　　　　　　　令和５年度第６回調布市社会教育委員の会議　議事録
　　
１　日　時　　令和６年３月１９日（火）午後１時３０分から午後３時２５分まで
２　会　場　　調布市教育会館３階３０２・３０３研修室
３　出席者　　９人
    篠﨑議長，宮下副議長，進藤委員，田村委員，新田委員，原田委員，平澤委員，宮嵜委員，毛利委員， 
４　傍聴者　　１人
５　事務局
　　社会教育課長，社会教育課職員４人，東部公民館長，西部公民館長，北部公民館長，図書館副館長，郷土博物館長，武者小路実篤記念館事務局長，
６　議　題
 (1)　令和６年度事業計画（案）の説明
　　ア　調布市公民館事業計画（案）　　　　　　　（資料１）
　　イ　調布市立図書館事業計画（案）　　　　　　　（資料２）
　　ウ　調布市郷土博物館事業計画（案）　　　　　（資料３）
　　エ　調布市武者小路実篤記念館事業計画（案）　（資料４）
　　オ　調布市教育部社会教育課事業計画（案）　　（資料５）
 (2)　報告事項
 　 令和５年度東京都市町村社会教育委員連絡協議会第５回役員会及び第２回理事会につ
   いて（資料６）
 (3)　その他
　　ア　令和６年度調布市社会教育委員の会議の開催日程について（資料７）
　　イ　令和６年度東京都市町村社会教育委員連絡協議会定期総会について
７　議事録
(1) 令和６年度事業計画（案）の説明 
　ア　調布市公民館事業計画（案）
　　　配付資料のとおり，各公民館長から説明した。
○原田委員
　国際理解教育とは具体的にどのような取り組みなのか。
○東部公民館長
　日本国内，日本国外と広く捉えていただきたい。具体的に，直近で行う予定の事業としては，アフリカのコンゴ共和国の国際紛争に注目し，そこに関わる女性の苦しみ等を勉強するような講座の準備を進めている。
○西部公民館長
　西部公民館で令和５年度行った内容としては，ウクライナ関係の歴史や社会を知るという事業を実施した。ロシアやＥＵなどの狭間にあり，現状としてクローズアップされている内容について，東京外国語大学の先生を招いて開催した。
　また，成人教育事業ではあるが食に関する国際理解を深める内容として，世界の料理に関する事業も実施した。
 
