平成27年度下半期の財政状況

平成27年度下半期の財政状況をお知らせします

市では、市民の皆さんに市の財政動向をお知らせするため、年2回、財政状況について公表しています。今回は、平成27年度下半期(平成28年3月31日現在)の状況をお知らせします。

平成27年度は、時点修正した基本計画の初年度であり、基本構想に掲げたまちの将来像「みんなが笑顔でつながる・ぬくもりと輝きのまち調布」の実現に向けて、基本計画における4つの重点プロジェクト「強いまち」「安心して住み続けられるまち」「利便性が高く快適で豊かなまち」「うるおいのあるまち」を中心に、基本計画で定めた各施策に基づく事業の推進を図りました。また、景気回復の兆しが見られるものの、地域経済への波及効果はなお不透明であることから、市民生活に配慮した市民生活支援・経済対策などにも取り組みました。

今回公表する平成27年度下半期の財政状況は、当初予算849億7,000万円に、4回の補正予算と平成26年度からの繰越事業費を追加した予算現額918億8,501万7,000円についてお知らせするものです。

歳入の収入済額は、877億1,308万円で予算現額に対し95.5%の収入率になっています。このうち、主要な財源である市税収入は、461億82万円で歳入総額の52.6%を構成しています。一方、歳出の支出済額は817億1,622万円で予算現額に対し88.9%の執行率となっています。これら一般会計の執行状況のほか、基本計画事業費、特別会計の執行状況、市債残高の状況、市有財産の状況、市民1人当たりの市税負担状況については、各表の通りです。

今後の財政見通しとして、歳入は、先行き不透明な経済状況により、市税や各種交付金の大幅な増額を期待できません。

一方、歳出は、今後も障害者・高齢者福祉などの社会保障関係経費が増大していくことが見込まれ、保育園待機児童対策経費、公共建築物の老朽化等に対応した維持保全経費、京王線地下化に連動した街づくりにかかる経費など増額が見込まれます。

これらの財政需要を見据え、市民生活支援や安全・安心に暮らせるまちづくりに配慮しながら、財源確保や経費縮減などの歳入歳出両面からの見直し、改革・改善に取り組み、より一層の行財政改革を推進していきますので、市民の皆さんのご理解・ご協力をお願いします。

一般会計の執行状況

一般会計とは、市税をはじめ、国・都からの補助金や市債などを財源として、市民サービスの提供、都市基盤の整備などを行う会計です。

予算現額　918億8,502万円

(注)予算現額とは当初予算に補正予算による増減と、前年度からの繰越事業費を加えたものです。

(注)歳入・歳出の各項目は、千円単位を四捨五入処理し、万円単位で表記しているため、千円単位で表記されている額と%数値が一致しない場合があります。

歳入

歳入内訳

歳入	収入済額	構成比(%)
市税(市民税・固定資産税など)	461億82万円	52.6%
国庫支出金(国からの補助金・負担金など)	107億2,390万円	12.2%
都支出金(都からの補助金・負担金など)	87億861万円	9.9%
繰越金	59億2,795万円	6.8%
地方消費税交付金	50億7,567万円	5.8%
市債	25億5,700万円	2.9%
繰入金	24億2,818万円	2.8%
その他(使用料及び手数料2.3%、分担金及び負担金1.8%など)	61億9,095万円	7.0%
合計	877億1,308万円	100.0%

予算現額に対する収入率　95.5％

歳出

歳出内訳

歳出	支出済額	構成比(%)
民生費	401億6,814万円	49.2%
総務費	114億4,734万円	14.0%
土木費	94億9,666万円	11.6%
教育費	87億2,157万円	10.7%
衛生費	45億6,497万円	5.6%
公債費	36億7,040万円	4.5%
消防費	25億4,522万円	3.1%
その他(議会費0.6%、商工費0.5%など)	11億192万円	1.3%
合計	817億1,622万円	100.0%

予算現額に対する執行率　88.9％

市民1人当たりの市税負担状況

平成28年3月31日現在の市税調定額(472億5,881万円余)を、同日現在の人口22万7,208人で割ると一人当たりの市税負担額は、20万7,998円になります。この市税負担額に、歳出の目的別の割合をかけると、何にいくら活用されているかが分かります。

