一人の意識がやはり大切かなと思っております。  また今年もいろいろ学ばせていただき,市民のほうにできるだけ広報活動とともに広げていく活動をしていきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 事務局  続きまして,事業者推薦の皆様です。新保裕美様。 新保委員  私は飛田給駅にあります鹿島建設技術研究所に所属しておりまして,事業者として今期から出席させていただくことになりました。よろしくお願いいたします。  仕事としては,海や河川などの水理に関係することを研究しておりました。また一方で,30年ぐらいですか,調布市民として生活させていただいておりまして,子どもも布田小学校に通っていたり,そういう環境に住んでおります。  テレビとかでたまに東京都の子どもが田植え体験をしてすごいみたいなことがニュースになったりしているのですけれども,調布市は授業の中でそういうことを体験できる,本当に自然豊かで,また都心にも近い,本当にすばらしい市だと思っております。微力ながら参加できることをうれしく思っております。よろしくお願いいたします。 事務局  関森道子様。 関森委員  マインズのほうから推薦を受けまして来ております。農業を実際行っております関森道子と申します。よろしくお願いいたします。  うちでは農業関係,作物を生産しながら,うちの小屋を造りまして,そこで直売をやっております。そういう関係で大自然の温暖化というのは,まともに受けている状態で,本当に何とかしなければいけないと常に思っております。  昨年は外のラベンダーが見事に枯れてしまいました。その後,今年植えましたけれども,それが復活,いい状態で育ってくれればいいなと思っております。  自然を感じながら環境のほうもまた真剣に学ばせていただきながら,提案させていただきます。よろしくお願いいたします。 事務局  続きまして,学識経験者の皆様です。奥真美様。 奥委員  東京都立大学の奥真美と申します。  第8期からこの環境保全審議会の委員を務めさせていただいております。随分時間がたったものだなと思いますけれども,引き続きよろしくお願いいたします。  私は,行政法という法律の分野がバックグラウンドですけれども,環境法政策を中心に研究,教育等をしております。  国のほうですと,中央環境審議会の廃掃法の改定の検討をするような部会ですとか,あとは風力アセスとかアセス制度の見直しに関わる検討などに関わらせていただいております。  あとは,他の自治体の環境審議会をはじめとして,あとは最近ですと,特にゼロカーボンの実現に向けた計画ですとか,具体的な施策検討等にも関わらせていただいておりまして,そうした様々な動向も参考にしつつ,調布市における環境政策のさらなる充実に少しでもお役に立てればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 事務局  齊藤亀三様。 齊藤委員  齊藤亀三と申します。  私,もともとは生物学,特に植物分類学で学位を取得しましたけれども,現在は斉藤倉庫という倉庫会社の会長になっております。  たまたま私のところは先祖代々調布に住んでいるということで,私も生まれたときから,生まれたときは覚えていないですけれども,幼稚園ぐらいから周囲の環境というものを身近に感じながらこの年まで生きてまいりました。  大学を卒業したすぐの頃に田中角栄研究というので有名な立花隆さんという方が生態学的思考のすすめという本を書いているのです。私は分類学ですけれども,その本に何が書かれているかというと,人間が生きる環境というものは,政治にもほかの社会経済,全てに関係することなので,なかなか一概にこれを解決すればうまくいくのだということはないのだという非常に複雑に絡み合っている生態学,環境というものなのだということを書かれておりまして,ある意味,若いときに衝撃といいますか,大変勉強になった本。今でもその中身は全く廃れていないというか,今に通じる内容だろうと思っております。  調布の昔からのことを知っているということも含めて,委員を務めさせていただいておりますので,よろしくお願いいたします。 事務局  高田秀重様。 高田委員  ありがとうございます。東京農工大学の高田と申します。  東京農工大学を3月に一旦,定年退職しましたが,シニアプロフェッサーということで,引き続き勤めております。  専門は化学物質汚染,特にプラスチックの汚染について研究を行っております。もう一つの今日,議題になります環境基本計画策定委員会のほうで委員長を仰せつかっておりますので,そういう関係の情報をこの委員会に反映できればいいと考えております。  遅れましたが,第8期から奥委員と一緒にこの審議会に参加しております。  