○北部公民館長
　北部公民館で令和５年度行った内容としては，令和２年度から行っているお隣同士で多文化共生を考えるというテーマで連続４回の講座を令和２年度から行っている。内容は，中国やスリランカ出身の外国人の方に，現在の生活の様子などを聴きながら，多文化共生について学ぶもの。
　また，文化祭期間中には，ＮＨＫドラマ「やさしい猫」に出演した方を講師に招き，多文化共生について学ぶ公開講座を実施した。
　令和６年度についても，世界の国々やその歴史に焦点を当てた事業を実施していきたいと考えている。
○進藤委員
　障害理解に関する普及啓発活動や，知的障害の方等が参加できるような講座はあるのか。
○西部公民館長
　令和５年度実施したものとして，子ども科学という実験の事業があるが，普通教室の方と障害のある方で少し内容を変えて行った。来年度も同じ事業とするかは未定であるが，継続して同様の事業は実施していきたいと考えている。
○北部公民館長
　北部公民館では障害理解講座という名前ではないが，上ノ原まちづくりの会と合同で盆踊り教室を開催し，どなたでも参加可能としているため障害のある方の参加もあった。
　また，手話ダンスを学ぶという講座についても障害のある方が参加している。
　そのような形で，障害に特化した内容というよりも，障害のある方でも参加できる講座を実施している。
○東部公民館長　
　東部公民館でも，障害のある方限定という事業展開ではなく，どなたでも参加できるという形であらゆる実施している。例えば，コンサート等の事業でも車椅子の方にも参加いただだける形で実施している。
○毛利委員
　公民館で活動しているグループの支援をしているかと思うが，団体支援のなかに，印刷機操作講習会というものがある。この講習会を年に１回開催しているということで，現代において印刷機で紙に印刷することがどの程度有効なのか，また，どのような意義があると考えているか。
○東部公民館長
　印刷機操作講習会の印刷機はリソグラフのことを言う。公民館に設置されているコピー機は，白黒でＡ３までのサイズに対応しており，１枚１０円である。
　一方で，印刷機は製版の版があり，紙は持ち込みであるが，１製版で１，０００枚までを１００円で印刷できる。持ち込みの用紙は，Ａ４用紙であれば安いと５００枚につき４００～５００円で買えるところもあるため，例えば８００円で１，０００枚の用紙を持ち込み，印刷機を使用すると，プラス１製版１００円なので概算であるが９００円で１，０００枚の印刷物を作成できる。
　そのため，サークルの活動で，年度末や年度始めに紙ベースで資料が必要な場合や，会員募集のチラシの作成が必要な場合，各サークルの方が利用している。
　利用にあたっては，印刷機操作講習会を受けていただいた方に，講習修了証を発行している。講習修了証を提示することで，三公民館とたづくりに設置している印刷機を使用できるため，使用している方は非常に多い。
○毛利委員
　　具体的にどのくらいの方が使用しているのか。
○東部公民館長
　　東部公民館で全体の概算を出したところ，令和５年度は現時点で製版が３７１件，枚数が４４，３５６枚。東部公民館では，月の利用は年度始めが多く１２件であるが，大体月に２～５件の利用がある。１年間で４３件の利用があった。割合については，様々なサークルが１００枚単位から印刷しているので，かなりの利用はある。
○西部公民館長
　月何件というデータは手元にはないが，西部公民館ではサークル利用だけではなく，自治会による利用も多い。印刷機操作講習会については，公民館では年１回のみの開催であるが，メインは調布市文化会館たづくりであり，そこでは月１回開催している。文化会館たづくりの印刷機は相当数の方が利用している。
　各公民館については，東部公民館長の話のとおり，月数件の利用である。
　また，総会の際も利用が増える傾向にある。
○北部公民館長
　北部公民館についても令和元年度から印刷機操作講習会を行っており，受講者は延べ６８５人である。利用件数は，令和４年度は７９件，令和５年度は２月末現在で７１件。自治会や子ども会等の利用があり，特に子ども会については前年度の担当からの引継ぎ事項になっていて印刷機操作講習会を毎年４月に定期的に受講している。使用料が安いので，大量の印刷をする団体の利用が多い。
○毛利委員
　実際に利用している団体が多いことが分かった。利用する方は利用しているということかと思うが，団体支援という視点では本当に紙配付で良いのか，それとも違う方法を支援する方法が必要なのかということを今後検討いただければ良いかと思う。
　印刷機自体は維持費がかなり高額で，ＰＴＡ等では印刷機を廃止するところもある。リソグラフのランニングコストは安いかと思うが，そのメンテナンス費用といった見えない部分で費用がかかるので，本当にそれが効率的かを考えていただければと思う。
○平澤委員
　公民館事業計画を立てる際，職員間で話し合って決めているのか，それとも普段利用されている利用者の声を拾っているのかを伺いたい。
　また，利用者の声を拾っているとしたらどのような方法で行っているのか。
○東部公民館長
　利用者の声は当然聴いているが，利用者等が集まった公民館運営審議会という会議体に提出して議を経て，公民館の庶務規定に沿った方法で作成している。その後，教育委員会に諮っている。

○平澤委員
　普段活動されている方と会話をしながら，その方々の声を拾うということはあまり行っていないということか。
○東部公民館長
　普段活動されている方々を代表する方等に集まっていただいた会議体が公民館運営審議会であるため，その方々の声を聴いている。

