令和６年度第３回調布市社会教育委員の会議　議事録

１　日　時　　令和６年９月１０日（火）午後１時３０分から午後２時５０分まで
２　会　場　　調布市教育会館３階３０１研修室
３　出席者　　８人（欠席１人）
    篠﨑議長，宮下副議長，進藤委員，田村委員，新田委員，平澤委員，福田委員，宮嵜委員 
４　傍聴者　　３人
５　事務局
　　社会教育課長，社会教育課職員３人
６　議　題
 (1)　協議事項
　    令和７年度東京都市町村社会教育委員連絡協議会ブロック研修会について（資料１－１，１－２）
 (2)  報告事項
　　　令和６年度東京都市町村社会教育委員連絡協議会第１回理事会について（資料２）
 (3)  情報共有事項
　　　令和６年調布市公民館運営審議会第４回定例会について（資料３）
７　議事録
 (1) 協議事項
令和７年度東京都市町村社会教育委員連絡協議会ブロック研修会について（資料１－１，１－２）

配付資料のとおり事務局から説明した。

○篠﨑議長
  本日は，来年のブロック研修会で何を行うのかとことん議論していきたい。今後の事務処理的なこともあるため，１１月の会議では概ね決めていきたい。色々なアイデアを本日の会議で出し合っていただき，方向性を出せればとよいと考える。説明のとおり前回のブロック幹事市の際には調布市は演劇を行った。資料にある他市の事例を参考にしたり，日頃，各委員が行っている活動の中で多くの方に知ってもらった方がよいものなどのアイデアがあれば意見を出してもらいたい。宮下委員は何か意見はあるか。

○宮下副議長
　昨年度の都市社連協幹事市の際に実施した講演会でアイデアは出し尽くした感はあるが，講演会又は地域で活動している方に集まっていただきシンポジウム的に行う方法もありかと思う。さらに基調講演を行った後に，グループに分かれて話し合う方法もあるのかなと思われる。調布市で行うことを考えると，委員の皆さんにとって勉強になる企画を出せると一番よい。

○篠﨑議長
　進藤委員はいかがか。

○進藤委員
　私が社会教育委員になってから，調布市でのブロック研修会は全部演劇を行っており，それ以外のイメージがなかなか出ない面もあるが，昨年度にシンポジウムや講演会を行ったので，やりたかったことは全部やってしまった感はある。テーマは現時点ではつかめない。

○篠﨑議長
　田村委員はいかがか。

○田村委員
　演劇を行うイメージが強く，現時点では案が出てこない。

○篠﨑議長
　新田委員はいかがか。
　
○新田委員
　行おうと思えば色々なテーマが考えられる，パワハラなどハラスメントをテーマにしただけでも１時間で終わらない企画ができると考える。行政におけるパワハラをテーマに行ったら面白いのではないかと思う。パワハラやセクハラは永遠のテーマでもある。

○篠﨑議長
　例えば，やり方としては誰かを呼んで行うイメージか。

○新田委員
　そのようなやり方でもよいと思う。いじめという話であれば，学校教育であれば，いじめられた方が感じれば，その行為は１００パーセントいじめであるという定義ができているが，大人も含めて社会の中でパワハラの定義が浸透しているのかというと中々すれ違う場面がある。本人がそう思っていないというとパワハラと認められない場合もある。学校教育では，１００パーセントいじめとして終わる内容が，議論の出だしからずれてしまっているから，その点をつっこんでも面白いのではないか。

○篠﨑議長
　平澤委員は何かあるか

○平澤委員
　テーマを決めて何かを行うに当たり，時間内に収まるかどうかという問題と内容がイメージできるかという点がポイントになってくる。演劇でもよいと思う。研修会では，グループワークを取り入れるとよいと考える。それぞれの立場の色々な人が集まり，話し合って課題解決の一つの手段となる。時間の制約もあり，話し合って意見を出し合うだけで終わってしまうこともあるので，コーディネーターを入れて行うのも一つの方法として考えられる。

○篠﨑議長
　グループワークの場合，時間の問題もあり，結果がなかなか伴わない事例が今までにもあった。グループワークをどのように進めていくかを考えていくことが大事である。