市民1人当たりの市税負担状況

目的別	内容	市税負担額
議会費	市議会の運営	1,358円
総務費	市役所の運営・文化コミュニティの振興など	2万9,138円
民生費	子どもから高齢者までの福祉関係	10万2,242円
衛生費	市民の健康管理・ごみ処理など	1万1,619円
労働費	市内の勤労者互助会・労働振興など	154円
農業費	市内農業の育成・市民農園の運営など	237円
商工費	市内商工業の振興や花火大会などの観光	1,055円
土木費	道路や公園の整備・市街地再開発など都市基盤の整備	2万4,173円
消防費	市内の地域防災対策など	6,479円
教育費	小・中学校などの教育関係・スポーツなどの社会教育関係	2万2,200円
公債費	公共施設の建設など多額の支出をするために借り入れた資金の返済	9,343円

主な基本計画事業費

市の基本構想に掲げた将来像「みんなが笑顔でつながる・ぬくもりと輝きのまち調布」の実現に向けて取り組んでいる基本計画の事業です。
内訳については以下のとおりです。(予算現額・支出済額)

総務費

• 芸術・文化事業の実施 10億3,737万円・10億3,737万円
• 安全・安心パトロールの実施 3,858万円・3,529万円

民生費

• 乳幼児・義務教育就学児医療費助成 7億9,802万円・7億9,668万円
• 学童クラブの運営 7億8,677万円・7億1,490万円
• 地域包括支援センターの充実 2億9,489万円・2億9,452万円
• 障害者グループホームの整備 1億7,952万円・1億6,315万円

衛生費

• ごみの適正排出・適正処理の推進 7億691万円・7億550万円
• がん検診の充実 5億3,590万円・4億5,913万円

商工費

• 商店街活性化の推進 4,484万円・2,645万円

土木費

• 都市計画道路の整備 13億4,674万円・9億612万円
• 駅前広場の整備 15億5,539万円・12億3,394万円
• 人と環境にやさしい道路の整備 7,681万円・3,108万円

消防費

• 防災備蓄品の確保・充実 5,945万円・3,678万円

教育費

• 小・中学校施設の整備 22億8,950万円・19億6,505万円
• 少人数学習指導の推進 5,075万円・4,403万円

特別会計の執行状況

特別会計とは、特定の事業を行うため、または特定の収入をもってその支出に充てるために設けられる会計のことです。

特別会計の執行状況

会計名	予算現額	収入済額	収入率 (%)	支出済額	執行率 (%)
国民健康保険事業	250億8,737万円	235億9,809万円	94.1	228億5,511万円	91.1
用地	3億1,789万円	3億1,789万円	100.0	3億1,789万円	100.0
下水道事業	34億1,567万円	24億9,361万円	73.0	24億3,159万円	71.2
介護保険事業	143億6,979万円	135億5,296万円	94.3	125億5,823万円	87.4
後期高齢者医療	44億6,098万円	44億2,070万円	99.1	44億2,263万円	99.1
合計	476億5,169万円	443億8,325万円	93.1	425億8,545万円	89.4

市債残高の状況

市債とは、短期間に多額の財源を必要とする事業に充てるため、国・都などから借り入れる資金で、毎年返済していくものです。この市債には、資金を調達することと事業にかかった経費を後年度へ平準化し、世代間の負担を公平にする効果があります。

一般会計

区分別	市債残高	構成比率(%)
土木債	163億5,557万円	42.0
臨時財政対策債	75億8,252万円	19.4
教育債	62億4,674万円	16.0
民生債	28億6,870万円	7.4
減税補塡債	24億7,051万円	6.3
総務債	20億3,414万円	5.2
衛生債	5億9,034万円	1.5
減収補塡債（特例分）	3億8,229万円	1.0
消防債	1億9,591万円	0.5
臨時税収補塡債	1億4,954万円	0.4
枠外債	1億1,000万円	0.3
合計	389億8,626万円	100.0

下水道事業特別会計

区分別	市債残高	構成比率(%)
下水道事業債	59億665万円	100.0
合計	59億665万円	100.0

市有財産の状況

• 土地 822,124.50平方メートル
• 建物 362,946.85平方メートル
• 基金 177億7,769万円
• 車両 134台
• 有価証券 3億9,597万円
• 出資による権利 8億8,379万円

(注)今回の財政状況における収入済額・支出済額には、平成28年4月・5月の出納整理期間に収入・支出したものを含みません。