イ　調布市立図書館事業計画（案）
　　配付資料のとおり，図書館副館長から説明した。
○宮嵜委員
　利用者が減りつつあるという説明があったが，年代別ではどの年代が一番減っていると感じているか。
○図書館副館長
　現在は全国的にＹＡ世代と呼ばれる中高生世代の利用がとても少ないと感じている。そこを強化するため，今回の事業計画のなかにＹＡ世代対象のサービス推進を入れており，来年度も力を入れて取り組みたいと考えている。
○篠﨑議長
　私も大学の図書館長だったことがあるが，図書館の利用者は激減していると思う。そこで，大学等では図書館を皆が話し合うような空間にする等，様々な工夫をしているところが多い。
　現在調布市の図書館ではそのような図書館改革ということで，検討委員会のようなものはあるのか。
○図書館副館長
　検討委員会のようなものを作っている訳ではないが，市民のニーズ把握のためにアンケート調査を行った。
　また，ＹＡ世代の方々からも広く意見を集めるために，中学生と図書館職員との懇談会等も開催した。その中で，居場所として図書館を利用したいという若い世代の声を聴いており，その内容を今後の図書館に反映させていきたいと考えている。広い図書館を建てられる訳ではないため，限られたスペースの中で，いかに実現できるかを検討していきたいと考えている。
○毛利委員
　利用者が減っているという課題について，来館者数が減少しているのか，それとも貸出数が減少しているのか。
○図書館副館長
　両方減少している。
○毛利委員
　個人的には，図書館は本を貸すことだけが役割ではないと考えている。貸出数は減少しても，来館者数が増加することは良いゴールだとは思う。
　また，私自身の経験として，高校生の職場体験先が図書館であったが，図書館の仕組み等，色々と勉強になった。
　現在，調布市の図書館では，中学生の職場体験の受け入れ等は行っているのか。
○図書館副館長
　実施している。
○毛利委員
　これからもぜひ継続してほしい。
○平澤委員
　中高生の話を聴いていると，学校に馴染めない子どもが図書館に毎日行っているという話を聴くこともあり，居場所にはなり得ると思っている。
　また，図書館は様々なスタイルをとっているところもある。一般的に図書館は静かにしていないといけないというイメージはどうしてもあるが，自治体によっては賑やかにしても良いという場所もある。そのような場所をぜひ参考にしてほしい。
　　　
ウ　調布市郷土博物館事業計画（案）
　　配付資料のとおり，郷土博物館長から説明した。
○毛利委員
　一つ一つがスポット的な事業であるかと思うが，公民館のように連続して開催するような事業を行うことで定着するのではないかと感じる。例えば，小中学生向けに，ある時期に連続したワークショップを行うことで，歴史に対する興味を掘り起こしていくことも可能かと感じた。
　そのような連続した事業について何か考えはあるのか。
○郷土博物館長
　説明のとおり，郷土博物館では，博物館事業と文化財保護事業の２つの事業を実施している。博物館事業においては，大人の方を対象に古文書を学ぶ連続した講座を実施している。しかし，ご質問のような子ども向けの連続講座は実施していないため，博物館行政としての一つの課題であると考えている。
　一方で，文化財保護事業については，下布田遺跡の整備に力を入れており，地元の布田小学校と連携し，様々な取り組みを行っている。
　連続した事業として，回数はそれほど多くはないが，布田小学校４年生を対象に，下布田遺跡をどのように整備していきたいかという内容を総合学習の授業で取り上げていただいている。今年度は児童から様々な提案をいただいており，例えば，ゆったりできるカフェが欲しい，水場があったら良いな等，夢のある意見があり，そのためにはお金が必要なので，このようなお土産屋さんがあればお金が集まるのではといった話をしていた。
  総合学習で，１年かけて何回かやっているかと思うが，郷土博物館の職員が学校に出向いたのは３回，私も最終回に行ってきた。
　このような形で，博物館事業及び文化財保護事業の両輪で事業を展開している。
○毛利委員
　確かに広く全部で開催しなくとも，身近な小学校でそのような事業を行っていくことは素晴らしいと思うので，ぜひ今後も進めていってほしい。

