ともに生き ともに創る 彩りのまち調布 市報ちょうふ 【1】 No.1761 令和6年(2024年)4月20日号 ■発行:調布市(毎月5日・20日発行) ■所在地:〒182-8511東京都調布市小島町2丁目35番地1 ■編集:行政経営部広報課 ■市ホームページ:https://www.city.chofu.lg.jp/ 市役所代表:電話042-481-7111 CONTENTS(主な内容) 市の管理する防災井戸などのPFAS(有機フッ素化合物)の検査結果…4 FC東京ニュース…8 市ホームページは「やさしい日本語」に変換できます…13 ちょうふピースメッセンジャー2024参加者募集…16 市報ちょうふの配布に関する問い合わせ 市報ちょうふ配布コールセンター(配布受託業者株式会社小平広告) 電話042-300-3131 ●調布・狛江の魅力PR部が紹介!美味しいパンはいかがですか  市内には、障害のある方が働いているベーカリー(福祉作業所)や、個人で経営しているベーカリーがたくさんあり、それぞれが美味しく個性的なパンを焼いています。  今回は調布・狛江の魅力PR部がおすすめするベーカリーを紹介。  いつもと違うパンを味わってみませんか? 問い合わせ/広報課電話481-7301 詳細は2・3面をご覧ください ●手をつなぐ樹(440) ちぎれ雲、風に誘われ  心地よい薫風の時季が到来しつつある。心を空っぽにして自然環境に癒される旅に出てみたい。青田波や木漏れ日を思い浮かべる、ただそれだけでにわかに気もそぞろになってしまう。  松尾芭蕉は奥の細道の序文で、「予もいづれの年よりか、片雲の風にさそはれて、漂泊の思ひやまず」と記している。これは、「私もいつの年からか、ちぎれ雲が風に誘われていくように、あてもなく旅をしたいという思いを止めることができず」という真情の吐露だ。私はその思いに深く共感する。と同時に、彼の切迫した心境に思いをいたす。  何となれば、芭蕉が奥の細道に出立したのは45歳の年だが、江戸時代の男性の平均寿命が52歳程度とされるので(註1)、現代に置き換えれば70代ぐらいになる。その歳で今とは比較にならぬほど不便かつ体力を消耗する紀行に挑むことは、大げさではなく「死出の旅」をも覚悟した行脚だったと言えよう(註2)。  私にはそんな大それた覚悟はない。だが、古希を過ぎた現在、自分にとって周遊に身を委ねることの意義が、いつしか新しい物事の発見ではなく、追憶を呼び覚ますことによる生き様の確認になっていることに気づく。  都会の雑踏を離れ無心に旅情に浸りながら過去を振り返るとき、残された人生において自分なりの結論を得るべきテーマが一つでも見出せれば、それだけでささやかな安堵を覚える。 調布市長 長友貴樹 (註1)江戸時代の平均寿命は、新生児、乳児の死亡者数を含めれば30代から40代になるが、10歳児の平均余命でみると男女とも50代前半とされる。(註2)芭蕉は、奥の細道の旅を終えた5年後の元禄7(1694)年、伊賀上野、京都、奈良を経て赴いた大坂で没している。享年50歳。 ●市報4月20日号の掲載情報は4月11日時点のものです