ちょうど昨年,ゼロカーボンシティ推進担当の橋さんからいろいろ情報を得て,うちのマンションが大規模修繕の機会に屋上に太陽光パネルを入れるということで,住民の皆様から賛同を得まして,太陽光パネルを入れるようにしてまいりました。いろいろ情報をありがとうございました。  こんな取組をこの市内でもっと促進していければと考えて,そういうこともこの委員会で話し合えればいいのかなと考えております。  また1期,よろしくお願いいたします。 事務局  山下英俊様。 山下委員  よろしくお願いいたします。一橋大学の山下と申します。  専門は環境経済学,資源経済学という分野をやっておりまして,特に廃棄物ですとか,エネルギーに関する研究をしております。経済学部におりますので,環境に優しいことをした結果として,それが経済とか社会にとってもよいものになっていくような形の政策を考えられればということで,研究させていただいております。  この審議会のほうは3期目ということになりまして,私にとっては,実際に自治体の現場の政策を勉強させていただく意味でも非常によい経験をさせていただいているかと思っております。あとは研究から政策へのインプットも何かしらお手伝いできればと考えています。  あとは,調布市民で深大寺に住んで20年くらいになりますので,市民目線としてはエネルギー,ごみ以外に農地とか緑地の保全のほうも気になっておりますので,そちらでも意見を言わせていただくことがあるかもしれませんが,よろしくお願いいたします。 事務局  続きまして,行政機関の職員の皆様です。近藤豊様は本日,都合により欠席されております。  平井正博様。 平井委員  東京都多摩府中保健所生活環境安全課長の平井と申します。どうぞよろしくお願いします。2期目になります。  名前は府中ですけれども,多摩府中保健所は,調布市さんも管内でございますので,この審議会に参加させていただいております。  なお,東京都は5月から10月までがクールビズ期間でございますので,本日もノーネクタイで参加させていただいています。どうぞよろしくお願い申しあげます。 事務局  皆様,ありがとうございました。任期は令和9年3月末までとなります。どうぞよろしくお願いいたします。  引き続き,審議会を進行させていただきますが,ここで市長は公務のため,退席させていただきますので,よろしくお願いいたします。 市長  今後ともよろしくお願いいたします。 事務局  次に,調布市環境部管理職の紹介をさせていただきます。配付しております資料2を御覧ください。令和7年度は,部長の窪田をはじめ,14人の管理職が環境部の管理職として配属されております。どうぞよろしくお願いいたします。  それでは,部長の窪田より一言御挨拶申しあげます。 環境部長  皆さん,こんにちは。本日はお忙しい中,環境保全審議会に御出席賜りまして,誠にありがとうございます。4月1日付で環境部長に着任しました窪田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。  環境基本計画は,市の環境施策におけるマスタープランとなる計画となりますので,皆様の経験や知見に基づく御助言をいただきながら取り組んでまいりたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。 事務局  それでは,続きまして,会長及び副会長の選出を行います。選出につきましては,調布市環境保全審議会規則第4条第2項の規定により,委員の互選により決定することとなっております。  最初に,会長に立候補または推薦はございますでしょうか。――お願いします。 関森委員  関森です。  推薦ということでございますので,私から会長の推薦をさせていただきたいと思います。会長に高田秀重委員をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 事務局  ただいま関森委員から高田委員を会長にとの御推薦がありました。高田委員を会長とすることで御異議はございませんでしょうか。      (「異議なし」の声あり) 事務局  ありがとうございます。  次に,副会長の選出となります。副会長に立候補または推薦はございますでしょうか。 高田会長  今,会長を拝命いたしました高田でございます。副会長として,奥委員を推薦したいと思います。 事務局  ありがとうございます。ただいま高田会長から奥委員を副会長にとの推薦がございました。奥委員を副会長とすることで御異議はございませんでしょうか。      (「異議なし」の声あり) 事務局  ありがとうございます。  それでは,会長,副会長に改めて一言御挨拶を頂戴できればと思っております。高田会長,お願いいたします。 高田会長  このたびはどうもありがとうございます。2年間,よろしくお願いします。  私も調布に住んでおりまして,野川,それこそ散歩によく行きますが,水と緑に囲まれたよいまちだと思います。