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ページ番号:7835

掲載開始日:2023年9月1日更新日:2023年9月1日

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共生社会の実現に向けて、3名の方にインタビュー

東京2020大会では、国籍や文化、障害の有無などの違いを互いに認め合う共生社会をはぐくむきっかけづくりが、コンセプトのひとつとして掲げられています。特に、さまざまな障害のあるアスリートたちが工夫を凝らして限界に挑むパラリンピックから共生社会について学ぶことは多くあります。
武蔵野の森総合スポーツプラザでは、車いすバスケットボールが行われます。また、パラリンピック期間中、調布駅前はライブサイト等(注)の多摩拠点会場となります。
2020(令和2)年を迎えるに当たり「共生社会の実現」は、調布の大きなテーマのひとつです。
(注)ライブサイト等では、競技チケットの有無にかかわらず、誰でもライブ中継を楽しみ、大会の感動と興奮を共有できます。

今回は3名の方に共生社会の実現に向けたヒントとなるお話を伺いました。次の名前を選択すれば、該当箇所へジャンプします。

車椅子ダンサー「かんばら けんたさん」

今回は市内在住の車椅子ダンサー「かんばら けんた」さんに共生社会の実現に向けたヒントを伺いました。

車椅子ダンサー「かんばら けんた」さんの写真

プロフィール

生まれつき「二分脊椎症」という障害がある。
システムエンジニアとして働きつつ、フリーで車椅子ダンサーとして活動。車椅子の上での逆立ちなど、上半身を最大限に生かしたダンスが特徴。大道芸や空中芸のパフォーマーとしても活動。2016(平成28)年リオパラリンピックでは閉会式に出演。パラリンピック関連イベントなどに出演しつつ、学校での講演も行っている。

インタビュー

車椅子ダンスのパフォーマンスを始めたきっかけは何ですか?

テレビのニュースでパフォーマンス専用の格好いい車椅子が紹介されていて、その車椅子に乗りたいと思い、パフォーマーに応募したのがきっかけです。
最初は趣味でやっている素人のような心境でしたが、大きなステージに何度も立たせていただくことで、プロとして恥ずかしくないように意識するようになりました。

リオパラリンピックの閉会式でのパフォーマンスの感想を教えてください。

観客は7万人近くの歓声は、地面が揺れて、空気も震えます。
その観客が静かになっているところから、自分たちが登場して歓声が上がった時は一番ドキドキしました。
この歓声が東京でも聞けると思うと、今からワクワクします!

パフォーマンス(リオに限らず)を見た人から寄せられた反応や感想でうれしかったものは何ですか?

調布でも神代中学校や柏野小学校で講演をさせていただきましたが、ダンスを見てくれた子どもたちの反応はいつも嬉しいです。
生徒さんからの感想で「車いすはかわいそうと思っていたけど、ぜんぜんかわいそうではなくて、ダンスがたのしそうでした」というコメントなども貰って嬉しかったです。

新たに挑戦していることや目標はありますか?(ダンスに限らず)

この前サーフィンに挑戦して、波に乗りながら逆立ちができました!

活動を続けることで伝えたいメッセージ(想い)を教えてください。

普通とは違う身体だからこそできるパフォーマンスを純粋に楽しんでもらえたら嬉しいです。
パフォーマンスを観て格好いいと感じてもらえることで、障害のある方とない方の壁が低くなればと思っています。

普段の生活の中で、障害のある人もない人もお互いを尊重するために、どのようなことを考えればよいと思いますか?

障害がある・ないに関わらず、困っている方がいたら気軽に助け、自分が困った時には「助けて欲しい」と声を出せる社会になるといいなと思います。
私は、外国人など困っていそうな方がいると「何かお手伝いは必要ですか?」と声を掛けるようにしています。
声を掛けるのは勇気が必要ですが、一人ひとりができる範囲から変わっていくと、社会も変わっていくと信じています。

2歳の娘さんがいらっしゃいますが、子育ての楽しみなど、エピソードがあれば教えてください。

2歳の娘もダンスが好きなようで、逆立ちのまねをしたりしています。
調布で娘と車椅子に2人乗りをしている姿を見かけたら「広報紙を見たよ」と声を掛けてもらえると嬉しいです。

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NPO法人ファーストステップ 理事長「名古屋 一さん」

パラアート展にも参加したファーストステップは、障害のある方の芸術活動支援を行っている障害者支援施設です。今回は、パラアートという観点から、市内で長年障害者支援に携わっている理事長の名古屋さんにお話を伺いました。

名古屋一さんと利用者の写真
名古屋一さん(左から2番目の方)

