2 日中活動系サービス(第6期障害福祉計画) (1) サービスの概要 施設などにおいて日中に行われる介護や訓練などの場を提供するサービスです。対象となるサービスは,次のとおりです。 サービス名称 生活介護 内容 常に介護を必要とする人に対し,施設において日中の入浴,排せつ,食事の介護や,創作的活動及び生産活動の機会を提供します。 市内事業所数 21か所(入所施設2か所を含む。) サービス名称 自立訓練(機能訓練) 内容 18か月を限度として,地域で自立した日常生活や社会生活を送るために必要な身体機能の維持・向上のための訓練を行います。 市内事業所数 0か所 サービス名称 自立訓練(生活訓練) 内容 24か月を限度として,地域で自立した日常生活や社会生活を送るために必要な生活能力の維持・向上のための訓練を行います。住居を提供し宿泊により訓練を行う「宿泊型自立訓練」もあります。 市内事業所数 5か所 サービス名称 就労移行支援 内容 一般企業等への就労を希望する人に対し,24か月を限度として,生産活動その他の活動の機会の提供を通じて,就労に必要な知識・能力の向上のために必要な訓練を行います。 市内事業所数 7か所 サービス名称 就労継続支援A型 内容 一般企業などでの就労が困難な人に対し,雇用契約により働く場を提供するとともに,生産活動その他の活動の機会の提供を通じて,知識及び能力の向上のための訓練を行います。 市内事業所数 1か所 サービス名称 就労継続支援B型 内容 一般企業などでの就労が困難な人のうち,障害の程度や年齢等の面で雇用されることが困難になった人や,就労移行支援事業や就労継続支援A型の利用が困難な人に,働く場を提供するとともに,生産活動その他の活動の機会の提供を通じて,知識及び能力の向上のための訓練を行います。 市内事業所数 26か所 サービス名称 就労定着支援 内容 一般企業などで就労している人に対し,就労に伴う生活面の課題に対応できるよう,事業所・家族との連絡調整等の支援を一定の期間にわたり行います。 市内事業所数 5か所 ※1 「生活介護」の実績及び見込み量の算定においては,障害児施設に入所している18歳以上の入所者の利用分を除いて算定しています。 (平成30年度:287日/3人 令和がん年度:347日/2人 令和2年度:103日/1人) ※2 「就労移行支援」の実績及び見込み量の算定においては,「就労面のアセスメント」のための利用分は,短期間の利用であるため除いて算定しています。 (平成30年度:59日/11人 令和がん年度:33日/7人 令和2年度:実績なし) (2) 第5期計画の評価と今後の課題 ● 新たに事業所開設を行う事業者への開設相談や,開設経費の補助による支援を行い,サービスの拡大と日中活動場所の整備を進めました。 第5期計画期間中の3年間で,新たに以下の事業所が開設しています。 ・生活介護       3か所(知的障害2か所,精神障害1か所) ・自立訓練(生活訓練) 1か所(拡大移転・高次脳機能障害) ・就労移行支援     2か所(精神障害2か所) ・就労継続支援B型   3か所(知的障害2か所) ・就労定着支援     5か所 ※平成30年度に新設されたサービス ● 今後も特別支援学校卒業生を始めとした新規利用者のニーズに対応するため,継続的な施設整備が必要です。 ● 事業所数の拡大の一方で,重度知的障害者(強度行動障害を含む。),高齢障害者など,利用者の特性に応じた支援員の専門性の向上も必要です。 (生活介護) ● 一部の事業所で,利用者の高齢化等から,サービス種別を就労継続支援B型等から生活介護へ転換する事例(知的・精神)が複数あったため,利用者が増加しています。 ● 重度知的障害者の通所施設として平成25年9月に開設された「希望の家じんだいじ」では,特別支援学校卒業生を中心に受け入れを進めていますが,数年先には定員に達することが見込まれ,新たな重度知的障害者の通所施設の受入れ先整備の検討が必要です。 ● 医療的ケアを含む重症心身障害者のための施設として三鷹市が中心となって進めていた「調布基地跡地福祉施設(仮称)」は,平成30年度に実施した事業者公募が不調となり,当初予定していた令和3年度の事業開始が不可能となりました。修正後のスケジュール等は未定となっています。 ● 市が設置し,重症心身障害者(一部医療的ケアを含む。)を対象とする「デイセンターまなびや」では,通所者の増加ペースが大きくなっています。近く新たな利用者の受け入れが難しい状況となる可能性があり,新たな重症心身障害者の通所施設の整備が必要となることが想定されています。   (自立訓練(生活訓練)) ● 市内事業所の一部で他のサービスへの事業変更による定員減等があり,利用者数は減少しましたが,利用日数としては令和がん年度まで計画を上回る実績となっています。 令和2年度は,新型コロナウイルス感染拡大の影響で一時休止した事業所があったことから,利用実績が下がる見込みとなっています。 (就労移行支援) ● 平成30年度に市内に2か所新規事業所が開設した影響もあり,利用者数は計画以上の増加となっています。また,新型コロナウイルス感染拡大の影響下にあっても,在宅支援の導入等が進み,他の日中活動系サービスと比較して利用は落ち込んでいません。 ● 一方で,従前からの事業所では定員を縮小したり,他のサービス種別へ事業変更する事例も見られています。 ● 新規就労を目指すかたのほか,一般就労から退職した後の再就職を目指すかた,休職からの復職を目指すかたの利用ニーズも増加しています。 (就労継続支援B型) ● 利用者の工賃向上支援にも取り組み,平均工賃は上昇しています。今後も更なる工賃向上へ向けた取組が必要です。 (就労定着支援) ● 平成30年4月施行の法改正によりサービスが創設され,市が設置する「調布市知的障害者援護施設すまいる分室」では,平成30年7月より事業を開始しました。その他市内合計5か所の事業所で実施に至り,計画を大幅に上回る利用実績となっています。   サービス種別 生活介護 単位 延べ利用日数(にち) 区分 計画 平成30年度 94,000 令和1年度 96,200 令和2年度 98,400 区分 実績(計画比) 平成30年度 92,956(98.9%) 令和1年度 94,717(98.5%) 令和2年度 98,328(99.9%) 単位 実利用者数(にん) 区分 計画 平成30年度 440 令和1年度 450 令和2年度 460 区分 実績(計画比) 平成30年度 437(99.3%) 令和1年度 458(101.8%) 令和2年度 474(103.0%) サービス種別 自立訓練(機能訓練) 単位 延べ利用日数(にち) 区分 計画 平成30年度 750 令和1年度 750 令和2年度 750 区分 実績(計画比) 平成30年度 189(25.2%) 令和1年度 185(24.7%) 令和2年度 24(3.2%) 単位 実利用者数(にん) 区分 計画 平成30年度 5 令和1年度 5 令和2年度 5 区分 実績(計画比) 平成30年度 2(40.0%) 令和1年度 2(40.0%) 令和2年度 1(20.0%) サービス種別 自立訓練(生活訓練) 単位 延べ利用日数(にち) 区分 計画 平成30年度 8,000 令和1年度 8,000 令和2年度 8,000 区分 実績(計画比) 平成30年度 8,606(107.6%) 令和1年度 8,229(102.9%) 令和2年度 7,271(90.9%) 単位 実利用者数(にん) 区分 計画 平成30年度 140 令和1年度 140 令和2年度 140 区分 実績(計画比) 平成30年度 145(103.6%) 令和1年度 119(85.0%) 令和2年度 96(68.6%) サービス種別 就労移行支援 単位 延べ利用日数(にち) 区分 計画 平成30年度 9,600 令和1年度 10,100 令和2年度 10,600 区分 実績(計画比) 平成30年度 10,521(109.6%) 令和1年度 11,829(117.1%) 令和2年度 12,809(120.8%) 単位 実利用者数(にん) 区分 計画 平成30年度 99 令和1年度 104 令和2年度 109 区分 実績(計画比) 平成30年度 118(119.2%) 令和1年度 134(128.8%) 令和2年度 110(100.9%) サービス種別 就労継続支援A型 単位 延べ利用日数(にち) 区分 計画 平成30年度 4,700 令和1年度 5,050 令和2年度 5,400 区分 実績(計画比) 平成30年度 4,086(86.9%) 令和1年度 3,396(67.2%) 令和2年度 3,425(63.4%) 単位 実利用者数(にん) 区分 計画 平成30年度 28 令和1年度 30 令和2年度 32 区分 実績(計画比) 平成30年度 29(103.6%) 令和1年度 23(76.7%) 令和2年度 21(65.6%) サービス種別 就労継続支援B型 単位 延べ利用日数(にち) 区分 計画 平成30年度 865,00 令和1年度 88,000 令和2年度 89,500 区分 実績(計画比) 平成30年度 87,478(101.1%) 令和1年度 88,823(100.9%) 令和2年度 88,148(98.5%) 単位 実利用者数(にん) 区分 計画 平成30年度 600 令和1年度 610 令和2年度 620 区分 実績(計画比) 平成30年度 639(106.5%) 令和1年度 654(107.2%) 令和2年度 632(101.9%) サービス種別 就労定着支援 単位 実利用者数(にん) 区分 計画 平成30年度 10 令和1年度 13 令和2年度 16 区分 実績(計画比) 平成30年度 30(300.0%) 令和1年度 48(369.2%) 令和2年度 50(312.5%)   (3) 第6期計画におけるサービス見込み 【基本的な考え方】 ○ 利用者の意向,障害特性,年齢等,その人に合った活動の場が整備されることを基本と考えます。 ○ 今後の特別支援学校等卒業生に必要な日中活動場所が確保されるよう,卒業生の見込み数及び利用が想定されるサービス種別の推計から,必要なサービス量を見込み,施設整備を進めます。 ○ 自立訓練は,利用期間が一定(1年6か月又は2年)で利用者の入れ替わりもあることから,第5期までのサービスの利用状況を踏まえ,第6期中の必要なサービス量を見込みます。 ○ 就労移行支援,就労定着支援については,より多くの障害者が一般就労し,働き続けられることをめざし,引き続き利用の拡大を見込みます。   【サービス見込み量】 サービス種別 生活介護 単位 延べ利用日数(にち) 参考 令和1年度 94,717 令和2年度 98,328 第6期計画 令和3年度 99,500 令和4年度 101,600 令和5年度 103,700 単位 実利用者数(にん) 参考 令和1年度 458 令和2年度 474 第6期計画 令和3年度 475 令和4年度 485 令和5年度 495 サービス種別 自立訓練機能訓練) 単位 延べ利用日数(にち) 参考 令和1年度 185 令和2年度 24 第6期計画 令和3年度 300 令和4年度 300 令和5年度 300 単位 実利用者数(にん) 参考 令和1年度 2 令和2年度 1 第6期計画 令和3年度 3 令和4年度 3 令和5年度 3 サービス種別 自立訓練(生活訓練) 単位 延べ利用日数(にち) 参考 令和1年度 8,229 令和2年度 7,271 第6期計画 令和3年度 8,500 令和4年度 8,500 令和5年度 8,500 単位 実利用者数(にん) 参考 令和1年度 119 令和2年度 96 第6期計画 令和3年度 120 令和4年度 120 令和5年度 120 サービス種別 就労移行支援 単位 延べ利用日数(にち) 参考 令和1年度 11,829 令和2年度 12,809 第6期計画 令和3年度 13,500 令和4年度 14,000 令和5年度 14,500 単位 実利用者数(にん) 参考 令和1年度 134 令和2年度 110 第6期計画 令和3年度 140 令和4年度 145 令和5年度 150 サービス種別 就労継続支援A型 単位 延べ利用日数(にち) 参考 令和1年度 3,396 令和2年度 3,425 第6期計画 令和3年度 3,650 令和4年度 4,000 令和5年度 4,350 単位 実利用者数(にん) 参考 令和1年度 23 令和2年度 21 第6期計画 令和3年度 24 令和4年度 26 令和5年度 28 サービス種別 就労継続支援B型 単位 延べ利用日数(にち) 参考 令和1年度 88,823 令和2年度 88,148 第6期計画 令和3年度 90,000 令和4年度 91,500 令和5年度 93,000 単位 実利用者数(にん) 参考 令和1年度 654 令和2年度 632 第6期計画 令和3年度 650 令和4年度 660 令和5年度 670 サービス種別 就労定着支援 単位 実利用人数(にん) 参考 令和1年度 48 令和2年度 50 第6期計画 令和3年度 60 令和4年度 70 令和5年度 80   【提供体制確保のための方策】 ◇ 事業所開設経費の補助を継続するとともに,補助対象の選定にあたっては事業者の公募を行い,より利用者のニーズ及び市の課題に即したサービスの拡大を図ります。継続 ◇ 施設運営に係る各種補助金を継続し,事業所の安定的運営の支援と,サービスの質の確保,向上を図ります。継続 ◇ 「デイセンターまなびや」に続く重症心身障害者施設について,「調布基地跡地福祉施設(仮称)」の整備動向も踏まえつつ,整備規模,時期及び医療的ケア体制等の検討を進めます。取組強化 ◇ 今後の特別支援学校卒業生を始めとした重度知的障害者(強度行動障害を含む。)の新たな受け入れ先の整備について検討を進めます。新規 ◇ 調布市こころの健康支援センターで実施する自立訓練(生活訓練)事業において,引き続き利用者のニーズに応じたプログラムを実施します。また,デイ事業(法外)とともに総合的な支援によりひきこもり等の状態にあるかたの社会参加の第一歩としての活動場所の提供にも取り組みます。取組強化 ◇ 知的障害者を対象とした自立訓練(生活訓練)事業の整備について,ちょうふだぞう(障害者就労支援事業,地域活動支援センター事業),知的障害者援護施設すまいる分室(就労移行支援,就労定着支援)とのより効果的な連携を見据えた検討を進めます。新規 ◇ 市内2か所の障害者就労支援センター(ちょうふだぞう,こころの健康支援センターライズ)との連携促進により,より一層の一般就労への移行と効率的・効果的な支援体制の構築を図ります。継続 ◇ 就労定着支援事業の拡充へ向け,更なる市内事業所での事業実施について事業者との協議,検討を進めます。継続