一方で,雨が降ると翌日は結構水が汚れているということで,雨天時の地域への問題などもありますし,あとは飲み水の問題では,PFASの問題も非常に心配なこともあります。散歩していても夏になれば非常に暑いことが多く,温暖化の問題も早急に対策を取らなければいけない問題だと考えており,いろいろな問題があるというところになります。  あと,先ほど少し御紹介しましたが,太陽光パネルを屋上につけることになったのですが,これも私の発案というよりは,マンションの理事会の中の若い方がいろいろ頑張って御意見をくださってというところにありますので,この環境問題に対する市民の方の意識も年々高まっていると思います。  そういうものをうまくこういう審議会の中の活動,あるいは計画の中に組み入れていければと考えて,この審議会を進めていければと思います。皆様からの積極的な御意見,よろしくお願いいたします。 事務局  ありがとうございました。次に,奥副会長,お願いいたします。 奥副会長  副会長に選出していただきまして,ありがとうございます。前期に引き続き副会長として高田会長をしっかりとお支えできればと。あまりお支えする必要もないとは思うのですけれども,補佐できればと思っております。  ちょうど今期は,環境基本計画の改定という非常に重要な作業をする時期になっておりますので,計画の改定の検討はまた別の検討の場がございますけれども,それをこちらの審議会に随時,そこでの検討状況等も報告し,また,委員の皆様から御意見をいただいたものを計画の中に反映していくということになります。  皆様としっかりとこの昨今の環境に関わる状況,それから国内外における様々な状況の変化といったようなことも踏まえながら,よりよい計画をつくることができるとともに,それ以外でも環境施策を前にしっかりと進めていくということが必要ですので,そこにしっかりと貢献できればと思っております。どうぞ御協力のほどよろしくお願いいたします。 事務局  ありがとうございました。  それでは,これからの会議進行は高田会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。 高田会長  それでは,改めまして,令和7年度第1回調布市環境保全審議会を開催いたします。本日は,御多忙にもかかわらず,御出席いただきまして,誠にありがとうございます。  会議に当たっては,正確な議事録を作るために録音をしております。そのため,発言は私が指名してから行うようにお願いいたします。名札が見えない場合もありますので,お名前を御自分で名乗っていただければと思います。  それでは,議事に入る前に,定足数について事務局から報告をお願いいたします。 事務局  本日の審議会につきまして,事前に近藤委員から御都合により欠席される旨の御連絡をいただいております。  つきましては,現時点において,委員13人中12人の委員が御出席されておりますので,調布市環境保全審議会規則第6条に規定されている定足数に達している状況となっております。  それから,本日,先ほど冒頭,市長の挨拶でも触れたように,今年度,調布市環境基本計画及び地球温暖化対策実行計画策定の年度となっていることから,そちらの策定支援をいただく委託業者もこちらに同席させておりますので,御了承いただけますようお願い申しあげます。  事務局からの報告は以上です。 高田会長  ありがとうございます。定足数に達しているということで,このまま審議会を進めてまいります。  次に,本日の傍聴希望者の有無について,事務局から報告をお願いいたします。 事務局  本日,お1人の傍聴希望者がいらっしゃいます。 高田会長  お1人の傍聴を認めてよろしいでしょうか。      (「異議なし」の声あり) 高田会長  異議がないということで,傍聴を認めていますので,入室をお願いします。      (傍聴者入室) 高田会長  なお,審議中に新たに傍聴希望者がある場合には,随時傍聴を認めますので,委員の皆様には御承知おきください。  それでは,本日の資料の確認を事務局からお願いいたします。 事務局  資料は,次第のほか,資料1から資料4までを机上に配付させていただきました。  なお,次第につきましては,事前に送付させていただいておりましたが,一部修正がございましたので,誠に恐れ入りますが,本日,差し替えを机上に置かせていただいております。  それから,資料3について,参考資料1と2も併せて添付させていただいております。不足している方,いらっしゃいましたらお申し出いただければと思うのですが,よろしいでしょうか。  なお,資料4の令和7年度における環境部の主な取組については,昨年度の第2回審議会で配付したものと同じものです。本日,新たな委員もいらっしゃいますので,改めて配付させていただいたものとなります。  資料につきましては,以上です。 