○平澤委員
  組み立て方が大事になってくる。

○篠﨑議長
　宮嵜委員はいかかが。

○宮嵜委員
　演劇も見てみたい気もするが，テーマとしてＡＩの時代，大学で色々と行っているが，ＡＩと社会教育というテーマで行ってみても面白いと考える。

○篠﨑議長
　委員の皆さんの第１段階の意見としては，このような案が出たが，それに対して何かあるか。

○平澤委員
　１点質問がある。令和元年度に市民参加型の演劇を行っていると資料にあるが，どのように行ったのか。

○篠﨑議長
  公募で市民を集めて，演劇の稽古をして行った。白百合女子大学の体育館をお借りして練習を行った。道具も手作りで行った。台本は出来上がっている。演劇が人気だったが，やるとなれば，私も頑張るが，それ以外のところでまずは意見を出してもらいたい。

○宮下委員
　平澤委員に質問だが，グループワークを行うとして例えばどういうテーマを想定できるか。

○平澤委員
　共生社会をテーマとして考えている。障害のある子どもも，診断を受けていなくてもそうではないかと思われる子どもも，社会に出たときに地域とどう関わっていくか，施設を運営しているとすごく考える問題である。

○宮下委員　
  宮嵜委員に質問だが，ＡＩと社会教育というテーマを設定するとどういう人に話をしてもらったら面白いと思うか。

○宮嵜委員
　ＡＩを専門にしている先生は国立大学にもいる。人間の知性を研究している。また，サイバー空間に入りこむなどの，少しマニアックな話もしている。

○篠﨑議長
　今日，アップルが新しいスマートフォンにＡＩの機能を入れたというニュースが出ていたが，これにより一気にＡＩが広まっていく可能性がある。

○宮嵜委員
　学生がＡＩの出した答えが正しいか，正しくないかを判断するアルバイトがある。そういう意味でのＡＩと人間の違いなどを考えていくこともテーマとして考えられる。　　

○進藤委員　
  ＡＩの話とは離れるが，興味のあるテーマが依存症，薬物依存，小学生ぐらいから，錠剤を何十錠も飲んだり，リストカットをしたり，自傷行為，自殺などにつながっていく。苦しいことがあるので風邪薬を少し飲んで，死なないための一時避難的に行っていることが，どんどんエスカレートして誰も止められなくて，注意して見ている方も多くいるが，あまり目立たなくて，すごく広がっているけれども実態が把握されていない。中学生からの人もいるし，大人でもいる。背景となる生きづらさがあるが，ドラッグストアがたくさんある中で，何箱でも買えてしまう。どうしたらいいのかということに今興味を持っている。薬物依存の背景には，例えばパワハラなど小さいころから経験してきたことなどが背景としてあるので，単純にその子を責めることはできず，どうやったらそういう人たちが健康に生きていくことができるのか真剣に考えなくてはならない。

○篠﨑議長　
  アメリカでも結構ひどい状態，日本も薬をアマゾンなどのネットから買えてしまう状態で，そういう意味では危険な状況に入りつつある。

○進藤委員　
  みんなが知っておくとよい話題だとは考えている。

○新田委員　
  テーマは何であってもいい。色々とある中からいくつか出して，その中から決められればいい。グループワークも入れてもよいが，グループワークで結論を必ず出せとなると１０分～１５分程度の討議で行うのは難しい。ＡＩについて講師を呼んで行っても面白い。
２０５０年には，これだけの職業がなくなると言われている中，それが何故なくなるのかという話をしてもらうのも面白い。それについて後半で討論してもらってもいい。職業がなくなるということは結構大変なテーマである。

○篠﨑議長　
  他に何かあるか。

○平澤委員　
  何か行ったり，聞いたりした後は，話し合いができる場はあった方がよい。

○篠﨑議長　
  演劇を１回目に行ったときは，見ている人が色々な意見を言えるような作品にして行った。いじめられたら，死んでしまったという事件が当時多かったことから，その登場人物の母親がけしかけるという内容で，演劇が終わったら，ものすごい話し合いになって大変なことになったが，そういう話し合いをするという面からするといいのかなとも思う。演劇には，そういう力はある。怒る方も結構いた。賛成・反対で大きく分かれた。

○新田委員
　調布市の職員から「私が受けたハラスメント」というアンケートを取って全部結果を出して，オープンにしても話し合うきっかになるのではないか。

〇宮下副議長　
  学校がいじめの問題を議論するとき，大人の社会も含めて社会からいじめ的な問題は絶対になくならないから，学校のいじめの問題だけで議論しないで，大人を含めた社会，社会教育に広めて考えていくというのも方向性としては面白い。

