3 居住系サービス(第6期障害福祉計画) (1) サービスの概要 利用者に居住の場を提供し,主に夜間の介護を行うサービスです。居住系サービスの利用者も,日中の時間帯は別途何らかの「日中活動系サービス」を利用します。対象となるサービスは,次のとおりです。 サービス名称 施設入所支援 内容 施設に入所する人に,主に夜間や休日における入浴,排せつ,食事の介護などを行います。 市内事業所数 2か所 サービス名称 療養介護 内容 医療と常時の介護を必要とする人のうち,長期の入院による医療的ケアを要する人に対し,医療機関で主に日中に機能訓練,療養上の管理,看護,医学的管理の下での介護及び日常生活の世話を行います。 市内事業所数 0か所 サービス名称 共同生活援助(グループホーム) 内容 入所施設よりも小規模な共同生活を行う住居で,食事や掃除などの家事支援,日常生活上の相談支援のほか,必要に応じて入浴,排せつ,食事の介護,日中活動利用支援などを行います。 市内事業所数 39か所(ユニット数) サービス名称 自立生活援助 内容 地域で単身生活をしている人などに対し,一人暮らしに必要な理解力や生活力を補うために,定期的な居宅訪問や随時の対応により必要な支援を行います。 市内事業所数 1か所 サービス名称 短期入所(ショートステイ) 内容 自宅での介護者の病気などの理由により,短期間の入所が必要な人に対し,施設で入浴,排せつ,食事の介護などを行います。 市内事業所数 7か所 ※ 「施設入所支援」は,障害児施設に入所している18歳以上の入所者の利用分を除いています。(平成30年度:3人 令和がん年度:2人 令和2年度:1人) (2) 第5期計画の評価と今後の課題 (施設入所支援) ●利用者の地域移行のほか,高齢化による他施設への転所,入院等による退所者の数が新規入所者を上回り,減少傾向にありますが,一方で,新たに入所を希望する利用者も一定数存在しています。 (療養介護) ● 重症心身障害者の入所希望が引き続きある状況ですが,市内に重度重複障害者グループホームが開設したことにより,以前より減少しています。 (共同生活援助) ● 新たにグループホームの開設を行う事業者への開設相談や,開設経費の補助による支援を行い,サービスの拡大と新たなグループホームの整備を進めました。 平成30年度からの3年間で,新たに11ユニット(※),合計定員57人分(知的障害3ユニット/19人分,精神障害8ユニット/38人分)のグループホームが開設しています。 ● 量的拡大に伴い,人材確保やグループホーム同士のネットワーク構築も課題となっています。令和がん年度から,市内の知的障害者グループホーム連絡会を開催し,情報交換や共通課題に関する検討等を行っています。 ● 利用者の高齢化,重度化や,様々な障害のニーズに対応した多様なグループホームの充実も必要です。 ● 調布市社会福祉事業団が開設するグループホームに運営補助を行うことで,令和2年11月に市内2か所めの重度知的障害者向けグループホームが開設しました。あわせて,市が設置する重度知的障害者向けグループホーム「じょい」との役割分担により,同性介助の徹底に取り組んでいます。 ● 市が設置する体験型グループホーム「すてっぷ」においても,同性介助の確保とあわせて,利用希望者が多く待機期間が長くなっていることも課題です。 (自立生活援助) ● 平成30年4月施行の法改正によりサービスが創設され,隣市の事業所の利用のほか,市内1か所で実施に至り,計画を大幅に上回る利用実績となっています。 ※ ユニット:グループホームの単位。1ユニット2人から10人が定員となります。   (短期入所) ● 新たに開設するグループホームへの短期入所枠の併設を補助金により支援し,新たに知的障害者向け1か所の事業所が開設しました。 ● 利用者のニーズは引き続き高く,市が設置する「知的障害者援護施設なごみ」をはじめ,予約が取りにくい状況があり,更なる提供体制の確保が必要です。 ● 令和2年度は,新型コロナウイルス感染拡大に伴い,利用を一時縮小したり停止したりした事業所があったため低い利用実績となっています。 