プロフィール

昭和37年9月16日生まれ。東京都出身。
学生時代から福祉ボランティア活動を通じながら、市内地域活動に関わる。地域の知的障害者施設や重症心身障害(児)者施設に勤務。
平成28年4月NPO法人を立ち上げ、平成29年4月にファーストステップ(就労継続支援B型)を染地に開所する。令和元年9月ファーストステップ(生活介護)を飛田給に開所。

インタビュー

施設の活動内容を教えてください。

誰もが、自分の好きなことを仕事にしたいと考えていると思います。自分が若いころに絵を描いていたこともあり、「絵を描くことが好き」、「何かを造ることが好き」な障害者を応援するため、ファーストステップを立ち上げました。現在11人の利用者と、絵画の販売や作品をモチーフにした商品の制作・販売を行っています。

名古屋さんが障害者福祉に携わるようになったきっかけを教えてください。

子どもの頃、父親が事故で車イスとなり、身近に身体障害者の方たちとの交流があったことが影響していると思いますが、思春期に同世代の障害者の方と友達になりたいと思ったことがきっかけです。

障害のある方ならではの作品の良さや持ち味はありますか。

私たちとは違う「繊細」かつ「鋭い」感性で描かれる作品には魅了されます。特に色使いや技法については、誰に教わるわけでもなく自然に表現されています。また、作品を観る時に「障害者の作品」という視点は必要ありません。アート作品は誰が製作したかではなく、作品自体の魅力で評価されるからです。

施設を運営する上での工夫はありますか。

一般的なギャラリーよりも気軽にお店に来て、作品を楽しんでいただけるよう、「ギャラリー&カフェ」としました。また、福祉施設は関係者以外が入りにくい傾向にあるため、作品だけでなく一般雑貨も置くことで、さまざまな人がお店に入りやすいよう工夫しています。
その結果、地域のみなさんがカフェを利用したり、作品を購入したりするだけでなく、道端でも利用者に声をかけてくださるようになりました。利用者は、こうした地域との交流などがやりがいにつながり、どんどん表情が明るくなっています。

普段の生活の中で、障害のある人もない人もお互いを尊重するために、どのようなことを考えればよいと思いますか?

私たちは「一人では生きる」ことは困難です。お互いに強みや弱点を認め合い助け合うこと、特に障害者を特別扱いすることなく、共に地域で生きていくことだと思います。

みなさんに一言お願いします。

カフェでは学生の勉強、会社員の仕事も大歓迎です。静かにゆっくり過ごしたいという方やアートが好きな方、ぜひお越しください。お待ちしています。

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水泳クラブGAGANI監督「千島 和子さん」

水泳クラブGAGANI(ガガニ)は、調布市近辺に住む知的障害や発達障害のある若者を中心とする水泳クラブです。水泳を通して健康の維持、豊かな心を育てることを目標に活動しています。
今回は、調布市応援アスリート松田天空(あんく)選手が所属する水泳クラブGAGANI(ガガニ)の監督である千島和子さんにお話を伺いました。

調布市に表敬訪問に来た時の千島監督とGAGANIの選手達の写真

左下 千島監督

インタビュー

松田選手はどのような選手ですか

責任感が強く、こつこつとやるタイプで、一生懸命練習をします。その練習の成果が大会での素晴らしい結果につながっていると思います。

選手を指導する上で心掛けていることを教えてください

GAGANIのモットーは「僕たちはもっともっとできる」です。選手達には時間をかけてでも技術を身に付けてもらいたい、運動する喜びを体験してもらいたいという想いで指導をしています。
また、選手とコミュニケーションをよくとるよう意識しています。親戚のおばちゃんぐらいに思われているかもしれません。仲のいい関係を築くことで、選手達が自分の気持ちを言ってくれるような雰囲気になっています。

選手達を見ていてどんなことを感じますか

選手達は決してつらいことから逃げず一生懸命練習しています。みんな最初からこんなに泳げたわけではありません。一途に頑張っている態度、取り組む姿勢にはいつも感心します。
また、選手達はみんな助け合いながら活動しています。例えば、練習内容が分からない子に対して親切に教えてあげています。相手が困っているだろうなということを感じて動く姿などを見ると、お互いを尊重することの大切さを感じます。

普段の生活の中で、障害のある人もない人もお互いを尊重するために、どのようなことを考えればよいと思いますか

感情は障害の有無に関わらず一緒ですが、子どもによって表現の仕方が違います。
ストレスを感じて大声を出してしまう子もいる。このようなことが原因で距離をとってしまう方も多いのではと思いますが、表現の仕方が違うだけなので、障害者も健常者も「気持ちは変わらない」と考えていただくことから始まると思います。

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このページに関するお問い合わせ

調布市行政経営部広報課 

電話番号:042-481-7301・7302

ファクス番号:042-489-6411