高田会長  それでは,本日の議題に入りたいと思います。次第の2,報告事項,次期調布市環境基本計画の策定についての説明を事務局よりお願いいたします。 環境政策課長  環境政策課長の齋藤でございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。  それでは,資料3に沿って,次期環境基本計画の策定に向けたイメージを御説明いたしますが,併せて添付の参考資料も使いながら御説明をさせていただきます。よろしくお願いいたします。  資料3の説明に入ります前に参考1を御覧ください。こちらは環境基本計画の策定イメージを図にしたものです。資料の左側の図が現行基本計画の体系です。調布市の環境分野のマスタープランである現行環境基本計画は,2016年,平成28年から2025年,令和7年度までの10年間の計画期間で,「持続可能な人間社会の存続とすべての生きものが共存する地球,地域環境を保全・回復・創出する」を計画の基本理念に位置づけ,目指す環境の将来像を「未来に続く,緑と水あふれるほっとするまち調布―私が守る地球,私が育む調布の自然と暮らし―」と定め,5つの基本目標,これにひもづく9つの施策の方向,23の施策,施策ごとに40の環境指標を設定し,これらを基に我が調布市の環境資源を維持・保全し,次世代に残すべく環境施策を進めてまいりました。  一方で,私たちを取り巻く環境は,地球の環境収容力を超えつつあり,自らの存続基盤である限りある環境,自然資本の安定性を脅かしつつある状況です。  私たちの活動の影響により,極端な高温,熱波,大雨の頻度と強度の増加などは,地球温暖化の進行によるものと考えられています。  また,日本の平均気温の上昇は,世界の平均よりも早く進行していると言われており,真夏日や猛暑日,熱帯夜等の日数が増加していることが指摘されています。加えて,高温により,農作物の生育障害や品質低下が発生するなど,様々な地域,分野への気候変動の影響が発生しています。  生物多様性の観点からは,我々が生きる現代は,第6の大量絶滅時代とも言われており,その主な原因は,私たちの活動による影響と考えられています。化学物質やマイクロプラスチック等の水,大気,土壌等の環境汚染等は,自然環境への大きなリスクであると同時に,人の健康へのリスクとして,引き続き対策が必要な課題です。  このような課題への対応は,現行基本計画から継続,強化して取組を進める必要があり,次期環境基本計画においても,継続して取組を進める必要があります。  そこで,現行の体系を参考にしつつ,次期基本計画の策定に当たっては,これまでの取組状況の評価や,環境を取り巻く近年の状況を踏まえ,基本的な理念の4分野,脱炭素社会の実現,循環型社会の形成,生物多様性の保全,公害対策や良好な景観づくり,生活環境の維持・保全を中心に調布市が目指す環境の姿を具現したイメージを左側の図で示させていただきました。  それでは,資料3をお願いいたします。  まず,1番の策定体制です。(1)の次期環境基本計画策定委員会です。次期環境基本計画の策定に当たり,新たに次期環境基本計画策定委員会を組織し,調査や議論等を行うこととしました。当審議会の開催前に,第1回目の策定委員会を開催したところです。  第1回目の内容は,次期環境基本計画策定の考え方や進め方について情報共有をさせていただいたところです。  策定委員会では,次世代を担う若者の考えや意見を伺うことなどについて,御意見や御提案を受けたところです。  (2)の環境保全審議会ですが,策定委員会での協議内容などを報告させていただき,計画策定に関わる環境保全審議会委員の幅広い知識や経験による御意見をいただきながら議論を行っていただければと考えております。  さらに,(3)の環境市民団体の皆様との意見交換,(4)の庁内組織である調布市環境・ゼロカーボンシティ推進会議での協議などを踏まえ,様々な意見を参考に計画を策定してまいります。  次に,2番の市民参加手続ですが,ア及びイに記載の市民意識調査やワークショップの実施により市民の皆様と共に検討を進めてまいります。  特に今回の策定では,2030年,2050年といった節目に私たちの活動の中心となる次世代を担う若者たちを対象とした高校,大学生向けワークショップを開催し,御意見や考えを伺う予定です。  中学生向けにつきましては,イベント開催時等のアンケート調査の実施により,御意見等を伺ってまいりたいと考えております。  また,計画案につきましては,パブリックコメント手続により,市民の皆様の意見を伺います。  3番には策定ステップを記載してございます。こちらは参考2と記載のある資料をお願いいたします。次期環境基本計画策定スケジュールを表形式に表したものです。赤丸がついている行は,環境基本計画策定委員会の開催予定です。計画策定まで要所となる時点において開催し,計5回の委員会を開催いたします。  