議員提出議案第19号 米不足・販売価格高騰への対応を求める意見書提出について 上記の議案を提出する。 令和6年9月18日 提出者 調布市議会議員 岸本 直子 賛成者 調布市議会議員 田村 ゆう子 同    木下 安子 同    鈴木 ほの香 同    磯邉 隆 米不足・販売価格高騰への対応を求める意見書  国民の主食である米の在庫が不足によって,販売価格が高騰している。  一時期は店頭から米が消え,「米が買えない」「国産米が食べられない」などの事態が全国各地で発生した。このような事態が起きた直後,農林水産大臣は「逼迫しているとは考えていない」と述べるにとどまった。  現在は,少しずつ店頭に米が並び始めているが,価格は高止まり状態である。 政府は長期にわたり,農民に減産を強いており,米の需給と価格の安定に対する特段の対策は打ってこなかった。 2021年の米の生産者価格の暴落以降,全国の米農家は低い米価と農業資材の高騰に苦しみ,離農が急激に進んだにもかかわらず,かつて 1,000万トン以上あった米の生産量は 661万トンにまで減少し,今年は需要量が上回ったため,6月末時点の米の民間在庫量が 156万トンと過去最低水準となっている。 現下の米不足は,安定して十分な生産量を確保し,価格保障・所得補償によって農家の収入を支えるという,多くの国々で行われている政策を行っていれば防げた事態である。 国の責任において,最低限,店頭に並ぶよう緊急対策を取り,今後の国内食料自給率を上げる政策を拡充すべきである。 よって調布市議会は,以下の点を国に求める。   1 米不足の実態・実情を把握し,関係者の声を聴くこと。 2 政府備蓄米の活用も含め,生産者団体や流通・小売業界と協力し,店頭に十分な米が回るよう,緊急対策を講ずること。これにより生産者に価格の変動による不利益を生じさせないよう対策すること。 3 農家の価格保障や所得補償を抜本的に充実し,大多数の農業者が安定して生産を続けられる条件を整えること。 4 価格高騰により,米の小売業者の仕入れ資金が不足している。借入れ条件の優遇,別枠融資,利率の軽減等の緊急対策を講ずること。 5 日本の食料自給率を上げる政策を拡充させること。 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 令和6年9月 日                  調布市議会議長 井上 耕志 提出先 内閣総理大臣  農林水産大臣  衆議院議長  参議院議長