○新田委員　
  義務教育の学校現場では「いじめは駄目」と先生が言い続けていくしかない。社会教育の場で同じことが言える。

○篠﨑議長　
  他に何か意見はあるか。

○宮下副議長　
  調布市が先進的に取り組んでいる社会教育の事例について発表して，それについて意見をもらう。そういう方々が集まって事例を報告してもらうというのも可能性としてはある。
　
○篠﨑議長　
  今，話のあったような事例は他市の研修会でもよくある。社会教育委員の方はそれぞれ専門が違うので，そういう方々が自分の行っていることを紹介して，話のきっかけとするというのもある。委員全員がその方の行っていることを理解しているわけではないので，その委員がやっていることを初めて知るということになる。そういうやり方も一つとして考えられる。

○平澤委員
　若者の間ではYouTubeを見ることが当たり前になっていて，YouTubeの中でリアルなことを紹介しているものがあるが，その中で世の中の状況や課題などをコントでやっている市の職員がいる。来ていただいてコントをやっていただくのも身近に感じられて面白い。

○福田委員　
  第八中学校にも来ていただいたことがある。笑いから何が生まれるか話をしていただいた。

○田村委員　
  世の中で色々取り上げられているが，ＡＩが発達した時に，例えば社会教育の分野でどうなっていけばいいのか，社会教育活動の中でどういう場を提供したらいいのか，そんなところを講師に話をしていただいたうえで話合いを行ってみてもよい。

○篠﨑議長　
  社会教育の中でＡＩをどう活用するのかということを話し合うということか。

○田村委員　
  活用もそうだが，実際にそういう社会になっていく時に社会教育として，どういうことに備え，社会教育委員もどういう風に委員として活動していけばいいのか。そういう観点で行ってみてもよいのではないか。実際に色々な所で話し合われており，方向性はある程度見えてはいると思う。

○篠﨑議長
　宮嵜委員はその点についてどう思われるか。

○宮嵜委員
　電通大でサイエンスカフェというのがあり，講演でＡＩの歴史みたいなものを話していただいてそれがとても好評だった。映画やＳＦ関係の中にＡＩを先取した話があって，そういうものを紹介しながら，次はどうなるのかなどの話をしたりしている。今後，ほぼＡＩに変わる可能性すらある。

○篠﨑議長
　やり方としては色々あると思うが，例えば社会教育の関係のものをすべてＡＩでやり方を含めてその場でやっていくとか，そこで行っていくものに何かＡＩを取り入れるとか。

○宮嵜委員
　その講演の中でも実際にチャットＧＰＴを開いて，まず講師の名前を入れて，講師がどういう人かを調べて，色々試しながら，こんな感じですみたいな話をしている。

○篠﨑議長
　これからはＡＩが使い勝手がよくなって，ＡＩが社会教育で実際に色々なものに使えるということを，こういう場で行うのも面白いのではないか。何か変わっていくこともあるのではないか。

○篠﨑議長
  事務局からは何かあるか。

〇事務局
  講師を呼ぶのであれば，その内容に適した講師にたどりつくようなテーマに持っていければよい。ＡＩやハラスメントなどのテーマが決まった段階で，その後の具体的なストーリーが描けるとよい。

○篠﨑議長
  もう少し話を展開していきたいと思う。

○新田議長
  ４つか５つテーマが出てきたので，その中で決めていくような話になるかと考える。
　ＡＩは心を持っていなく，この後どうなっていくのか分かっていない。ＡＩはついていける人間にはいいが，ついていけない人は飲み込まれてしまう可能性がある。そこをどうやって拾っていくかが社会教育の出番かという気もする。SDGSではないが落ちこぼれを作らないということに着目している。

○篠﨑議長
  結構，ＡＩに委員の皆さんが関心を持っている。結論が出れば，ＡＩという大きな方向だけ決めて，それをどうしていくかは次回に回してまとめていくことはできる。ある程度色々な形でまとめることはできる。

○進藤議長
　公民館の例でいえば，ＺＯＯＭなどは絶対無理，タブレットも分からない人もいる中で，使おうとしたけど，使い切れなかった人たちがいる現実があり，そういう年代と同じ社会教育委員がいることを考えると，今ＡＩを知っている前提でディスカッションをして，講師の先生も専門的な話をするとなると難しいと思う。スタートラインが基本からだとしたらディスカッションまで行くのは中々大変だと考える。みんなで勉強して感想を言うだけならできるが，次の時代の社会教育までは，たどりつかない。目標設定をうまく作ることができればよいのではないか。

○平澤委員
　時間はどのくらいになるのか。

〇事務局
　明確な決まりはないが，２時間から３時間程度で行っている。ディスカッションを含めている研修会では，発表も含めて３時間くらいで行っている自治体もあるし，講演会がメインで感想だけ述べるのであれば，２時間程度で終わっている研修会もある。