その協議内容を1つ下の行に記載の調布市環境保全審議会に報告し,協議内容を相互に共有しながら検討を進めてまいります。  このほか市民アンケートやワークショップを実施し,計画策定の検討に当たっての参考といたします。  先日,市民意識調査を今月,5月21日までを締切りに実施し,現時点で1,246件の回答をいただいたところです。現在,回答内容を確認しており,調査結果の詳細は,次回の審議会で報告をさせていただく予定ですので,御了承いただきますようお願いいたします。  資料の表の下段3行は,計画案を策定していく段階ですが,計画骨子や計画の素案を順にまとめ,年末にはパブリックコメント手続を進めていくスケジュールとなっています。パブリックコメントの結果を踏まえ,最終的に3月末までに計画を策定する予定となっております。  このように,次期環境基本計画の策定に当たりましては,様々な市民の皆様から御意見をいただき,参考にさせていただき,環境保全審議会や環境基本計画策定委員会での議論を進めながら計画を策定してまいります。  今回は策定の考えといった内容の御報告となりますが,本年度の審議会の中で,私どもからの報告をさせていただきながら,皆様の御意見をいただきたいと考えておりますので,どうぞよろしくお願いいたします。  私からの説明は以上になります。 高田会長  どうもありがとうございました。ただいまの御説明について,御質問,御意見ございますでしょうか。塚松委員。 塚松委員  塚松です。ありがとうございます。  次期環境基本計画策定委員会のメンバーの方というのは,どこかで公開されているのでしょうか。 環境政策課長  こちらについては,現段階でホームページのほうで公開をしております。 塚松委員  承知しました。ありがとうございます。 環境政策課長  策定委員会のメンバーですけれども,市民や連携事業者,市内事業者,あと学識経験者の方を中心に13人で構成しております。 高田会長  何人かこの審議会の委員も重なっています。奥委員と私と,あと市川委員,3人が重なっております。 塚松委員  ありがとうございます。 高田会長  なので,逐次,向こうの委員会で投げかけられた課題については,こちらでも紹介して,審議会に意見を反映させていければと考えております。よろしくお願いいたします。森下委員。 森下委員  森下です。  年末の最後のパブリックコメントの募集なのですけれども,通常なかなかパブコメは集まらない状況だと思うのです。逆にある程度の時期を区切って,あまり募集がないなと思ったら,直接DMで送るなりとか,何か直接意見をもう少し聞けるような手段というか,対応策を考えたらどうかと思うのですけれども,いかがでしょうか。まだ先の話なのですけれども。 環境政策課長  大切な御意見をいただいたと考えておりますが,パブリックコメントの実施手続が決められておりますので,それに抵触しないものであれば,導入したいと考えておりますが,その辺の絡みも含めて確認しながら実施したいと思います。せっかく大切な御意見,いい御意見をいただいたので,ちょっと考えさせていただければと思います。 森下委員  よろしくお願いします。 高田会長  ほかにいかがでしょうか。本日は全体の流れと今後の予定の説明ということになりますので,次回以降,具体的な中身についての御説明,それからそれに伴う審議とかがあると思いますので,特になければ,これで次に進めたいと思いますが,よろしいでしょうか。      (「異議なし」の声あり) 高田会長  では,次の項に移りまして,次第3,その他になりますが,全体を通して委員の皆様から何かございますでしょうか。      (「なし」の声あり) 高田会長  それでは,最後に,その他の報告のほうを事務局からお願いいたします。 事務局  事務局から令和7年度の当審議会開催予定について御案内させていただきます。  令和7年度の審議会につきましては,本日を含め,全4回の開催を予定しております。開催については,第2回目は7月の開催を予定しております。詳細な日程については,また改めて電子メールほか連絡手段で皆様と調整させていただきますので,どうぞよろしくお願いいたします。  以上となります。 高田会長  ありがとうございます。ただいまの御説明も含めて何か委員の皆様から質問等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。      (「なし」の声あり) 高田会長  では,いろいろな御意見をいただきまして,ありがとうございました。皆様,本日はお疲れさまでした。  これをもちまして令和7年度第1回調布市環境保全審議会を終了いたします。どうもお忙しい中,御出席いただきまして,ありがとうございました。                                  ――了――