サービス種別 施設入所支援 単位 実利用者数(にん) 区分 計画 平成30年度 140 令和1年度 138 令和2年度 135 区分 実績(計画比) 平成30年度 144(102.9%) 令和1年度 143(103.6%) 令和2年度 135(100.0%) サービス種別 療養介護 単位 実利用者数(にん) 区分 計画 平成30年度 21 令和1年度 22 令和2年度 22 区分 実績(計画比) 平成30年度 21(100.0%) 令和1年度 24(109.1%) 令和2年度 22(100.0%) サービス種別 共同生活援助 単位 実利用者数(にん) 区分 計画 平成30年度 228 令和1年度 236 令和2年度 244 区分 実績(計画比) 平成30年度 249(109.2%) 令和1年度 271(114.8%) 令和2年度 275(112.7%) サービス種別 自立生活援助 単位 実利用者数(にん) 区分 計画 平成30年度 3 令和1年度 4 令和2年度 5 区分 実績(計画比) 平成30年度 10(333.3%) 令和1年度 16(400.0%) 令和2年度 20(400.0%) サービス種別 短期入所 単位 延べ利用日数(にち) 区分 計画 平成30年度 7,600 令和1年度 7,850 令和2年度 8,100 区分 実績(計画比) 平成30年度 7,355(96.8%) 令和1年度 7,161(91.2%) 令和2年度 5,597(69.0%) 単位 実利用者数(にん) 区分 計画 平成30年度 165 令和1年度 170 令和2年度 175 区分 実績(計画比) 平成30年度 166(100.6%) 令和1年度 166(97.6%) 令和2年度 130(74.3%)   (3) 第6期計画におけるサービス見込み 【基本的な考え方】 ○ 施設入所支援,療養介護は,令和がん年度末時点の入所者数を基礎とし,今後の地域移行等による退所者と新規の利用者数をほぼ同一と想定し,利用者数を見込みます。 ○ 入所施設や精神科病院への入院等からグループホームへの地域移行を進めるため,また,障害者が住み慣れた地域で生活し続けられるために,グループホームの拡充を今後も進めます。 各年度においてグループホーム2か所程度の開設を見込みます。 ○ 自立生活援助は,(今後示される国の令和3年度報酬改定の内容を踏まえ)対象の拡大による利用者増を見込みます。 ○ 短期入所は,なおニーズに対して提供量が不足しているものと考え,提供体制の拡充を図ります。 【サービス見込み量】 サービス種別 施設入所支援 単位 実利用者数(にん) 参考 令和1年度 143 令和2年度 135 第6期計画 令和3年度 135 令和4年度 135 令和5年度 135 サービス種別 療養介護 単位 実利用者数(にん) 参考 令和1年度 24 令和2年度 22 第6期計画 令和3年度 22 令和4年度 22 令和5年度 22 サービス種別 共同生活援助 単位 実利用者数(にん) 参考 令和1年度 271 令和2年度 275 第6期計画 令和3年度 286 令和4年度 298 令和5年度 310 サービス種別 自立生活援助 単位 実利用者数(にん) 参考 令和1年度 16 令和2年度 20 第6期計画 令和3年度 25 令和4年度 30 令和5年度 35 サービス種別 短期入所 単位 延べ利用日数(にち) 参考 令和1年度 7,161 令和2年度 5,597 第6期計画 令和3年度 7,600 令和4年度 7,850 令和5年度 8,100 単位 実利用者数(にん) 参考 令和1年度 166 令和2年度 130 第6期計画 令和3年度 170 令和4年度 175 令和5年度 180   【提供体制確保のための方策】 ◇ 入所施設からの地域移行を進めるため,地域の受け皿としてのグループホームの整備に引き続き取り組みます。継続 ◇ グループホームの新規開設及び運営に係る各種補助制度を継続し,市内におけるグループホームの利用拡大を推進します。継続 ◇ 重度障害者,高齢障害者など,障害の種別,程度等によらず,様々な障害種別に対応したグループホームの整備を推進します。整備にあたっては,知的障害者を対象としたアパート型やサテライト型,精神障害者を対象とした滞在型やサテライト型のホームなど多様なニーズへの対応を図ります。継続 ◇ 体験型グループホームの拡充により,より多くの障害者がグループホームでの生活を体験できる機会を整備します。新規 ◇ 自立生活援助については,サービスの対象者について,適切な支給決定を行うとともに,事業者との協議や働きかけにより,既存事業所の提供体制拡大や新規参入を促進します。取組強化 ◇ 短期入所については,事業者と協議を行い,引き続き新規に開設するグループホームへの短期入所枠の設置を推進するとともに,新たな短期入所枠の整備について,近隣市と課題を共有しながら広域的な整備を含め幅広く検討を進めます。取組強化