エ　調布市武者小路実篤記念館事業計画（案）
　　配付資料のとおり，武者小路実篤記念館事務局長から説明した。
○篠﨑議長
　令和５年度は工事が多かったように思われる。
○武者小路実篤記念館事務局長
　御指摘のとおりこの数年は，毎年２～３ヶ月工事が入っていたため，令和６年度は久しぶりの通年開館となる。
　　　
オ　調布市教育部社会教育課事業計画（案）
　　配付資料のとおり，社会教育課長から説明した。
○毛利委員
　調布っ子“夢”発表会事業について，子どもたちが発表の成果を感じられるような取り組みを実施するとあるが，今までどのような取り組みをしてきて，来年度はどのような取り組みをする予定なのか。
○社会教育課長
　具体的には，調布っ子“夢”発表会で子どもたちが様々な意見発表を行い，その内容に関して調布市の関係各課に対して，関連する調布市の施策や今後考えている取り組み等について，子ども目線の文章で作成してもらい，それらをお手紙として発表児童に送付する取り組みを昨年度から実施している。来年度も引き続き行っていきたいと考えている。
○宮下副議長
　そのような取り組みは，発表して終わりではなく，何かが変わったと思えるようなお手紙の内容であれば，子どもたちが成果を感じることができるのではないかと感じる。
○田村委員
　子どもの家活動の支援について，資料には各学校区とあるが，登録先の控え等の管理や，募集についてはどこが主に行っているのか。
○社会教育課長
　子どもの家活動については，各学校のＰＴＡで実施いただいている。市は，子どもの家に万が一助けを求めて来られた方がいた際，不審者が子どもの家に登録いただいている方に危害を与えた場合にケアできるよう，保険に入ってもらう支援をしている。
○田村委員
　子どもの家の登録については，各学校ＰＴＡが把握しているということか。
○社会教育課長　
　御認識のとおり。
○原田委員
　資料に地域で活躍できる人材の養成とあるが，小中高生を対象の事業であるが，例えばシニアリーダという高校生を対象とした講座はどのような内容なのか。
○社会教育課長
　まず，小学生を対象とするジュニアサブリーダー講習会については児童青少年課で行っており，社会教育課は補助金を出しているのみであるが，中学生対象のジュニアリーダー講習会及び高校生対象の，シニアリーダー講習会については，レクリエーション研究会に委託をしている。
　内容としては，ゲームやレクリエーション活動を行ったり，キャンプ事業を行ったりすることで，様々な人間関係の交流の機会を提供し，地域で活躍する人材の育成を目的に実施している。
○宮嵜委員
　先日の日曜日のジュニアリーダー大会に私も参加したが，ジュニアリーダーやシニアリーダーの人数が，コロナの影響なのか減少していることが気になった。
　事業の継続のために，人数を増やせるよう，努めていってほしい。
○毛利委員
　家庭教育セミナーの実施について，各小中学校ＰＴＡが，創意工夫して学習する機会をサポートしていただいているが，この目標は，子どもを地域で育てる，地域と学校の連携の推進である。現在の枠組みはＰＴＡだけであるかと思うが，今後コミュニティスクール化が進んだ際に，ＰＴＡではない枠組みの方も使用可能となるよう検討していただけないか。
○社会教育課長
　来年度の予算においては，ＰＴＡ活動に対してということで対応しているが，コミュニティスクールを管轄している指導室と連携をしながら，家庭教育セミナーについて支援ができるよう，検討を続けていきたいと考えている。
○毛利委員
　学校施設の開放による市民スポーツ・レクリエーション活動の支援について，調布市生活文化スポーツ部スポーツ振興課の障害者スポーツ講演会に参加したが，スポーツ推進の担当の方や，スポーツのコーディネートをしている方にとって，様々な施設を借りるということも大きなハードルであるという話が合った。学校施設の開放については，調布市の各部署で連携することが重要であるかと思うが，実際に現在，他部署との連携について考えていることはあるか。
○社会教育課長
　スポーツの場所の提供については，学校開放において，一般開放というものを実施しており，第七中学校，第一小学校，第三小学校については，スポーツ振興課の施設予約のシステムを活用して施設利用を可能とする取り組みを実施している。
○毛利委員
　一般開放の対象施設について，今後増える予定はあるのか。
○社会教育課長
　一般開放の各学校については，目的外利用という形で，部活動や学校教育の合間で使用させてもらっているのが現状。そのため，学校とも相談をしながら，増やすことが可能であれば，増やしていきたいとは考えている。

(2)　報告事項
　 　令和５年度東京都市町村社会教育委員連絡協議会第５回役員会及び第２回理事会について

　　　配付資料のとおり，事務局から報告した。
　　　（質疑なし）
　
(3)　その他
ア　令和６年度調布市社会教育委員の会議の開催日程について（資料７）
　　配付資料のとおり，事務局から報告した。
　　　（質疑なし）

イ　令和６年度東京都市町村社会教育委員連絡協議会定期総会について
　　机上配付資料のとおり，事務局から説明した。
○宮下副議長
　内容について，まだ流動的な部分が多いかとは思うが，交流大会の経験もあり，講師関係の事業についてはそれぞれよく御存知かと思いますので，イメージを作っていただき，それぞれの役割で動いていただければと思います。
　先日の講師との打ち合わせについて進藤委員から何か補足があればお願いします。
○進藤委員
  主に知的障害者の社会教育活動について，とても詳しい方で，実践例等も数多く御存じの方であり，様々な分野に関するお話をいただきたいところであったが，時間の都合もあるため全部は難しいということだった。当日は先生の御経験を踏まえたうえで，社会教育の本質に近づけていくような形でお話していただけるかと思う。
○進藤委員
　前回の会議でもお伝えしたとおり，当日は児童養護施設の学習支援の活動に行っているため，１０時半からのリハーサルにギリギリか少し遅れる可能性がある旨，御了承いただきたい。
　また，先生の御紹介をした後，後援中は舞台袖にいれば良いか。
○宮下副議長
　袖に入っていてもいいかもれない。
○進藤委員
　袖に入っていた方がメモもできるので良いかもしれない。
○平澤委員
　集計するのは，名簿をもらってからどのような形で行うのか。
○事務局
　机上配付資料のとおり，２９自治体の出席者及び委任状提出者の人数だけ書き写していただければと思う。最後に壇上の議長が定足数の関係でこの数字を読み上げるので，それを集計するために行っていただきたい。
○宮下副議長
　本番資料については，後日事務局から送付ということであるが，当日までに皆さんが集まる機会は本日が最後ということで，現時点での内容を報告していただきました。
　

 (4)　閉会
○宮下副議長
　次回集まるのが４月２０日で定期総会の当日ということになる。１年間勤めてきた会長市の立場がようやく締めくくりとなるが，これまでの皆さんの御協力に感謝申しあげるとともに，本番当日はよろしくお願いしたい。