○篠﨑議長
　iPhoneでＡＩが使えるようになると一気に広がる可能性がある。

○福田委員
　正しい情報が入らないとＡＩは上手く機能しないが，人材不足のある中でＡＩを活用している面もある。

○田村委員
  私もチャットＧＴＰを取り入れてやってみたが，完全に間違った答えが出てきた。ＡＩは情報をどんどん入れていかないと進化していかない。それが５０年後，１００年後どうなるかという先のことを見据えている。例えば，自分が教員として考えたときに個人に向けた指導をするのだとしたら多分ＡＩの方がよい。１人で４０人教えるよりも１対１の方が絶対にカスタマイズされる。教員もうかうかしていると，いらなくなる。何をするかといえば，生活指導的な相談に乗る人が教員になるかもしれない。本当にそこまで進化するのか分からないので，ある程度専門的な先生を呼んでイメージを持つ，正しい情報をもらって知っておくというのはよいことである。

〇進藤委員
　基本的に教育に人が必要なくなるということにはならないと思っている。人と接して仲間と認め合いながら学んでいく。個に特化していくのは走りすぎのような気がする。

〇田村委員
  集団の中で学ぶことが大事であると学校では教えている。もう一つ，人との付き合いを教えていくのも学校の仕事である。人格形成のうえでも学校が必要となる。塾の方が学力だけ見ればよいが，一緒に頑張ったところで他人をいたわり，お互いに助け合っていくことが大事であることを学校では言い続けている。単に子どもの学力を上げるだけで見れば，教員は負けてしまう。負けないための専門的な力を教員は身につけないといけない。

〇進藤委員
　ＡＩ化が進むことへの弊害も懸念している。どこかに歪が出ると，知識が高く，計算はできるが生きる力にそれが繋がっていくのか今は分からないので，あまりにも広いテーマだなと感じている。

〇田村委員
　介護の面でもＡＩは使われている。ロボットに今は命令しているが，それが自分で判断することができれば介助することができるようになる。本当にそういう将来ができるのか。
どんな社会が想定できるのか知っておくと，ＡＩがすべてできないことも分かる。ＡＩがいいか，悪いかという点よりも，どんな風に変わっていくのかを知っておきたい。

〇進藤委員
　広いテーマであり，どこかに絞らないとみんなが勝手な方向に議論しやすくなる。ファシリテーターなどで詳しい人を入れるなど検討の余地がある。電通大で行う講演であれば，ベーシックな知識を持っている人が多いかもしれないが，社会教育委員の中ではどこまで知っているのか，興味がある人しか来ないかもしれない。

○篠﨑議長
　田村委員が言うとおり，学校では２つの目的がある。ＡＩにも同じことが要求されている。
  将来ＡＩがどちらの方向に進むのかは分からない。人間がＡＩを壊していくようなことも考えられる。

○新田委員
  ＡＩも含めて日本にインドのインターナショナルスクールがあるが，そこの校長先生を呼んでみてはどうか。ＡＩも含めてインドのインターナショナルスクールが何を目指しているのかを聞いてみたら面白い。日本とは全く違う教え方をしている。

○篠﨑議長
　現実の世界でもＡＩを使って成功している人たちがいる。例えば将棋の藤井さんはＡＩを活用して成功してきた。藤井さんの話を聞いていると，今までの将棋の考え方とＡＩとでは全く違う答えを出してきている。それをどう出すのかを考えてから分かってきた。ＡＩ的な考え方になってきている。教育においても将来的にはＡＩ的な考えや教育になっていくかもしれない。
　本日のところは，このぐらいにして次回どうするかを考えていくことにする。

 (2)　報告事項 
　　　令和６年度東京都市町村社会教育委員連絡協議会第１回理事会について（資料２）

配付資料のとおり事務局から説明した。

○篠﨑議長
　何か質問はあるか。
　（なし）

(3)  情報共有事項
令和６年調布市公民館運営審議会第４回定例会について（資料３）

配付資料のとおり事務局から説明した。

○篠﨑議長
　何か質問はあるか。
　（なし）

(4)　次回日程
○篠﨑副議長
  次回の日程について事務局から報告をお願いしたい。
○事務局
  次回の会議の日程は，令和６年１１月１２日（火）午後１時３０分から，教育会館３０１研修室での開催を予定している。

(5)　閉会
○宮下副議長　
　来年のブロック研修会については１１月の会議で改めて検討していきたい。次回の会議まで２箇月ほど時間があるので，その間にも皆さんにおいても検討していただきたい。
  それでは本日の会議は終了する。