議員提出議案第10号 主食である米の安定供給を求める意見書提出について 上記の議案を提出する。 令和7年6月11日 提出者 調布市議会議員 山根 洋平 賛成者 調布市議会議員 大野 祐司 同 伊藤 学 同 榊原 登志子 同 青山 誠 同 川畑 英樹 主食である米の安定供給を求める意見書  米は日本の主食であり,その安定供給は国民の食料安全保障上,極めて重要であると言える。昨今,米の供給は不安定化し,その価格高騰が家計を圧迫している。令和6年産の新米流通後も品薄が解消されず,政府備蓄米の放出運用が見直されたものの,状況は改善されていない。 僅かな需給の乱れで米価が乱高下する現状は,消費者・生産者双方に不利益であると言える。令和6年に改正された食料・農業・農村基本法第2条で 「良質な食料が合理的な価格で安定的に供給され、かつ、国民一人一人がこれを入手できる状態」を食料安全保障と定義しているとおり,国には国民への安定供給の責務がある。 また,地球温暖化による異常気象が食料生産にリスクをもたらす中,国内農業生産の増大を図ることは不可欠の取組であると言える。 よって,国におかれては,消費者と生産者が納得した上で,安定した米の供給を実現させるため,下記の内容に取り組まれるよう強く要望する。 記 1 備蓄米放出が効果的に活用されるよう追跡調査を行うとともに,今回の米不足の原因を徹底的に究明し,将来的な対策に生かすこと。 2 安定供給を見据えた明確な生産方針を打ち出すとともに,市場原理に任せるだけではない,価格安定に資する具体的な施策を講じること。 3 米が供給過多となった場合においても,子ども食堂やフードバンクなど,市場価格に影響を与えずに社会的貢献にもつながる活用ルートを積極的に拡充すること。 4 米粉の活用促進や,世界的な日本食ブームを追い風にした輸出拡大など,国内生産された米の需要を喚起する施策を一層強化すること。 5 気候変動対策や生物多様性の保全が喫緊の課題となる中,水田をはじめとする農業が持つ多面的な価値をこれまで以上に重視し,政策に反映させること。 6 肥料,燃料,農業資材の高騰に対し,生産者が安心して生産を継続できるよう,現行の補助制度を抜本的に強化し,実効性のある支援策を講じること。 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 令和7年6月 日 調布市議会議長 宮本 和実 提出先 内閣総理大臣  農林水産大臣  衆議院議長  参議院議長